yasuokaの日記: 韓国で『初等教科書漢字表記基準』300字を小学校教科書に付記 4
日記 by
yasuoka
昨日(2016年12月30日)付けで韓国の教育部は、『初等教科書漢字表記基準』(초등 교과서 한자 표기 기준)を選定し、2019年の小学校5・6年教科書から適用することを発表した。『初等教科書漢字表記基準』は300字以内になる予定であり、小学校教科書の脚注や後注にのみ使用され、教科書本文には使用されない。また、教師用の指導書に「教科書に表記された漢字は、暗記したり評点したりしないこと」との注意書きを付与し、あくまで理解の助けとして使用する場合にのみ限定する。
なお、『初等教科書漢字表記基準』の300字は、『漢文教育用基礎漢字』(中学校900字+高等学校900字)から選定される予定であり、候補となる370字の選定は既に完了している。今後、最終選定と字体決定がおこなわれるはずだが、私(安岡孝一)個人としては、「強」と「强」のどちらが『初等教科書漢字表記基準』に入るのか、ドギマギしながら見守りたい。
简化字じゃないのね (スコア:0)
後で「日式」とかいって、切り替えるのでわ?
日本式漢字など人名に不適合な漢字 (スコア:3)
韓国の人名用漢字8142字には「強」も「强」も入ってる [srad.jp]んですけどね。このあたりも含めて、さて、どうなるのか…。ちなみに、本日(2016年12月31日)付けで『韓国の人名用漢字と漢字コード』 [kyoto-u.ac.jp]も発行できたので、そちらも合わせてどうぞ。
朝鮮語でも漢字? (スコア:0)
初めて、こういう関係のことを書いている方を見て、思わず書き込んで、場を汚してしまい、失礼します。
このような動きがあることを初めて知りました。韓国のハングルは日本語におけるひらがなのように思っていたので、音の種類が多くて表現としては便利そうだけど、漢字が混ざってなくて読みにくいのではないかと思っていました。というか、漢字は嫌いなのかとも思っていました。
せっかく互換性のある文字である漢字を使っているのだから、もっと使えばいいのにとも思っていました。過去の日記にあった『中日韓共同常用808漢字』も非常に興味深く、とても面白く読みました。
私のようなものからは、字がだいたい似ていれば、「強」と「强」のどちらでも容認したいです。機が中国語では机に似た字らしいですが、中国語ではそんなもんだと言われれば、それでもいいように思います。ですから、飛行机とあっても、違和感程度で済ませられるように思います。
表意文字である漢字を使っている私は、漢字以外に 1,2,3 や ! ? などのごく少数の表意文字しか知りませんが、こういった漢字のような広範な表意文字を使っている言語はあるのでしょうかね。標識やパソコンなどのアイコンも、漢字にしてしまえば意外とわかりやすいのではないかと思ったことがありました。それは実はハングルで書いたほうが分かりやすいかもしれませんが、漢字のほうが分かりやすいように思います。そういう点では中国語話者に期待していましたが、結局中国語の Windows でもアイコンのようなので、漢字アイコンセットは個人の思い付き程度でした。
どうせなら、中国語、朝鮮語、日本語で同じような意味の文字を、できれば同じような形の文字で共通に使ってみたいですね
「強」と「强」 (スコア:3)
日本・韓国・中国・台湾・香港は、それぞれに独自の文化を持ってしまっているので、もはや同じ漢字を使うのは無理なのだろう、というのが私(安岡孝一)個人の意見だったりします。特に人名用漢字での苦しいあたりを、去年『日韓二重国籍の子の名に使える人名用漢字』 [kyoto-u.ac.jp](戸籍時報, No.744, pp.13-25)にも書いたので、よければ御覧ください。