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日本

yasuokaの日記: 子の名を当用漢字に制限する戸籍法施行規則の施行

日記 by yasuoka

ネットサーフィンしていたところ、古川はる香の『「親の名前から1文字とった」結果、まさかの苦労も!みんなの名づけエピソード』(たまひよ、2018年12月29日)という記事に行き当たった。当用漢字と戸籍法施行規則に関して、怪しいガセネタをばら撒いているので、私(安岡孝一)の日記で晒しておこうと思う。

【12月29日は出生届の人名が当用漢字のみに限定された日】
1947年12月29日、出生届を提出する際、人名として使えるのが当用漢字のみに限定されました。当用漢字は1946年に内閣が告示した「当用漢字表」に掲載された漢字を指します。戦後、GHQの国語国字改革のもと、簡素化とわかりやすさを目指して制定されたものです。

さて、どこからツッコんだらいいやら。とりあえず、1947年12月29日の官報号外4には、戸籍法施行規則(司法省令第94号)が掲載されている。しかしながら、この戸籍法施行規則は即日施行ではなく、第73条に「この省令は、昭和二十三年一月一日から、これを施行する。」とあるとおりだ。その意味では、出生届の子の名づけに使える漢字が当用漢字のみに制限されたのは、1948年1月1日であり、1947年12月29日ではない。ちなみに、この時「変体仮名」も使えなくなったが、ひらがな・カタカナは使えたので、「人名として使えるのが当用漢字のみ」というのは、かなり不親切な表現だ。

また、当用漢字表(昭和21年11月16日内閣告示第32号)は、GHQを通っていない。国語審議会が当用漢字表を答申したのは1946年11月5日。当用漢字表が次官会議に持ち込まれたのが11月11日。閣議に持ち込まれたのが11月12日。内閣告示が11月16日。すなわち、当用漢字表はGHQを通っておらず、GHQの国字改革方針である日本語のローマ字化に反して、むしろ、出生届の子の名づけにローマ字を許さない結果となった。その一方、漢字の「簡素化」がおこなわれたのは、私個人としては、当用漢字字体表(昭和24年4月28日内閣告示第1号)がメインだと思う。このあたり、ちゃんと『人名用漢字の新字旧字』にも書いておいたんだけど、読んでないのかなぁ。

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