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地球

yasuokaの日記: 島津製作所の考えるQWERTY配列の歴史 2

日記 by yasuoka

ネットサーフィンしていたところ、島津製作所の『ぶーめらん』Vol.39(2018年9月)が目にとまった。表紙に「Olivetti Valentine」の日本向けモデル(「3」のシフト側が「¥」)が写っていて、裏表紙に以下のガセネタが書かれていたからだ。

このQから始まる6文字をとってQWERTY(クワーティ)配列とよばれる配置は、紆余曲折を経て1882年に現在の形となりました。以来130年以上もの間、ほぼ変わることなく引き継がれているのです。では、その理由は何処にあるのでしょうか。熟練のタイピストが目にも留まらぬスピードでタイプライターのキーを打つと、活字を印字するアーム同士がぶつかり合ったり絡まったりするトラブルが頻発しました。その対策のためにあえて〝タイプしにくい〟配列になったと言われています。

「アーム」を有するフロントストライク式タイプライターが登場するのは、私(安岡孝一)の知る限り、1891年特許の「Daugherty Visible」が嚆矢だ。これに対し、現在のQWERTY配列は、1882年発売の「Remington Standard Type-Writer No.2」には採用されている。存在していない「アーム」のために、あえて「タイプしにくい」配列になったなんて、ナンセンスもいいところだ。

しかし、文字がスクリーンに写し出されるようになったパソコンのキーボードでは〝タイプしにくい〟配列にメリットはありません。のちに、もっと合理的で優れた配列が考案されましたが採用には至りませんでした。すでに市場でデファクトスタンダードの地位を獲得し、慣れ親しまれていたQWERTY配列。取って代わるのは困難であると判断されたのです。これは「経路依存性」と呼ばれる経済理論で説明されています。

それだと、フランスがAZERTY配列を採用しているのは、全く説明がつかない。少なくとも1891年10月の時点では、フランス向けのタイプライター配列はAWERTYUIOPであり、どうやらタイプライター・トラストの成立(1893年3月)以後にAZERTY配列へと変化したからだ。その事実は、どうやって「経路依存性」とやらで説明するんだろう? それとも島津製作所は、世界中の「パソコンのキーボード」が、全てQWERTY配列だとでも思ってるんだろうか?

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