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yasuokaの日記: Dvorak配列での数字の配置

日記 by yasuoka

『キー配列の規格制定史 アメリカ編』の読者から、Dvorak配列の数字は、なぜ「7 5 3 1 9 0 2 4 6 8」なんて順序に並んでいたのか、という質問をいただいた。

   7 5 3 1 9 0 2 4 6 8
  ? , . P Y F G C R L /
   A O E U I D H T N S -
    ' Q J K X B M W V Z

このキー配列は、Edith Wallaceの『The Dvorak Scientific Typewriter Keyboard』(The Journal of Business Education, Vol.9, No.7 (March 1934), pp.19-20)で紹介された後、Dwight D. W. Davisの『An Evaluation of the Simplified Typewriter Keyboard』(The Journal of Business Education, Vol.10, No.9 (May 1935), pp.11-12; No.10 (June 1935), pp.10,29; Vol.11, No.1 (September 1935), pp.21-22,38; No.2 (October 1935), pp.19-21)や、August Dvorak自身の『Typewriting Behavior』(American Book, New York, 1936)で、その素晴らしさが褒めそやされているのだが、数字の配置に関してはほとんど言及がない。これらの文献では、右手人差指の0と9、および左手人差指の1と3の使用頻度が高く、よく打つ数字の列が左右交互になっている、と主張しているだけで、具体的なデータが示されていないのだ。

ただ、その主張が事実だとすると、かなり「当時の」データに偏っている可能性を、私(安岡孝一)個人は指摘せざるを得ない。1→0の連続頻度が高いのはそこそこ肯けるとしても、1→9→3の連続頻度が高いのは、当時が1930年代だったという事実を計算に入れておく必要がある。実は、ANSI X4.22(のちにANSI X3.207を経て、現ANSI INCITS 207)の制定においても、同様の議論がおこなわれたらしく、数字の配置は「1 2 3 4 5 6 7 8 9 0」に戻されてしまっているのだ。もし万一「7 5 3 1 9 0 2 4 6 8」のままだったりしたら、21世紀の現代では、むしろ使いにくかったんじゃないだろうか。

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