yasuokaの日記: ピアノの鍵盤と初期のタイプ・ライター 4
ある状況やある業界に賢明なソリューションがあるのを発見して、別の状況や業界に置き換えてみると、それがしばしば画期的なイノベーションとなることもある。たとえば音楽の世界からピアノの鍵盤のアイデアを拝借してビジネスの世界に移し替え、初期の手動タイプライターを生みだしたのも花粉の運び手の誇るべき功績である。この初期のタイプライターが徐々に進化して、今日誰もが使っている電子キーボードに発展したわけだ。(p.78)
ここでいう「花粉の運び手」が誰のことを指しているのかハッキリしないのだが、もしそれがChristopher Latham Sholesのことなら、「音楽の世界からピアノの鍵盤のアイデアを拝借して」というのは、根拠薄弱と言わざるをえない。
1867年10月出願のU. S. Patent No.79868は、「similar to the keys of a piano or melodeon」と書かれているものの、Fig.1をどう見てもピアノやオルガンの鍵盤には見えない(Karl H. E. Kroemer『Keyboards and Keying, An Annotated Bibliography of the Literature from 1878 to 1999』(Universal Access in the Information Society, Vol.1, No.2 (October 2001), pp.99-160)参照)。1868年5月出願のU. S. Patent No.79265は、確かにピアノに似たキーボードだが、実は当時の印刷電信機をまねたものであり、ピアノの鍵盤のアイデアを直接拝借したわけではない(『キーボード配列 QWERTYの謎』のpp.11-14参照)。1872年3月出願のU. S. Patent No.182511は、すでにボタン式キーボードとなっていて、ピアノの鍵盤にはほど遠い。
というか、ピアノの鍵盤のアイデアは、「黒鍵が、白鍵と白鍵のちょうどあいだではなく、微妙に外側にズレている」という点にあるのだが、そんなアイデア、どうやってタイプ・ライターに拝借するのだろう? そもそもKellyとLittmanは、どういうキーボードを想定して、この文章を書いたのだろう?
むしろタイプライターがピアノを奇形化した位か? (スコア:2, おもしろおかしい)
人力検索はてな [hatena.ne.jp]
鍵盤ではなくハンマー部分…でしょうかね (スコア:1, すばらしい洞察)
Re:ピアノ鍵盤のアイデア"黒鍵が白鍵と白鍵のちょうどあいだではなく微妙に外側にズレている"点にある (スコア:1)
http://blog.goo.ne.jp/raycy/e/96b5418a1d5e2fa92c4a085d93c76281 [goo.ne.jp]
ピアノ鍵盤の白鍵(手前側鍵盤)誤動作リスク軽減対策 - 霊犀社2
初期TYPE WRITERの活字は 絡んだりしなかったか? 衝突は問題なかったのか? http://slashdot.jp/journal/560336
Re:そんなアイデア、どうやってタイプ・ライターに拝借するのだろう? (スコア:1)
Re:そんなアイデア、どうやってタイプ・ライターに拝借するのだろう? - 霊犀社2
ですが、それが使い勝手からきているのならば、それは拝借すべきかもだし、単にメカの機構上の都合から来ているのならば、拝借すべきではない。と。
事実はその両方かな?って?力の作用線もほぼ弦と同じ間隔に並んでいる?弾き勝手もよくなっている?
ってなんとなく変だね、黒鍵白鍵いくら黒鍵の間隔を広げたところで、等間隔の力の作用線が鍵盤上に並ぶかな?ちょっと、図上試行しないと分からん。弦って等間隔に張られてるんじゃ、ないのかな?ユーザー側へでなく、弦の張りの間隔のほうへ辻褄あわせを持っていってるのならば、そのアイディアというか思想は拝借すべきかも、ですね。
どこで吸収してるのかね、弦の間隔の調整でなく、メカでですかね。
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ピアノの鍵盤には、鍵盤が隙間なく並んでますね、ボタン状の離散状態ではなくて。 だめだ、だんだんメモ書きになってきちゃった、このへんで。。。
初期TYPE WRITERの活字は 絡んだりしなかったか? 衝突は問題なかったのか? http://slashdot.jp/journal/560336