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政府

yasuokaの日記: 生活保護法第29条において地方税関係情報の提供を求める際の「本人の同意」

日記 by yasuoka

昨日の日記の読者から、厚生労働省社会・援護局保護課長の「生活保護行政を適正に運営するための手引について」(平成18年3月30日社援保発第0330001号、平成26年4月25日社援保発0425第3号で改正)において、本人同意を取得するよう「手引」されている、という趣旨の御指摘をいただいた。当該通知の「まとめ」を見てみよう。

ア 生活保護の適用や被保護者の支援に当たって、必要な被保護者の病状を把握するための被保護者の病状調査について、法第50条第1項及び指定医療機関医療担当規程第7条に基づく調査を行い、または、法第50条第2項に基づく指導を行った場合には、本人の同意なしに回答(個人情報の提供)を得ることが可能である。
イ 資産や収入の状況等(例:預貯金、生命保険、年金、労災保険等)については、法第29条に基づく関係先調査を行い、これを根拠として回答(個人情報の提供)を得ることが可能である。なお、在留資格の確認や出入国状況、拘留又は留置等の状況に関する情報は、保護の決定又は実施のために必要がある場合には法第29条に定める「居所」として上記調査の範囲に含まれるものである。また、現在、法第29条に基づく関係先調査を行うに当たっては、平成12年3月31日社援第871号厚生省社会・援護局長通知による生活保護法施行細則準則第5条に基づく様式第12号の生活保護法による保護申請書別添3に示した同意書を徴取し、これを添付することとしているが、この同意書については、
 a 有効期限はない
 b 世帯員個別の署名や押印は必ずしも必要ではない(生活保護は世帯単位で決定しており、世帯主を介して世帯員へ給付を行っていることから、世帯主の同意書をもって世帯員の同意があったものと解される)
と解されるものである。
ウ 資産や収入の状況等以外(アに係るものを除く。)の事項であっても、本人からの明示的な同意がある場合は、個人情報の提供を受けることは可能である。また、同意がない場合であっても、
 a 行政機関に対する調査の場合:
 当該情報が生活保護事務や業務の遂行に当たって必要であり、これを利用することに相当な理由があるとき
 b 民間の個人情報事業者に対する調査の場合:
 ○ 人の生命、身体又は財産の保護のために必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難であるとき
 ○ 国の機関若しくは地方公共団体又はその委託を受けた者が法令の定める事務を遂行することに対して協力する必要がある場合であって、本人の同意を得ることにより当該事務の遂行に支障を及ぼすおそれがあるとき
等には、情報の提供を受けることは可能である(ただし、必ず提供を受けられることが保障されるものではないことに留意。)。

うーん、これを読む限りでは、世帯主の同意書については、確かに取得する根拠があるかのように見える。ただし、それは地方税関係情報に限ったことではなく、また、情報提供ネットワークに限ったものでもない。ましてや、↑では「世帯員個別の署名や押印は必ずしも必要ではない」とまで言い切っているので、平成29年11月9日の「事務通知」は、少なくともその点において、平成26年4月25日社援保発0425第3号に違背している。いったい、どうなってるんだろう。

ただ、平成29年11月9日の「事務通知」には、私(安岡孝一)の知る限り、発出番号が付いていない。あるいは怪文書なのではないか、という気もするのだが、このあたり、誰か詳しい人いないかしら?

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