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yasuokaの日記: 秋葉原駅の開業 2

日記 by yasuoka
『唐沢俊一の雑学王』(廣済堂出版, 2007年3月)を読み返していて、秋葉原駅に関する4コマ漫画(p.187、フキダシを引用)があるのに気づいた。
  • “アキバ”は秋葉原の略称ではない!!
  • 明治2年秋葉神社が建立された
    アキバに行こーぜ
  • 秋葉(アキバ)神社のある原っぱ……つまり秋葉原(アキバハラ)が正しい!!
  • 昭和7年国鉄の駅ができた時役人がまちがえた
    秋葉原(アキハバラ)
    もう決めちゃったからこっちが正しいのだ!

「国鉄の駅ができた」のが「昭和7年」? それはいくら何でもウソだ。アキハバラかアキバハラかにも書いたとおり、日本鐵道の秋葉原貨物取扱所の開業は、明治23年11月1日だ。というか、山手線環状運転開始が大正14年11月1日だから、少なくとも大正14年の時点で秋葉原駅は存在していた、っていう当たり前の事実に、なぜ唐沢俊一は気づかないんだろう。

また、「アキバハラが正しい」と唐沢俊一が主張する根拠も、私にはさっぱり理解できない。そもそも、秋葉原駅のところにあった神社は「鎭火社」が正式名称で、しかも明治3年の建立だ。「秋葉」は単なる俗称に過ぎないのだから、「正しい」地名ってことになれば「鎭火原」とでもせざるを得ない。そういう俗称に対して、「正しい」地名なんていうアヤシゲな概念を持ち込む方が、正直どうかしてる。それとも唐沢俊一は、「明治2年」の時点で既に「秋葉神社」なんてものがあそこにあった、とでも主張したいのだろうか?

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  • by Anonymous Coward on 2008年02月07日 10時52分 (#1293059)
    SIGNAL9で御座います。
    拙Blogの方にもコメント頂きありがとう御座いました。

    問題の唐沢氏の著書、私も読んでおりました。
    で、反応は同じく「テキトーなこと書いてんじゃねぇ!」でした(笑)
    唐沢氏は、どちらかというと好きな作家さんなのですが、残念ながら一般雑学の本には不正確な記述が散見されるように思います。
    まあ、娯楽用途と割り切ればいいのかもしれませんが…

    とはいえ、「秋葉神社勧請説」(と勝手に命名)など、アキハバラに纏わる根拠の怪しい話は唐沢氏のみではなく、かなり広範に信じられているようです。
    私もhttp://signal9.exblog.jp/7091142/ [exblog.jp]江戸博にケンカをうったことがありますが、ネット上ではhttp://www.akiba.or.jp/history/0.html [akiba.or.jp]秋葉原電気街振興会のページなどが、誤解を拡散させているような気がします。
    そんな中でyasuoka様の御論考は史料にあたられて実証的で、ありがたく参考にさせていただきました。

    …「遠州の秋葉神社が勧請された」だの「跡地が国鉄に払い下げられた」だのが、明らかに怪しいというのはちょっと調べりゃあすぐ判ることだと思うんですがねぇ(^^;)
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