uruyaの日記: おぞましい二人 / エドワード・ゴーリー
日記 by
uruya
おぞましい二人 / エドワード・ゴーリー
★★★★☆
あらすじ。
ハロルドとモナはさまざまな方法で何人もの子供を殺し、埋めました。
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「自殺うさぎの本」を買った人にamazonがお勧めしてきた一冊。
絵本なんですが、これがなかなかすごい。書き出しからして、こうです。
五歳のとき、ハロルド・スネドリーは病気の小動物を石ころで叩き殺しているところを見つかった。
この文に素朴な線描の挿絵がつき、そしてこの場面の描写はこれだけ。次の場面に移ります。カキッとその場面だけを切り取って提示し、放りっぱなしにするんですね。淡々と。
それが、ハロルドとモナの狂気を増幅する効果を生む。いろんな解釈やらなんやらを全て読者側にゆだねちゃうことで、読者側が勝手に想像して補完するわけですね。俺はこの作品から、疎外される者の圧倒的な孤独、やるせない無常感、そして少しの狂気を感じました。ほんの30場面の絵本が、何百枚を費やした小説よりも強くメッセージを伝えている。絵本という表現手法の底力を見せられた気分。
子供が読めばトラウマもののこの絵本、これが堂々と児童書コーナーにあったことが何より素晴らしいと思います。異質なものに触れることで精神は成長しますからね、想像力の翼が広がり、想像力は創造力を生む。違う意味で道を踏み外すといえばそうですけども、まあどんどんトラウマ生成していただきたい所存。
あと「自殺うさぎの本」はひとコママンガなんですが、これも面白いのでお勧め。回りくどい方法でひたすら死にたがるうさぎちゃんたちのカートゥーン。テラカワユス。
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