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yasuokaの日記: 『pronto pronto?』Vol.9のガセネタ

日記 by yasuoka
『pronto pronto?』Vol.9 (2007年9月)を読んでいたところ、「トリビア名誉教授 唐沢俊一のビジネス課外授業。」(p.17)に、樋口一葉に関するガセネタが載っていた。

現在5000円札の顔となっている樋口一葉は、『たけくらべ』『にごりえ』などの名作を残した女流作家の第一人者とされるが、彼女の最初の職業はなんと荒物屋。そのかたわら、歌人になるため勉強していたが、“小説のほうがすぐお金になる”という理由で、作家の半井桃水に弟子入りし、女流小説家としてデビューした。

時間の順序が逆だ。樋口一葉が半井桃水を訪ねたのは明治24年4月、『闇桜』で小説デビューしたのは明治25年3月、桃水と(表面上)絶交したのは明治25年6月。これに対し、荒物屋を開店したのは明治26年8月で、要するに、小説では食べていけなかったから荒物屋を始めたのだ。ちなみに荒物屋より前には、一葉は仕立屋を営んでおり、半井家に出入りしていたのも、半井家の仕立物を届けるためだった。どう考えても、「最初の職業はなんと荒物屋」なんてことはない。

Vol.5のガセネタでもそうだったが、『pronto pronto?』には近代日本文学を知っている人間が、誰一人いないのだろうか?

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「科学者は100%安全だと保証できないものは動かしてはならない」、科学者「えっ」、プログラマ「えっ」

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