yourCatの日記: アンドリーセン氏インタビュー 2
Wired Newsにマーク・アンドリーセン氏へのインタビューが掲載された。のっけから「Mosaicは世界初のWWWブラウザー」と電波が飛んでいるのは難だが、さすがに氏は興味深い発言が多く、大変面白かった。
「戻る・進む」ボタンなどは当初、インターフェースに定着するとは思っていませんでした。しかし、人間はわかりやすい例えが好きなものです。そういうものを人々に提示してみせるときは気をつけないと、いったんそれが人気を得てしまったら取り除くことができなくなります。
「Home Page」という名前から分かるように、WWWはメタファーの多くをHyperCardから受け継いでいる。当時、現実的なハイパーテキストといえばHyperCardだったので、これは当然の成り行きだったろう。戻る/進むボタンも、そうしてHyperCardから安易に取り入れられた。しかしHyperCardとは違い、コンテンツをインターネット上に公開できるWWWでは、新たなUIが必要だったとの反省の弁だ。
もう一度作り直すのなら、ウェブでの現在位置と戻る道がわかるようにグラフィカルなツリー表示のようなものを作りたいですね。
Cyberdogにはほぼこれに相当する機能があった。CyberdogのLog機能は、リンクを辿った足跡をアウトライン・プロセッサ風に表示した。MacユーザーにはFinderのリスト表示風と言えば分かりやすいだろう。便利ではあるのだが、階層が深くなりすぎる問題があった。NewsgroupやMLのスレッド表示、/.Jのようなツリー型掲示板なども、同じ問題を抱えている。ツリー表示になにか妙案はないだろうか。
サムネイル表示にも触れているが、こちらはどうだろう。MacにはNetscapeと連動するCyberViewerというサムネイル履歴ソフトがあった。しかし使ってみるとあまり便利ではない。なにせサムネイル表示は画面リソースを食い過ぎる。そして、使ってみると分かる事だが、Webページのサムネイルは結構区別がつかない。例えば/.Jを見て回り、その履歴にいちいちサムネイルがついていても役に立たない事は、容易に想像がつくだろう。必要な時にサムネイルを呼び出す工夫が必要だ。ツール・チップやMacのバルーンのように呼び出すか、あるいはOS XのDockのようにポイントされたら拡大表示するか……。
ちなみにHyperCardにはサムネイル表示によるナビゲート機能があった。こちらはウィンドウ全体をサムネール一覧で覆ってしまう。Safariの履歴がやはりウィンドウを覆うが、これはこれで使いやすい事を考えると、あるいはHyperCard方式もありかもしれない。
ここ4、5年の間に『ダイナミックHTML』や『Javaスクリプト』がUIのプラットフォームとしてかなり進化しました。
Netscape NavigatorがJavaプラットフォームを目指し、これを受けてWindows 98でのIEシェル統合が起きた。ヘルプ・システムが統合され、KDEやGNOMEでも同様の方向にあるようだ (ユーザーじゃないので分からない)。いわばWWWブラウザのミドル・ウェア化で、OS Xだけ蚊帳の外だ。
ちなみにOS Xでこの辺というと、Help ViewerとSherlock 3が、かなり特殊ではあるが一応HTMLやXMLなどのビューアーだ。この隙間を縫うようにUIプラットフォーム・Konfabulatorが登場した格好になっている。
2003年の今になって、アップル社が新しいブラウザーを出すなんて何だかおかしいですね。6年前には何をしていたんでしょう。
6年前にApple社がMicrosoft社と提携し、MSIEを標準ブラウザにしたことを指している。きつい一言だ。Appleにとってはやむを得ない選択だったのだろうが、Netscape Communications社から見ると肘鉄を食らったようなものだ。皮肉の一つも言いたくなるのは仕方がない。
とはいえ、/.J読者なら良く知っているように、Netscape Communicator 4.xはひどい出来だった。これに対しMSIE 4.xはW3C標準への準拠度も高く、動作も軽く、機能的にもWindows版IE 4より進んだ部分が多かった。ユーザーにとって政治的な話よりもこの方がずっと大事だ。今になってSafariを作るのは、5年縛りが解けた事よりも、OS X用のブラウザーが低レベルの争いをしていることが問題だったからで、別におかしくはない。まぁ、Geckoを採用していたらもっと温かい言葉を貰えたのだろうが。
NCSA Mosaic開発当時のWWWはずっと規模が小さく、ここまで成長するとはさすがに読めなかったに違いない。なにせWWWの爆発的発展には、Mosaicの登場が必要だったのだから。図らずも大きな影響を世界に与えた彼ならではの懐述である。
【今日の点取り占い】
白子象準備会
3点
AppleのWebインタフェイスといえば (スコア:1)
いま、Appleには情報がなさそうでした
# 名前が思い出せなかったけど、今になってみるとおっさん受けがよさそうな……
Re:AppleのWebインタフェイスといえば (スコア:1)
ATgは面白かったのは確かなのですが、研究室を出てくる成果が少なすぎました。JOBS氏は「屋根裏で誰にも見られる事のない絵を描く限り、それがどんなに優れたものであっても芸術と認められる事はない」という思想の持ち主ですから、ATgは嫌いだったろうなぁ。