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yasuokaの日記: 人名用漢字の祷と穹

日記 by yasuoka
人名用漢字の新字旧字のネタを拾うべく、法律系雑誌をあさっていたら、『民事月報』2008年5月号のp.96に恐ろしい判例[大阪高等裁判所 平成19年(ラ)第252号 平成20年3月18日決定]が載っていた。

戸籍法施行規則60条に定める文字以外の文字である「祷」の字は、社会通念上明らかに常用平易な文字であると認められ、当該文字を子の名に用いた出生届の受理を命じた原審判は正当であるとして、原審判に対する市町村長の抗告を棄却した事例

「祷」の文字が人名用漢字に入ってないのは違法だ、っていう高裁決定が出てる…。現在「禱」(示へんに壽)が人名用漢字に含まれてるけど、「祷」(ネへんに寿)は「禱」より「平易」だし、しかもJIS第1水準漢字だから「常用」だろ、っていう論理だ。うーむ…。

これに加え、p.141にも恐ろしい判例[大阪高等裁判所 平成19年(ラ)第486号 平成20年3月18日決定]が載っていた。

戸籍法施行規則60条に定める文字以外の文字である「穹」の字は、社会通念上明らかに常用平易な文字であると認められ、当該文字を子の名に用いた出生届の受理を命じた原審判は正当であるとして、原審判に対する市町村長の抗告を棄却した事例

「穹」の文字が人名用漢字に入ってないのは違法だ、っていう高裁決定が、同じ日に出てる…。「穴かんむりに弓」なら「平易」だし、「蒼穹」とか「天穹」とかの熟語で「常用」されてるだろ、っていう論理だ。うーむ…。

結論を言えば、この高裁決定で、人名用漢字に含まれてない「祷」や「穹」を出生届に書いてOK、っていうことになったわけだ。でも、私の知る限り、これらの文字は、まだ戸籍法施行規則に追加されてない。だとすると、今、「祷」や「穹」の入った出生届を戸籍窓口に出した場合、窓口はこれらの漢字を受理してくれるのだろうか?

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あと、僕は馬鹿なことをするのは嫌いですよ (わざとやるとき以外は)。-- Larry Wall

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