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yasuokaの日記: ウルユスとLorenz Heister

日記 by yasuoka
唐沢俊一の『史上最強のムダ知識』(廣済堂出版, 2007年4月)の「ウルユス」のネタ(pp.190-191)が、どうも気になったので調べてみた。

肥後屋は『ウルユス弘方心得書』という、チェーン各店に対する販売法のノウハウを記したパンフレットを配っていたというから、かなり近代的な宣伝販売のテクニックを持っていたといえる。そして、そのパンフレットの中には、この薬が、オランダの名薬であり、かの国の名医ヘーストル先生の処方を用いて製造したものだ、といって回るように、との指示があった。

早稲田大学中央図書館蔵の『ウルユス弘方心得書』を、2冊ともざっと読んでみたが、この中には「此ウルユス阿蘭陀國一大奇方の藥力にて、その病の根元より道引去り、輕き重きの差別なく速に本復いたす事、世間の噂も御聞御承知置下さるべく候」と書かれているものの、Lorenz Heisterなどどこにも現れない。どうも唐沢俊一は、『ウルユス弘方心得書』と何か別の「パンフレット」(たとえば『CLINICIAN』1998年1月号表紙参照)とを、混同しているように思える。

というか、そもそも唐沢俊一は

ひょっとしたら、ヘーストルという発明者の名も、ガスをスッととる、というようなダジャレだったのかもしれない。

などと書いており、「ヘーストル」が「回斯篤児」つまり「Lorenz Heister」を指していることにすら、全く気づいてないようだ。まあ、この「ウルユス」という薬自体、かなり胡散臭いものだから、そのパンフレットが胡散臭くなるのは当然だし、それを雑学などと称して紹介する本も胡散臭くなるのは、それはそれで当然のことだが。

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クラックを法規制強化で止められると思ってる奴は頭がおかしい -- あるアレゲ人

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