uruyaの日記: 狼花 新宿鮫IX / 大沢在昌
狼花 新宿鮫IX / 大沢在昌
★★★☆☆
警視庁に、暴力団や外国人グループによる犯罪を専門にあつかう組織、組織犯罪対策部が新設された。トップに就任したのは、香田である。香田は自ら志願して任についたということだが、それについて鮫島は、桃井を通じていやな噂を聞いた。就任前に、香田の家族が、外国人がらみのなんらかの犯罪に巻き込まれたというのだ。香田が志願したのは、復讐のためかもしれない。
組織犯罪対策部の応援で、ハシッシュを不法所持していたナイジェリア人を取り調べていた鮫島は、それを足がかりにして、大規模に贓物を売買する泥棒市場の存在をかぎつける。調べを進めるうちに浮かび上がってきたのは、かつて「炎蛹」「氷舞」事件などで鮫島と関わってきた国際犯罪者、仙田の姿である。そして泥棒市場の背後には、関西を縄張りとする日本最大の広域暴力団、稜知会の影も見え隠れしていた。
泥棒市場の凄腕鑑定人をつとめる中国人美女、呉明蘭。日本名を古尾明子。もともと不法滞在の水商売をしていた彼女を引き抜き、鑑定の腕をつけさせて今の地位に上げたのは、深見という男であった。明蘭が務めるクラブで彼女と知り合った深見は、内面にある上昇志向と、それを裏打ちする努力の才能を見抜き、抜擢したのである。明蘭は深見に対して、深い敬意と愛情を抱くが、深見は父親のように明蘭を見守るのみで、一線を越えようとはしない。そんなとき明蘭に近づいてきたのが、ビジネスパートナーのひとりである毛利であった。一見ビジネスマンのような外見の男であるが、本名を石崎謙一といい、稜知会の幹部である。ふたりは、愛し合うようになった。
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「うわあ…どうすんのこれ…」
読後ちょっと惚けました。新刊時の評判がいまひとつだったような記憶があるけれど、理由がわかった。今までよくネタバレを目にしなかったもんだ。
香田の暴走と鮫島との対立。新たに登場した関西系の大組織稜知会。外国人グループを糾合しようとする仙田と稜知会の対立。四者の関係がからみあったときに、必然的に生まれた態勢。それが辿った結末は…いろいろ思うところはあるけれども、ネタバレに触れずに書くのが非常にむずかしいため、自粛しておきます。ひとつだけ。呉明蘭再登場希望。もちろん真のラスボスとして。
さて、これで追いついた。ほぼ日の連載を追うことにしよう。
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