von_yosukeyanの日記: 住友商事
住友は、元々住友家の家業が別子銅山だったように鉱業を中心とした産業財閥であり、戦後期に生まれた住友系の産業部門も、住友銀行系のものを除いてほとんどが別子銅山を祖としている。
その関係から、戦前には四大財閥中最も規模の小さい財閥だったのだが、三井や三菱と決定的に異なったのは産業部門にお互いを補完しあう部門がなかったことだ。その端的な例が、商社部門の欠如で、金融部門の欠如が戦後の凋落の原因となった三井とは対照的である。
三井や三菱の場合、産業部門である上流と、消費部門である下流をバランスよく押さえていたが、住友には下流部門が決定的に欠如していた。その中でも、商社部門はトップを走る三井物産(物産)を三菱商事が追撃していたのと対照的に、住友の商社部門である住友商事は後発組であり、依然として住友金属に依存した総合商社ではなかった。
「浮利を追わず」を家訓としてきた住友が、金融部門の中核たる住友銀行による財閥外企業の系列化と金融による取引関係を樹立していったのは、80年代の総本部体制下が敷かれた後のことである。70年代の安宅事件、90年代初頭のイトマン事件や住友商事銅不正取引事件など商社系の不祥事が住友で相次いだのは、商社部門の取り込みに焦った結果であると言える
現在、銀行が抱えている経営問題は、不良債権問題や採算性の問題だけではない。財閥系銀行では、系列内の商社、生保といった過大な借り入れを行っている経営不振企業の問題が存在する。その中でも、上位企業である三菱商事、物産の二社はグループ内の相乗効果もあり業績は堅調だが、上流部門への依存度の高い住友商事は、バブル期や90年代に拡大した多角化路線に行き詰まりを見せているといえる
住友商事 More ログイン