yourCatの日記: 漢字仮名交じり文 6
zlibの脆弱性だが、OS Xが大丈夫だったことで「やっぱりMacは安全なんだ」と言い出すお子様がいるのではないかと心配になってきた。今回のことはたまたまセキュアなバージョンを使っていたというだけで、Appleがzlibの脆弱性を認識して修正していたのではない。仮にもし認識して修正していたのなら、それをzlib.orgにフィードバックしていなかったことになり、もっと質が悪い。
Mac信者が都合の悪いところを見ないようにするのは大いに結構だが、事実をねじ曲げるのはいただけない。わたしが古の杞国人に倣っているだけならよいのだが、過去に例があるだけに憂鬱だ。
朝日新聞が使用漢字を新たに66文字増やすという。
朝日新聞で例えれば、少し前までは「収わい」「誘かい」などと漢語の交ぜ書きを多用していたが、これでは読みにくく意味が分かりにくい。分かち書きをしない日本語では、漢字やカタカナにより文章にメリハリをつけることが可読性を高めることになる。ことに漢語は、未知の単語に出会っても意味が通じやすく、旁から音読みが類推できるという自己説明性がある。交ぜ書きは文章のメリハリ、漢語の自己説明性を失わせ、言葉の力を削ぐことに繋がる。音ではなく字に意味がある表意文字を表音文字で表す行為は、いたずらに暗記を強いることになり、言葉の死を早めていた。
現在の漢字仮名交じり文に落ち着くまでの明治以降の日本語表記論史を紐解くと、さまざまな観点から豊富な論議が起きていることが分かる。習熟の平易性、国際社会を意識した汎用性、万葉仮名と白文訓点に由来する伝統性、概念の担い手としての言葉という文化性と、あきれるほど切り口が多い。
日本語には同音異義語が多く、また同じ漢字が複数の読みを持つという2つの特殊な事情がある。人名・地名の表記も懸案事項だし、近年目立つ大量の輸入概念=カタカナ語もある。こうして見ると、現在の漢字仮名交じり文は絶対解ではないものの、妥協点としてはかなり優秀だろう。
文章表記はつまるところ、書けなくても読めればいい、知らなくても意味が通じればいいのであり、今回の朝日新聞の決定を支持したい。この問題についてはまだまだ言い足りないが、機会を改めるとする。
【今日の点取り占い】
嵐を呼ぶ魔女っ娘(ひげ部所属)
1点 ……ひげ部所属の魔女っ娘……厭すぎ
かどくせいのはなし (スコア:1)
じつは、わたしはちょうせんごをやっています。
あちらのくにではかんじがすたれ、ほぼハングルだけでひょうきします。ハングルは1もじちゅうに4つまでのおとをもつことができ、かなよりもかどくせいにすぐれたひょうおんもじです。ただ、そうはいってももじすうではとうていかんじにおよばず、どうおんいぎごにでくわすこともしばしばです。
しかし、なれてくるともじのかたまりがたんごとしてみえるようになり、かどくせいはかなりあがってきます。どうおんいぎごのいみもぜんごのぶんみゃくからはんだんするようになります。
にほんごにおいても、かなだけのぶんしょからたんごがうきでてみえてくるようになるまでなれれば、じつはかんじはいらないのではないかとおもいます。
なれないことをするとダメだな。ぶんしょがめちゃくちゃ...
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Re:かどくせいのはなし (スコア:1)
可読性が悪いとこうなるという見本。 (w
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Re:かどくせいのはなし (スコア:1)
ひらがなは本来漢字と混ぜないものです。大ざっぱにくくると、表意文字と表音文字の混在は平安期に密教僧が発明したかと思いますが、そこで使われた表音文字がカタカナのルーツです。日本語はかつてひらがなによる表音表記のみで成立していた時代があり、したがってひらがなのみにしようというのは一定の説得力を持ちます。これに則り、同音異義語を減らし、句読点の多用や部分的な分かち書きを導入することでひらがな表記だけにしようという意見も歴史上何度も出てきます。しかし、これは和語にはいいのですが、漢語には適用しにくいこと、そして日本語のもつ概念プールの大部分を漢語に負っていることから、実現していません。
日本語の発音は中国語やハングル語に比べて発音の種類が少なすぎます。特にアクセントと組み合わせることが苦手なので、外来語はカタカナにするなど工夫が必要でしょう。
ちなみにひらがな表記だけにする先には、ローマ字表記が待っています。トルコ語やスワヒリ語のように、表音文字として英語のアルファベットを採用し、国語を再構築した例があります。表音文字に統一するのなら、なぜそれがひらがなでなくてはいけないのか、こうなると文化のアイデンティティーの問題ですね。
なお「中国語」や「ハングル語」は意図した表記です。
Re:かどくせいのはなし (スコア:1)
アイデンティティーの問題のほかに理由を考えるとすれば、アクセントの問題があります。
かなは英語などのアクセントと組み合わせることが苦手ですが、日本語のアクセントと組み合わせるのには最高です。(英語と日本語のアクセントは根本的に仕組みが違うので、どちらかが得意だとどちらかが苦手になるのは当然)
かなは日本語のアクセントの最小単位であって、私達が漢字やローマ字を読む場合に頭の中でかなに置き換えているのは、そのほうがアクセント的に読みやすいからだと言われています。
ローマ字表記でも慣れれば単語が見えてくるらしいですが、日本語のアクセントとの組み合わせでいえばかなには劣ると思います。
でも、という問題があるので、yourCatさんがおっしゃられるように混ぜ書きが現実的な解だと思います。
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Re:かどくせいのはなし (スコア:1)
mabuさんもご指摘のアクセントの問題があり、脳内音読しにくいので読みにくいと感じるのでしょう。日本人の耳はアクセントに比較的鈍感で、子音/母音を独立して聞き取ることが難しいそうですし。
Re:かどくせいのはなし (スコア:1)
漢語だって中国語の発音を無理矢理かなに置き換えたのだから、外来語もカタカナ表記で良いと思うんですけどね。脳内音読はよほど訓練を積まないとしてしまうので、音読しにくい表記は認めたくないです。
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