パスワードを忘れた? アカウント作成

こちらは、yahさんのユーザページですよ。 アナウンス:スラドとOSDNは受け入れ先を募集中です。

10037571 comment

yahのコメント: Re:24bit/192kHz「配信」は無意味 (スコア 1) 97

リンク先の実験の批判をされるのなら、さすがにもう少しちゃんと読んでからコメントされてはいかがでしょうか。

「大橋らによるハイパーソニック効果」というのは、NHK論文の冒頭で、「近年20kHz以上の音が影響を与えるという論文がいくつか出されている」として4本の参考文献を(文献番号で)示した中の一本というだけです。原論文の本文中には、"Oohashi"という単語も"Hypersonic"も一回も出て来ません。

>「大橋らによるハイパーソニック効果」の認否を調べるのに実験を行った
>のであれば、そのための特有の実験になってる可能性はあります。

このようなことはありません。

>「非線形性」が実験中に積極的に出てきてる様子もないし

今知りたいのは、一般的に「20kHz以上の音が音楽の知覚に影響を与えるか」ですよね。そこに、非線形性という具体的なメカニズムを想定して実験を行うのは不適切でしょう。そもそも#2467899で問題にしているのは耳骨の非線形性ですよね。ならば、NHKの実験にも自動的にその影響は含まれるでしょう。

>どういうデジタル・フィルターを用いているかにも注意が必要です。

NHKが用いた、急峻なローパスとハイパスにどういう問題があるとお考えですか?

たとえフィルターが多少音を歪ませたとしても、この実験の設計上、20kHz以上の音をON/OFFして比較していることは確実です(実は機器が壊れていたとかそういうミスがない限り)。 もし20kHz以上の音が聴感上影響を与えるのならば、その影響が良いものであれ悪いものであれ、「聞き分ける」ことはできるはずです。しかし、NHKは「聞き分けられない」という結果を出しています。 これは「20kHz以上の音が音楽の知覚に影響を与えるか」という命題を否定する説得力のある結果だと思います。

一つの実験だけでは説得力が低いというのならば、私の別コメントで言及した、Journal of Audio Engineering Societyの論文もどうぞ。

10036586 comment

yahのコメント: Re:24bit/192kHz「配信」は無意味 (スコア 1) 97

>16bitと24bitの差はさすがにブラインドテストで分かるレベルと思いますんで、こっちを否定するのは間違いじゃないのかな。

これは、#2467947さんの推測ですか、それともブラインドテストの結果をご存知なのでしょうか?

xiph.orgの元記事には、ブラインドテストの結果についても説明されています。Journal of Audio Engineering Societyに投稿された論文ですが、有料なので私も元論文は読んでいません。ただ、アブストや著者による補足説明を読むと、SACDやDVD-Audio(24bit)と、16bit/44.1kHzのCDの音を聞き分けられるか、ダブルブラインドテストしたということらしいです。1年以上かけて、様々な(高級)音響システムや、被験者(音響学の学生、プロオーディオ技術者、オーディオマニア等を含む)で試験を繰り返し、その結果、正答率49.8%という結果が得られたそうです。つまり、SACDやDVD-Aと普通のCDは全く違いがわからないと。

>機器の内部処理などでも、ミキシングやボリューム調整などをデジタルで行っていれば、16bitで不足するのは明らかですし。
>それなら最初から音源の方も24bitの方が、誤差が累積しなくて良いのではない?

いえ、これは内部的な処理を24bitでやれば良いだけです。音源が24bitである必要は全くありません。
音源を24bitで用意するけど、実際には16bit分の分解能しかいらないから、音量調節で有効ビットを切り捨てるというのは、本末転倒というか、何がやりたいのかわかりません。

10036530 comment

yahのコメント: Re:24bit/192kHz「配信」は無意味 (スコア 1) 97

確かにこういう可能性は考えられますし、考えること自体は頭の体操として面白いですが、実際にそれが問題になるかというと、別コメントでも示したNHKによるブラインドテストで否定されているというのが実状かと思います。
http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/NHKreport486.html

10036152 comment

yahのコメント: Re:24bit/192kHz「配信」は無意味 (スコア 1) 97

文面から察するに、入れた波形に含まれる高周波成分が阻止帯にかかって、波形が鈍ったのではないかと思われます。どういう状況でどういう測定を行ったのかがわからなければ、単なる推測にとどまりますが。

10034458 comment

yahのコメント: Re:24bit/192kHz「配信」は無意味 (スコア 1) 97

別のコメントで紹介されていた以下のリンクに、NHKが非可聴帯域音の影響をブラインドテストで調べた結果があります。
http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/NHKreport486.html
結論は、非可聴帯域を含む音楽と含まない音楽は聞き分けられないというものです。
これは、「非可聴帯域の音が無意識の影響を与えている」という説に対するかなり明確な否定だと思いますよ。

>情報処理の起点たる内耳の反応特性のデータでもそうなら、
>それなりに説得力があると思いますけと。

人間の可聴域グラフは内耳の反応特性をほぼダイレクトに反映しているというのが医学的理解ですよ。詳しくはWikipediaの蝸牛の項でも読んでもらえば分かりますが、蝸牛に入射した音波は、周波数によって基底膜上の異なる位置に振動のピーク(共振に似ているがちょっと違う)を作ります。で、基底膜上に分布する有毛細胞のうちピーク位置に対応するものが振動を神経パルスに変換して脳に送るわけです。蝸牛の音響特性上、20kHz以上の音では、基底膜上にピークが形成されません。そのため、神経パルスも送られず、知覚できないわけです。この点は、私の元コメントにあるxiph.orgの記事でも最初に説明されています。

10033860 comment

yahのコメント: Re:24bit/192kHz「再生」は無意味 では? (スコア 1) 97

なるほど。確かに、DRMなしFLACならば、PC以外の機器に転送するときに何かにエンコードしてからという使い方はあるかもしれませんね。あとは、これを元にオリジナルMixを作る時なんかは24/192の意味があるかも。

ただ、そういうのが「多くの場合」なのかというと、ちょっと疑問はありますが。

10033854 comment

yahのコメント: Re:24bit/192kHz「配信」は無意味 (スコア 1) 97

コンプレッサーを通した音は、ダイナミックレンジが狭まっているので、よりビット幅は小さくても良いセンスですよね。にも関わらず、16bitを活かしきらずに音質が下がっているとすれば、それは単にマスタリングがダメなだけでしょう。実際にそういうことは起こっているのですか? (コンプレッサーの使用が広まっているというのは実感しています)。

10033832 comment

yahのコメント: Re:24bit/192kHz「配信」は無意味 (スコア 1) 97

ここで問題になるのは、20kHz, 140dBという知覚限界の音量と、実際の音楽に入っている音の20kHz成分の音量がどのぐらい違うかという事です。

ちょっと検索すると、ステレオから1m離れたところでの音量は70dBというのがありました。そんなのボリュームつまみの位置依存だろというのは置いておいて、この値を採用すると、140dBとは70dBも違います。つまり、音波のパワーが7桁低いわけです。しかも、ここで言う70dBというのは全周波数帯域の音のパワーを積分したものです。20kHzの成分となると、さらに数桁低い可能性があります。

問題は、知覚限界よりもさらに7桁以上小さいパワーの音波が、無意識であっても影響を与えるのかという事です。もちろん絶対にあり得ないとは言えませんが、その可能性は低いと見るのが常識的な判断ではないでしょうか。それでも、「無意識の影響がある」と主張するのなら、その証明責任は「影響がある」と主張する側にあるのではないかという事です。

もちろん上記の論理だけで、「影響は絶対にない」と証明することもできません。

10033808 comment

yahのコメント: Re:24bit/192kHz「配信」は無意味 (スコア 1) 97

過渡特性を気にされていますが、過渡特性が悪いと何が問題になるのかをちゃんと考えないといけません。

例えば、元となるオーディオ信号x(t)があったとします。これを、可聴帯域(20kHz)以内の信号x1(t)と、可聴帯域外の信号x2(t)の和として書き直します。x(t)=x1(t)+x2(t)。フーリエ変換の収束性がこのような分解が可能であることを保証してくれます。今、x(t)を線形ローパスフィルターFに通すことを考えます。ここで、x1(t)は、フィルター通過後も波形を保存したい信号です。そして、Fの通過域の伝達関数がフラットであれば、x1(t)の波形は保存されます。F自体のインパルス応答が尾を引いていても関係ありません。一方、x2(t)は変形を受けます。まず、阻止域の信号なので、振幅が減衰します。さらに、波形も、尖った部分が鈍るでしょう。しかし、x2(t)はそもそも除去したい信号なので、歪んでも構いません。つまり、オーディオ信号用アンチエイリアシング(AA)フィルターとして、Fは問題ないということです。

インパルス応答が問題となるのは、Fの通過域にピークやリプルが存在する場合です。例えば、Qの高い複素共役ポールペアを用いた単純な2次のローパスフィルターを使った場合、その共振周波数でインパルス応答にリンギングが起きます。そして、x1(t)も波形が歪むでしょう。しかしこれは、そもそもAAフィルターとして不適切なフィルターであったというだけです。AAフィルターとしては、通過域にリプルの少ない、バタワースなり逆チェビシェフなりを使うべきでしょう。

ご存知だとは思いますが、周波数応答関数とインパルス応答はラプラス変換で相互変換可能です。周波数応答はきちんとしているけど、インパルス応答がいい加減という表現は信号処理理論的に全く意味を成しません。データシートには片方しか載っていなくても問題ありません。そして、周波数応答関数の通過域特性がフラットならば、その帯域の信号は歪みません。今のADC/DACで、過渡応答が問題になっているという話は聞いたことがありません。

10033776 comment

yahのコメント: Re:24bit/192kHz「配信」は無意味 (スコア 1) 97

まあ、損すると感じるかどうかは人によるんじゃないですかね。
例えば、16bit/48kHzと24bit/192kHzでは単純計算で6倍ファイルが大きくなるわけですが、私は自分の音楽ファイルコレクションのサイズが6倍になったら嫌ですね。

あと、24/192は「高音質」ということで、高い値段が付けられる可能性も高いと思います。実質的にメリットがないのに、高い値段が付けられることに対する疑問も感じます。

まあ、私個人としては16bit/48kHzのファイルを現在の値段もしくは安く購入するオプションが提供されれば問題ないわけですが。

typodupeerror

一つのことを行い、またそれをうまくやるプログラムを書け -- Malcolm Douglas McIlroy

読み込み中...