yasuokaの日記: 西鉄福岡と西鉄福間 1
日記 by
yasuoka
掛野剛史の『松本清張「点と線」――連続する〈錯誤〉』(『論樹』第16号(平成14年12月)pp.73-83)を読んでいたところ、福岡と福間の誤植に関する問題が指摘されていた。
その他にも、第四回には鳥飼が「足で歩く活動」として、実際の地名を交えつつ香椎駅周辺を捜査する場面がある。おそらく清張にとって馴染み深い地域を描くことで、作品のリアリティを増す効果を狙ったのだろうが、西鉄香椎駅から、和白、新宮という順で、降りた客に聞きこみをした鳥飼が次に聞き込むのは、方向から考えれば当然「福間」となるはずが、「福岡」(初版~三版まで修正されず。三五版では「福間」と修正されており、以降は同じ)となっている。
「点と線」連載第4回(『旅』昭和32年5月号)p.144の以下の文章に関する指摘だ。
重太郎の足で歩く活動がはじまった。三人の住所はいずれも沿線である。彼は、和白と新宮と福岡の各駅に降りた。
「沿線」というからには、当然、西鉄宮地岳線沿線であるべきで、その点からも「福岡」は「福間」の誤植の可能性が高い。実際、光文社の単行本『点と線』では、遅くとも第11版(昭和33年3月20日発行)で「福間」に修正されている。ただ、第3版(昭和33年2月10日発行)では、まだ「福岡」だったとすると、さて、いつ修正されたのだろう。
第7版も「福間」 (スコア:2)
電気通信大学附属図書館蔵の『点と線』第7版(昭和33年3月5日発行、光文社)も、「福間」に修正されてました。さて、第4・5・6版はどうかしら。