zokkonの日記: クール
『クール・ルールズ』のことをここに書くのはもう3回目になると思うが,まだ読み終わってないわけです。 とにかく面白い。
プリンストン大学高等研究所のマーク・リラは,(中略)戦後のアメリカを変容させてきた2つの革命--60年代の「文化」革命と,80年代のレーガン大統領による新自由主義的経済革命--をじっくり考察し,これらの革命が現在に及ぼしている影響について,アメリカの政界は左派・右派とも政治的反応が不適切だと厳しく批判している。(中略)リラによれば,アメリカの若者たちは日常生活でこの2つをなんの苦もなく両立させ,「自由なグローバル経済の中で日々の仕事をきちんと務め,60年代に作られた道徳と文化の世界にどっぷり浸って週末を過ごす」のだという。
(同書 p.240)
ではなぜこういう一見矛盾した行動がとれるのか。実際,こういうライフスタイルを具現したアメリカの有名人もたくさん挙げられている。ビル・クリントンとか,スティーブ・ジョブズがそうだ。
で,著者によれば,その答えは簡単。「クール」がそれを支える原理なのである。「クール」という概念については,この箇所に至るまでに西アフリカの起源にまでさかのぼってていねいに説明してくれているので,実に腑に落ちる。
著者はジャーナリストであって学者ではないから,根拠を説明するような記述はそんなにない。そこが日本の売れ筋エセ社会学本とも共通するところではあるが,なんか説得されてしまいそうになるのは単に洋モノに弱いせい?
訳はそんなにていねいでもない。なんか変だな,という箇所も少なからずある。でも鈴木晶さんって面白いなあ。本筋とは関係ないが鈴木氏のサイトから金子國義氏の充実したサイトにリンクが張ってあって,そちらでも見はまってしまい,本を読み終えるのがまた先に延びるのであった。
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