yasuokaの日記: 総務省大臣官房個人番号企画室におけるマイナンバー情報連携
9月30日の日記の読者から、『税』最新号掲載の森中高史『総則的視点からみたマイナンバー情報連携』(pp.10-15)の「Q5」を読んでほしい、との御連絡をいただいた。読んでみたのだが、やはりヒドイ。
Q5 情報連携の対象となる事務手続のうち、地方税関係情報の提供に際して本人同意が必要となる事務の概要と留意点について教えてください。
A5
社会保障分野の手続では、対象者に課税証明書等の添付を求めており、対象者が税務部局から取得することになる。
ただし、下記①又は②の場合には、守秘義務が解除されているとして、情報提供NWSを利用した他の行政機関の社会保障部局の照会に対して税務部局から所得情報等を提供して良いこととされている。
① 利用事務の根拠法律において、本人が行政機関に対して報告を行う義務が規定されている場合
② 利用事務が申請に基づく事務であり本人の同意により秘密性が解除される場合
このため、本人が行政機関に対して報告を行う義務が所管法律で規定されてない事務については、照会対象者の同意取得が必要となることから、平成29年内閣府・総務省告示第1号において、情報提供NWSを使用して地方税関係情報の提供を行う場合に本人の同意を得なければならない事務が定められたが、当該事務について、地方税関係情報の照会を行う行政機関等においては、同意様式の改正等、情報連携のための体制整備の徹底を図ることが必要である。
同意取得の体制整備が図られないままでは、添付書類の省略ができず、番号利用法の目的である国民の利便性の向上につながらないため、本格運用までの速やかな対応が求められる。
その「A5」の回答では、番号法第19条の一般的な考え方「本人同意の有無や法令に基づく場合かどうかは関係なく、番号法第19条各号に掲げる場合のみ提供できる」との間で矛盾が起こってしまう。「本人同意の有無と関係なく」「番号法第19条各号に掲げる場合のみ提供できる」はずの特定個人情報が、この告示では「本人の同意を得るものとする」という、ワケのわからないことになってしまっているのだ。その矛盾を問いただすべく、先日も質問を送りつけたはずなのだが、総務省大臣官房個人番号企画室参事官補佐の森中高史は、そこの矛盾を無視し続けるつもりなのだろうか。
また、地方税法第22条の「守秘義務」を「解除」するのに「照会対象者の同意取得が必要となる」なんてことは、地方税法にも地方税法施行規則にも書いていない。その点については、私(安岡孝一)の過去の日記でも、さんざん(これとかこれとかこれとかこれとかこれ)指摘してきた話だ。なぜ、いまだにそんなヨタ話に拘泥するのか、さっぱり理解できない。「同意取得」は十分条件かもしれないが、必要条件ではない。「同意取得で十分となる」は正しいかもしれないが、「同意取得が必要となる」は正しくない。しかも「同意取得」は、番号法とは矛盾する。したがって「同意取得の体制整備が図られないまま」なのは、番号法から見れば当然の結果だ。そんな簡単なことも理解できないのか。
繰り返すが、この「A5」の回答は、番号法とこの告示の間の矛盾を、説明できていない。こんな馬鹿げた回答を繰り返す暇があったら、さっさと「矛盾なく回答」を返すよう、内閣官房番号制度推進室や個人情報保護委員会と「調整」してほしい。
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