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政府

yasuokaの日記: 「地方公共団体情報システム機構法等の一部を改正する法律案」が閣議決定

日記 by yasuoka

昨日3月7日に閣議決定された(時事通信)「地方公共団体情報システム機構法等の一部を改正する法律案」が、総務省のWWWページで公開された、との御連絡をいただいた。早速、法律案を読みに行ったのだが、かなりオソマツだ。特に、新設される「機構処理事務特定個人情報等保護委員会」が、オソマツ極まりない。

第二十七条 機構に、機構処理事務特定個人情報等保護委員会を置く。
 機構処理事務特定個人情報等保護委員会は、理事長の諮問に応じ、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律第四十一条の三第一項に規定する機構処理事務特定個人情報等の保護に定する本人確認情報の保護に関する事項を調査審議し、及びこれに関し必要と認める意見を理事長に述べることができる。
 機構処理事務特定個人情報等保護委員会の委員は、学識経験を有する者のうちから、理事長が任命する。
 前二項に定めるもののほか、機構処理事務特定個人情報等保護委員会の委員の定数その他の機構処理事務特定個人情報等保護委員会に関する事項は、機構が定める。

理事長の配下に「機構処理事務特定個人情報等保護委員会」置いてどうするんだよ。2013年12月15日の日記にも書いたが、マイナンバーに関する特定個人情報の保護委員会なのだから、当然、個人情報保護委員会の管轄下に置くべきだろ。総務省自治行政局、何かんがえてるんだ。しかも、そこを勘違いしてるがために、マイナンバー法に以下の条文を付け足すハメになってしまってる。

第四十一条の六 総務大臣は、機構処理事務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、機構に対し、機構処理事務の実施に関し監督上必要な命令をすることができる。

違うだろ。マイナンバーを含む特定個人情報に関して監督権限を持つのは、個人情報保護委員会だ。そこに総務省がしゃしゃり出てきたところで、現実的には何もできないし何の力もない。そもそも、地方自治情報センターをマトモに監督できなかった総務省に(cf.安岡孝一: 住民基本台帳ネットワーク統一文字とその問題点, 情報管理, Vol.55, No.11 (2013年2月), pp.826-832)、今さら地方公共団体情報システム機構を監督できるとは思えない。地方公共団体情報システム機構を監督するのは、個人情報保護委員会がやるべき仕事だろう。

それと同時に、地方公共団体情報システム機構の理事長を、代表者会議が解任できるようにすべきだろう(cf.板倉陽一郎: 地方公共団体情報システム機構のガバナンスの問題点, 自治研究, 第93巻, 第1号 (2017年1月), pp.64-85)。実際に解任するかどうかは別として、解任権限を代表者会議が持たなければ、各地方公共団体で起こっている問題を、機構がうまく処理する動機づけが無い。そのあたりをちゃんと議論せずに、いくら総務省の監督権限を増やしたところで、結局どうにもならないと私(安岡孝一)個人は思うのだが。

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