yasuokaの日記: 行政機関によるマイナンバーの目的外利用禁止
日記 by
yasuoka
『地域開発』の2013年12月号(Vol.591)を読んでいたところ、榎並利博の「マイナンバーで変わるまちづくり」(pp.42-46)という論文に出くわした。以前のこともあったので、ざっと目を通してみたのだが、非常に後味の悪い論文だった。特に以下の部分。
マイナンバーの仕組みを使えば、マイナンバーそのものを使わずとも、市民のプライバシーを侵害せずに情報を収集することが可能となる。例えば、本人同意のうえスマートフォンに情報収集用のアプリをダウンロードしてもらい、行動履歴や購買履歴などの情報をマイ・ポータル経由で自治体のサーバに送信すれば、マイナンバーそのものを使うことはない。
番号法第二十九条(行政機関個人情報保護法等の特例)により、たとえ本人の同意があってもマイナンバーは目的外利用できないので、マイナンバーを使わないフリをして「本人同意」で済ませようとしているわけだ。ふざけるな。
私(安岡孝一)個人は、たぶんマイナンバー推進派だと思うのだが、それでもこういうやり口は虫酸が走る。行政機関が市民のマイナンバーを使いたいのなら、ちゃんと番号法第十九条第九号に基づいて条例を定め、さらには特定個人情報保護評価まで受けた上で、堂々と番号法に基づいてマイナンバーを使えばいいだろう。それが市民の利益となるのなら、堂々と利用目的を公表した上で、その是非を、市民と特定個人情報保護委員会とに問えばいい。それをやらずにコソコソと目的外利用を推奨するなど、「下衆」としか言いようのないやり口だし、口が裂けても「マイナンバーで変わるまちづくり」とは言えないだろう。なぜ、もっと正々堂々とマイナンバーを推進しないのか。まったく理解に苦しむ。
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