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xapの日記: 光速の男 カトちゃん

日記 by xap

俺のね、小学校から高校卒業するまでよく遊んでた友人で、カトちゃんって男が居るんだけど、そいつの話ね。
小学校の時にね、理科の実験で鏡を使った光の反射をやったんよ。
まあ、単に光を鏡に反射させてワーイって感じの、子供だまし(ぉぃ)な実験だよね。
小学生っつっても、反射くらいは既に知ってる事だから、その授業もそれほど皆、ノリノリな感じじゃなかったんだわ。

でもね、カトちゃんだけはスゲー真剣に、実験してんのよ。
あ、言っとくけどさ、カトちゃんって優等生でもなんでもないよ。
つうか、シャレになんないくらい勉強ができなかったね。
まあ、かくいう俺も物凄いバカで、それ以上にバカなのは学年中探しても5~6人しか居ないくらいだったけどさ、カトちゃんは常にワーストを争うくらいのツワモノだったもん。
別に、頭が悪いわけでも無いし、根性もあるヤツなんだけど、なんかこうベクトルが違うヒトって居たでしょ?何処にでもさ。
カトちゃんは、正にそんな感じ。

で、そんなカトちゃんがさ、その授業を真剣に聞いてるわけよ。
どうしたんだ、コイツは・・・と思ったけど、自分の興味が在る事にはアホくらいのめり込む男だったからさ、なんか授業の内容がカトちゃんの琴線に触れんたんだろうなー程度に思ってのよ。

そんでもって理科の授業が終わって、休み時間。
その日はとってもよく晴れた日でね、カトちゃんは実験で使った鏡を持って、窓際で一心不乱に鏡を動かしてるんよ。もう、すごい目をしてさ。何かに取り憑かれたかのようにね。

カトちゃんの見つめる先には、反射された光が天井に当たってて、それがカトちゃんの鏡の動きにあわせて物凄い速さで動いてるわけよ。
あんまり真剣な目をしてるからさ、流石に俺も心配になって、声かけたのね。

「カトちゃん?」
「・・・・」(物凄い速さで鏡を動かしてる)
「カトちゃん?」
「・・・・」(更に凄い速さで鏡を動かしてる)
「カトちゃんってば」
「・・・ん?え?なに?」(動く光を見ながら)
「あのさ、なにやってんの?」
「いや、すごい早さだなーと思って」(高速で動く光を見ながら)
「え?あー、そうだね。でも面白い?それ」
「うん。すごいよ。だってさコレ、光の速さだぜ!
「・・・・いや」
「ほら!(更に高速で光を動かしながら)ほらほら!(更にスピードアップ)」
「・・・・あの」
「みて!ほら!(ヒートアップ)この速さが光の・・・」
「いや、それは、カトちゃんの手首の速さだと思うよ。」
「・・・・え?でも、さっきの授業で・・・」
「あれは、太陽の光が鏡に当たって、天井に行くまでの速さでしょ?」
「え?そんな、見えないじゃん」
「いや、だから、見えないよ」
「でも、ほら、こっちも速いよ(物凄い速さで(略))」
「いや、だから、それは、カトちゃんの手首の速さだと思うよ。」
(繰り返し)

そんな、カトちゃんも、今では立派な・・・・
あいつ、今、何やってんだろ・・・

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