パスワードを忘れた? アカウント作成
14206566 journal
政府

yasuokaの日記: 特定給付金に対するマイナンバー事務における本人同意

日記 by yasuoka

昨日(6月8日)付で、『特定給付金等の迅速かつ確実な給付のための給付名簿等の作成等に関する法律案』が衆議院に提出された。私(安岡孝一)なりにざっと読んでみたのだが、やる気の無さがアチコチに見える。たとえば、法律案の第六条第四項。

次の各号に掲げる者は、当該各号に定める手続が行われる際に当該手続を行う者から次条各号に掲げる事項に係る情報を取得するときは、当該手続を行う者の同意を得て、当該情報を内閣総理大臣に提供することができる。この場合において、当該同意をした者は、第一項の申出をしたものとみなす。

4月23日の日記にも書いたが、そもそも個人番号利用事務(マイナンバー事務)に本人同意が不要というのは、制度設計当初からの方針だし、現在も変わらず堅持されている。にもかかわらず、この法律案では、特定個人情報(個人番号を含む情報)の取得に「当該手続を行う者の同意を得て」と書かれており、成立させる気が無いのがミエミエだ。

特定個人情報の提供においては、本人同意などというものは一切アテにせず、情報提供等記録開示を主軸に設計がおこなわれている。ざっくり言うと、「情報提供をおこなう前に本人の同意を得る」という考え方を捨て去って、「情報提供の事実を必ず本人が知ることができる」という設計モデルを選んでおり、それが、たとえばマイナポータルの「やりとり履歴」として実現されている。この設計モデルを最終的に決定したのは、もちろん国会自身なので、衆議院議員が知らないはずがない。というか、この『特定給付金等の迅速かつ確実な給付のための給付名簿等の作成等に関する法律案』においても、附則でのマイナンバー法別表第一・別表第二の改正は、ちゃんとそのあたりを理解した上で書かれている。その上で「当該手続を行う者の同意を得て」という文面が紛れ込んでいるということは、そもそもこの法律案を成立させる気が無いということだろう。まあ、国会の会期も残ってないし、仕方ないかな。

この議論は、yasuoka (21275)によって ログインユーザだけとして作成されたが、今となっては 新たにコメントを付けることはできません。
typodupeerror

長期的な見通しやビジョンはあえて持たないようにしてる -- Linus Torvalds

読み込み中...