von_yosukeyanの日記: 電算化/オンライン化/或いはIT化(1)
koufuu日記から
口からでまかせなので、日記に書いてみようと思う
まず、ITの定義から行ってみようと思う。ITと言う言葉を最初に聞いたのは、バブル真っ盛りの1990年代後半(多分99年か2000年頃)だったと思うが、それまでの電算化やオンライン化とは違ったニュアンスの言葉であると認識していた(現在も)。
理由としては、すでに大企業から中堅企業にいたるまで、本来は労働集約的である事務部門が電算システムに依存していることである。これはわが国で言えば、1970年代の後半にはすでに現在のような形になっていた。ヨム・キプール戦争(第四次中東戦争)と、それに続く石油危機の影響で甚大な影響を被ったわが国の産業は、電算システムの導入によって会計・人事などのバックオフィス部門の人員削減・経費削減を通じて生産性を高めることができた、と言える。
#鉄鋼・金融などの巨大企業では、1960年代から事務部門でメインフレームを大々的に導入していた
こういった電算化という現象は、単に事務業務の機械化に過ぎない。コンピューター=メインフレームという図式が通用していた時代で、通信コストも現在と比べて比較にならないほど高額な時代だったために、ほとんどのデータ処理はバッチ処理(パンチカード、MT)の交換によって行われた。
しかし、80年代に入ると拠点間を電話回線で結ぶオンラインシステムが巨大企業の間で普及し始め、企業の情報システムは新しい局面を迎える。拠点間のネットワーク化は、単にデータをホストに転送するという役割に止まらず、データ処理のリアルタイム化/双方向化/データベース化が進行し始めた、と言えるのではないだろうか。
#ただ、電算化に比べてこの変化は劇的に発生したのではない、と個人的には思っている。1980年代から90年代にかけて発生したと思うのだが、欧米では不況による合理化要請からオンライン化が比較的早く行われたのに対して、日本では緩慢に進んでいったと思われる。
IT化はオンライン化とも異なる。オンライン化によって、企業の経営戦略上、情報システムが極めて重要な位置を占めるようになると、情報システムを積極的に活用した新しい企業戦略が生まれるようになった。これは経営上だけでなく、マーケティングや生産管理、金融工学といったオンライン化(電算システム)の恩恵を受けた分野からのフィードバックであるといえる。
しかし、これはしばしばオンライン化との区別を難しくする。理由としては、大企業ではオンライン化が電算化時代のシステムをリプレースしたのに対して、IT化時代のシステムはオンライン化時代のシステムを拡張する形で残存している場合が多いからである。
例えば、銀行の基幹系システムを考えてみよう。オンライン化時代のシステムである第三次オンラインシステムは、勘定系システムを中心とした巨大システムであった。しかし、21世紀に入って構築が進められているポスト第三次システム(第四次と呼んでいいのかについては疑問が残る)では、オンライン処理を担当する勘定系はそのまま残し、CRMシステムやインターネットバンキングシステムを情報系システムに拡張する、という形で行われている。
しかし、CRMシステムに鮮度の高い情報を転送したり、夜間バッチ処理によるオンライン停止時間を短くするためには、従来のオンラインシステムを改良しなければならない。先の銀行基幹系システムの場合では、商品性に変化がなく処理が膨大な流動性決済預金の処理に当てられているために、勘定系システムの設計は20年近く変化していないものも少なくないし、商品別にバラバラのシステムが構築されていたためにメンテナンス性が悪く、維持に巨大なコストがかかる。
IT化においては、少しずつであるが既存のシステムを改良しながら新しいシステムを追加するという例が多い。しかし、一方でパッケージ製品を用いて既存システムをリプレースするという形は欧米では極めて多い。
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