von_yosukeyanの日記: インサルモデル
トマス・エジソンにはインサルという名前の秘書がいて、エジソンの発明を事業化したことで知られている。後にインサルグループと呼ばれるようになった巨大持株会社には、現在のゼネラル・エレクトリックの一部や、全米各地にある電力会社の母体となったいくつかの地域会社などが含まれていた
インサルによる経済帝国が崩壊したのは、1929年に大恐慌によってである。インサルグループは、持株会社を拠点として傘下の会社が相互に債務保証をしながら巨額な借り入れを行い、法人税を節約しながら少しでも利益が出れば株価がしやすい仕組み(利益率を不正に操作)することができた。しかし、29年から続いた急激な株価の下落と信用収縮によって、インサルの帝国は崩壊した
昨日、ブロードキャスターを見ていたら、堤財閥の発展と系譜みたいな感じの特集をやっていたので見ていたら、何となくインサルの帝国のことを思い出した。堤財閥はインサルモデルを発展させた感じにも見えるし、中国の上場国有企業のように、子会社だけ上場させて親会社は上場しないという形にも似ている
#例えば、国有商業銀行である中国銀行は先ほど株式制商業銀行に転換したばかりだが、株式は上場していない。一方で、傘下の中国銀行香港分行はちゃっかり上場している
まぁブロードキャスターのコメンテーターは、わかってて堤帝国を非難してひでぇやつらだなぁと思ったが(大体、79年の映像まで出すことないだろうに)、有報の虚偽記載は重大問題にせよ、堤氏の人格云々まで持ち出して叩くまでの話じゃないだろうに、と思ったりする。実際、うちのおかんが「何で叩かれてんの?」って聞いて来たので(なるべくわかりやすく)説明したのだが、ぬっへほーみたいな顔してた。世の中の反応なんてその程度だ
確かに、一企業人としては堤氏は理解しにくい人物であるが、西武も含まれた堤財閥が、堤氏の個人事業であると考えたら非常に理解しやすいのではないかと思う。実際のところ、「上場の必要があったか疑問」とか、乗っ取り屋からの執拗なホテル株買収に恐怖して持株比率を上げたりといったことは、親から受け継いだ個人事業の感覚で見ると理解できない話ではない
ただ、そうは言っても株式の公開によるコクド保有の資産価値の上昇で、コクドは天文学的な借り入れを銀行(MHCB、BTM、CMTB、DBJ)から行うことができたわけだし、市場や投資家を騙してきたわけだから、その点は非難されるべきだ。しかし、堤氏を極悪人に祭り上げる、というのは資本構造的に似ているテレビ会社が正義面して非難するのはどうよ、と思うわけだ
#日テレ株のナベツネ保有株問題もそうだが、原則的に株式非公開の新聞社が子会社のテレビキー局を支配しつつ株式を公開させ、新聞社自身が銀行から巨額の借り入れを行ってるという点においては、コクドと西武鉄道の関係と全く変らないわけだ
問題は、榊原氏も(ちらりと)言っていたワケだが、元々は総会屋事件から問題が出てきた西武鉄道とコクドをめぐる問題が、堤財閥の解体という形で進行していく以上、堤氏と政治やら官僚やらとの関係とか臭い話が噴出してくるのは避けられないということだ。普通に考えれば、鉄道会社とはいえ、DBJから長期低利で株式や土地を担保に巨額の融資をやってるわけだから、なんらかの胡散臭い話があるはずだし、まぁあるんじゃないのということだ
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