von_yosukeyanの日記: 勘定系にWindows採用
そんなことよりも、サボリーマソに再補足されたヨ!
まぁ個人的にはあまり驚きはない
UNISYSの地銀向けパッケージには、信金向けなどに提供しているシステムだと汎用機を使って構築して、後でWindowsの勘定系に交換できるというのがあった(うろ覚え)
金融機関は一般に思われてるほどメーカーに構築任せではなく、開発や運用体制をグループ内に抱え込んでいるので、システム構築に関しては保守的な場合が多い。そもそも90年代は完成された第三次オンラインシステムを大幅に改編する必要さえ認められなかったことに顕れているだろう
少なくとも、預金量6兆円以下の中規模地銀以下の金融機関であれば、ほとんどの場合システムが勘定系にメインフレーム1台、情報系に1台、その他情報系や接続系などで周辺システムがあるくらいで、実のところそれほど規模が大きいわけではない
それは、いくらIAサーバやUNIXサーバの単体処理能力が向上したとはいえ、メインフレームの強大な処理能力があってこそ実現できる話だ。しかも、運用体制としては昼間オンラインが走っているシステムで、夜間はバッチをかけるという極限まで計算機資源を使いまくった運用だからこそ、第三次オンラインシステムはきわめて低コスト(一説には預金量の0.1%程度に比例するコスト)にシステムが構築できたといえる
メインフレームというのは本当にすごいシステムだ。IAサーバやUNIXサーバがケツ拭く紙にもならんようなベンチマークに精を出す一方で、不特定多数のユーザーに対する最適解としての設計が行われるのに対して、メインフレームはそのすべてを無視する。ハードウェアからミドルウェアに至るすべてを単一のメーカが提供しているというだけでなく、OSやミドルウェアに最適化された命令をCPUに実装しまくるし、ハードウェアレベルではCPUも含めてほとんどのパーツが落ちることを前提に設計されている
しかし、じゃあ5年ほったらかしにして運用できるか、というとそういう信頼性なんじゃなくてメインフレームをメインフレームたらしめているのは、メインフレームに対する運用支援体制そのものだ。そして、さらにすごいのはメインフレームがまだ貧弱だった時代、すぐクラッシュするOSや変なコードを吐き出すコンパイラと格闘したメインフレーマーたちの存在だ。彼らは、メーカーのエンジニアとともに、時にはOS自体に手を加えながら勘定系のオンライン化を完成させた
実際のところ、九州の某地銀なんかもそうなんだけど、勘定系のオンライン化のために銀行独自のOSを開発してしまったところもある。勘定系システムで、速度を稼ぐ為に高級言語を使わずにアセンブラで実装したシステムは非常に多いし、金融情勢やメインフレームからメーカーが撤退しない限り、現在のシステムを維持し続けるところだってあるだろう
しかし、勘定系が流動性預金のようなほとんど変化がない代わりに、膨大なトランザクションをさばく必要のある時代は、90年から始まった金融ビックバンによって終りを告げた。インターネットバンキングの登場によってバッチを走らせる為に、夜間のオンライン停止ができなくなったし、金融商品にしても従来の普通、当座、納税、営農、定期、貯蓄、通知といった預金種目だけでなく、時価が刻々と変化する外貨、投資信託、変額保険、債券、金融債、信託商品そして将来的には株式の売買も要求されるようになるだろう
そうなれば、現在のオンラインシステムを維持しながら、新しい金融商品の対応のために、別のシステムを構築したり、基幹系の利用時間延長のためにFEPを増設するなんて欧米型のやり方(金融では実はこういうのが多い)よりも、システムを再構築したほうがいい、というのが大手銀行(除:信託銀)から地銀に至る銀行がシステムに志向していることである
そのやり方として、大手銀行のように長い時間をかけてゆっくりと第三次オンラインシステムを解体していくのか、それとも地銀や組合系金融機関のようにごっそりとシステムを作り変えるというのはアプローチの違いに過ぎない。そして、プラットフォームにメインフレームを採用するか、UNIXやIAサーバに置き換えるのか、というのも同じである
しかし、そこにいうUNIXやIAというのは一般的なものとはまったく異なる。UNISYSのES7000のようなDCサーバというのはアーキテクチャーはPCだが、運用や開発はメインフレーム流である。それは組み込みのような機器に使われるソフトウェアと、銀行業務に使用されるようなソフトウェアは高い信頼性が求められることには違いはないが、信頼性の中身が違う。それは前者がバグをゼロにするというのに対して、後者はバグを作りこまなくすることから始まり、もし落ちたときにどうするのか、といったことまで含んだ話だ
まぁなんだろうとシステムは結果責任になってしまうわけで、システムにLinuxが使われてようと、UNIXだろうと、Windowsだろうと安定してサービスが提供されるならどうでもいい話であることには違いはないわけで、格付け(大体、勝手格付けのムーディーズやらの財務格付けかなんか知らんもん出されてもアレだが)がどうとかって話には関係してこないわけで
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