yasuokaの日記: 常用國字標準字體表の「彞」とedukai-3.ttf
渡邉俊彦の「台湾の正体字フォントの標準字体化とその普及に関する一考察」(拓殖大学台湾研究, 第2号(2018年3月), pp.79-100)を読んでいて、ふっとedukai-3.ttfに関する問題点を思い出したので、忘れないうちに今日の日記に記しておこうと思う。この論文だと、註(11)に関するあたりだ。
(11) フォント「教育部標準楷書(TW-MOE-Std-Kai)」および「教育部標準宋體(MOESongUN)」は,現在もダウンロードが可能でフォントとして利用できることが確認できる。http://language.moe.gov.tw/001/Upload/files/SITE_CONTENT/M0001/MU/F5.HTML (閲覧日2017/10/01)
中華民國教育部からダウンロードできる標準楷書フォントedukai-3.ttfは、「彞」がU+5F5Dに収録されている。私(安岡孝一)の記憶が確かなら、旧版のkai-pc.ttfも同様で、端的にはUnicode違反(「彞」は本来U+5F5Eに収録すべき)である。一方、標準宋體フォントeduSong_Unicode.ttfは、U+5F5DとU+5F5Eの両方に同じ「彞」が収録されている。かなりワケがわからない。
以前『日本・中国・台湾・香港・韓国の常用漢字と漢字コード』にも書いたが、このあたりはBIG5のバグが影響しているのだと思われる。常用國字標準字體表4808字のうち、字號1266「彞」はBIG5に含まれていない。そのため、当時のパソコンでは「彞」の代わりに、BIG5のC255「彝」で代用せざるを得なかった。BIG5のC255は、UnicodeではU+5F5Dに対応していることから、イキオイ余って、U+5F5Dに「彞」を収録したアヤシゲなフォントを製作してしまった、ということだろう。でも、そろそろ中華民國教育部も、このあたりをちゃんと整理した方がいいと思う。
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