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日本

yasuokaの日記: 「頭が赤い魚を試す猫」における6通りの解釈 2

日記 by yasuoka

昨日の日記の「頭が赤い魚を食べる猫」に対して、「頭が赤い魚」をコピュラ節とみなすのは無理なのではないか、という趣旨の御意見を複数いただいた。私(安岡孝一)自身「日本語としてはヤリ過ぎ」と書いた通り、確かに無理があると思う。どこに無理があるかを検討すべく、動詞の「食べる」を「試す」に変えて、「頭が赤い魚を試す猫」をUniDic2UD 2.1.5でやってみよう。

>>> import unidic2ud
>>> ja=unidic2ud.load()
>>> doc=ja("頭が赤い魚を試す猫")
>>> print(doc.to_tree())
  頭 ═╗<╗       nsubj(主語)
  が <╝ ║       case(格表示)
赤い ═══╝<╗     acl(連体修飾節)
  魚 ═╦═══╝<╗   obj(目的語)
  を <╝     ║   case(格表示)
試す ═══════╝<╗ acl(連体修飾節)
  猫 ═════════╝ root(親)

「頭が」⇐nsubj=「赤い」⇐acl=「魚」と解析されていて、元の図の2番目と同じ構造だ。「赤い」の修飾先を付け替えてみよう。

>>> doc[3].head=7
>>> print(doc.to_tree())
  頭 ═╗<╗   nsubj(主語)
  が <╝ ║   case(格表示)
赤い ═══╝<╗ acl(連体修飾節)
  魚 ═╗<╗ ║ obj(目的語)
  を <╝ ║ ║ case(格表示)
試す ═══╝<╣ acl(連体修飾節)
  猫 ═════╝ root(親)

「頭が」⇐nsubj=「赤い」⇐acl=「猫」で、元の図の1番目と同じ構造だ。「頭が」を付け替えてみよう。

>>> doc[1].head=7
>>> print(doc.to_tree())
  頭 ═╗<══╗ nsubj(主語)
  が <╝   ║ case(格表示)
赤い <════╣ acl(連体修飾節)
  魚 ═╗<╗ ║ obj(目的語)
  を <╝ ║ ║ case(格表示)
試す ═══╝<╣ acl(連体修飾節)
  猫 ═════╝ root(親)

「頭が」⇐nsubj=「猫」というコピュラ文で、元の図の5番目と同じ構造だ。「赤い」を戻してみよう。

>>> doc[3].head=4
>>> print(doc.to_tree())
  頭 ═╗<══╗ nsubj(主語)
  が <╝   ║ case(格表示)
赤い <╗   ║ acl(連体修飾節)
  魚 ═╣<╗ ║ obj(目的語)
  を <╝ ║ ║ case(格表示)
試す ═══╝<╣ acl(連体修飾節)
  猫 ═════╝ root(親)

このコピュラ文は、元の図の4番目と同じ構造だ。「頭が」を「試す」の主語にしてみよう。

>>> doc[1].head=6
>>> print(doc.to_tree())
  頭 ═╗<╗   nsubj(主語)
  が <╝ ║   case(格表示)
赤い <╗ ║   acl(連体修飾節)
  魚 ═╣<╣   obj(目的語)
  を <╝ ║   case(格表示)
試す ═══╝<╗ acl(連体修飾節)
  猫 ═════╝ root(親)

これは元の図の3番目と同じ構造だ。それでは「頭が」を「魚」の主語にしてみよう。

>>> doc[1].head=4
>>> print(doc.to_tree())
  頭 ═╗<╗     nsubj(主語)
  が <╝ ║     case(格表示)
赤い <╗ ║     acl(連体修飾節)
  魚 ═╬═╝<╗   obj(目的語)
  を <╝   ║   case(格表示)
試す ═════╝<╗ acl(連体修飾節)
  猫 ═══════╝ root(親)

これは元の図には無い。「頭が」⇐nsubj=「魚」というコピュラ節は、「試す」という動詞の目的語としては、そこまでグロテスクにはならない気がする。というか、「食べる」という動詞が、動作主体と目的語の間で排他的傾向を持ちやすい、という点で、そもそもドギツ過ぎるのだろうと思う。

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