パスワードを忘れた? アカウント作成
504516 journal

uruyaの日記: パプリカ / 筒井康隆

日記 by uruya

パプリカ / 筒井康隆
★★★★☆

美貌の精神医学者千葉敦子と醜悪なデブヲタ時田浩作のコンビが開発した、夢をスキャンして画像化するマシン、PT機器。精神病治療に大きな効用を見せるそのマシンの開発功績により、ノーベル賞候補にも名があがっている彼らだが、千葉敦子にはもうひとつの顔があった。
数年前、まだ危険視されて精神医学研究所から門外不出とされていたPT機器を使用し、患者の夢に入り込んで治療を行っていたという"夢探偵"、パプリカという伝説の少女。それが、敦子の裏の顔である。
乾精次郎副理事長らによる研究所内の政治的権謀が渦巻く状況の中、島寅太郎研究所長の要請で、彼の友人の治療のために数年ぶりにパプリカを出動させた敦子。そして時田があらたに開発した携帯PT機器"DCミニ"をめぐって、色と欲にまみれた同僚医小山内の欲望が動き出す。

─────

筒井にはまらない中二病なんていません!

というわけで、わりと中二病をこじらせた方である俺なども、ご多分にもれず一時期はむさぼるように読んでいたわけですが、吉川英治や司馬遼太郎にずぶずぶに傾倒して歴史時代小説を読み漁るようになった頃からめっきりSFを読まなくなり、それと共に筒井もぴたりと読まなくなってしまいました。
今回アニメが話題になっているということで、スノッブ根性を発揮してひさびさに筒井を手にとってみたわけですが「ああ時は経っても筒井は筒井だよね…テラナツカシス」と思いました。

フロイト心理学やユング夢判断などに対する言及や、心理学の知識を駆使した精神病に関する薀蓄などは昔から一貫して書いてきたところであるし、PT機器というガジェットを使い倒して奔放な想像力を融通無碍に暴れさせるスタイルはまさにこれぞ筒井、といったところでしょうか。

あとこの作品の面白さとしては、ジャンルとしては素直クールなオネェさまキャラ、クールビューティー千葉敦子と、メイクにより変身した萌えキャラ系少女パプリカちゃんの対比というのがありますね。なるほどアニメ映像としてはここ膨らませるといい感じだよね、と思いました。夢と現実、それぞれの象徴であるふたつのキャラを二重人格的な設定により同時に備えさせ、二種類の属性萌えを実現するとは、さらにそれを15年前に著したとは、さすが筒井康隆恐るべしといわねばなるまい。

そして第二部に入ると、いよいよ筒井ワールドがいつものごとく暴走をはじめ、夢と現実の垣根が曖昧化されドロドロの妄想が夢魔のごとく展開する夢幻世界が広がり始めます。ザッツ筒井です。これをどう映像化したのか気になるところではありますが、アニメはレンタルリリース後に見ようかと思います。

また、同じく筒井康隆原作(?)でアニメが話題になっているところの「時かけ」に対してはビタイチ興味がないという心理状況は、中二病の症例として"筒井"を併発された皆さまにおかれましては、共感いただけるものと確信しております。「時かけ?ああ、あれも一応筒井だっけ。ふーん」

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
typodupeerror

クラックを法規制強化で止められると思ってる奴は頭がおかしい -- あるアレゲ人

読み込み中...