
yasuokaの日記: アイヌ語Universal Dependenciesにおける副詞と後置副詞と副助詞
日記 by
yasuoka
昨日の日記の続きだが、そもそもアイヌ語における副詞と後置副詞と副助詞は、どこがどう違うのか。私(安岡孝一)の大雑把な理解としては、名詞や動詞につく際に置かれる位置が違うように見える。
- 副詞: 動詞の前に置かれる。名詞につく場合は名詞の前に置かれる。
- 後置副詞: 名詞につく場合は名詞の後に、動詞につく場合は動詞の前に置かれる。
- 副助詞: 名詞の後に置かれる。動詞につく場合は動詞の後に置かれる。
Universal Dependenciesの視点で書くと、以下のような感じ。
- 副詞(ADV): VERBからのリンクは左向きのadvmod、NOUNからのリンクは左向きのamod
- 後置副詞(SCONJ): NOUNからのリンクは右向きのcase、VERBからのリンクは左向きのadvmod
- 副助詞(ADP): NOUNからのリンクは右向きのcase、VERBからのリンクは右向きのmark
まあ、これらのルールは、アイヌ語Universal Dependenciesを作成する際に立てた「作業仮説」に過ぎないし、人称接辞との位置関係とかヤヤコシイ部分はケースバイケースだったりする。また、後置副詞をSCONJに割り当てるのは、ちょっと無理があって悩ましい。名詞につく場合はADPに、動詞につく場合はADVに、後置副詞を分けるべきなのかもしれないが、それは作業が増えるし困ったなぁ。
アイヌ語Universal Dependenciesにおける副詞と後置副詞と副助詞 More ログイン