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日本

yasuokaの日記: 「啯さん」は「嘓さん」なのか「掴さん」なのか

日記 by yasuoka

10月23日に共立女子学園で開催される全国連合戸籍住民基本台帳事務協議会合同研修会において、以下の2件の要望が、それぞれ長野県と山形県から法務省に提出される予定だ、との御連絡をいただいた。

戸籍事務、及び改正住民基本台帳法施行後の中国簡体字等に対応する日本の正字による記載の取扱いについて通達等の発出を要望する。
戸籍事務においては、中国簡体字は対応する日本の正字で記載することとされているが、改正後の住民基本台帳事務の正字への変換とは異なるため、中国人住民について日本人配偶者の戸籍に記載された外国人配偶者の氏名と住民票に記載される本人氏名で表記が違う事態等が生じている。そのため、同一人の証明として疑義が生じ、戸籍や住民票の信頼を損なうことになりかねない。
このことから、戸籍と住民票の統一取扱いを行えるよう、法務省民事局、法務省入国管理局、総務省自治行政局で調整をいただき、通達等の発出を要望する。

住民票及び在留カードに記載されている日本人の配偶者等となっている外国人の氏名について、戸籍での表記と同一にするよう要望する。
昨年7月9日より住民基本台帳法が改正され、住民基本台帳に外国人が登録されたが、外国人氏名の表記については、戸籍と住民票の記載に、差異が生じている状況である。これは、戸籍や住民票および在留カードに使用できる文字や氏名の並び順、漢字の変換方法の違いなどのルールによる相違である。
たとえば、遺族年金や生命保険の請求などの際に必要な戸籍と住民票で配偶者の氏名の漢字が異なるため、本人の特定に苦慮する状況が生じている。
以上のことから、記載ルールの統一化や戸籍謄本等により在留カードの氏名の修正を可能にするなど、戸籍の記載と住民票の記載(在留カードの氏名)が同一となるよう、要望する。

以前、私(安岡孝一)の日記にも書いたが、日本人を配偶者とする中国人の氏名に関しては、戸籍と住民票とで、かなりひどい乖離が起こっており、まずい事態が続いている。どういう問題が起こっているのか、以下に例を挙げて説明しよう。

中国人の啯さん(仮名)が、日本人のAさんと結婚した場合、Aさんの戸籍の身分事項には、啯さんとの婚姻が記される。ただし「啯」は戸籍における「正字」ではないことから、代わりに戸籍統一文字048120「嘓」が使われ、Aさんの戸籍の身分事項には「嘓さん」との婚姻が記される。一方、在留カードにおいても「啯」は「正字」ではないので、代わりに住基文字63B4「掴」が使われる。住民票は、在留カードにしたがって「掴さん」と記される。すなわち、中国人の啯さん(仮名)は、戸籍の上では「嘓さん」に、住民票の上では「掴さん」になってしまうわけだ。不便なこと、この上ない。

マイナンバーがスタートすれば、あるいは何とかなるかとも思っていたのだが、戸籍電算システムはマイナンバーに参加しないため、この問題を解決する糸口すらないというのが実情だ。そもそも法務省入国管理局と法務省民事局とで、全く別の「正字」を運用してしまっているところに問題があるのだが、同じ法務省どうしなのに、なぜ1年以上が過ぎても直そうとしないんだろう。

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