zokkonの日記: Professor Eben Moglen Replies (5)
5) 学士の意見ですが
by Eric Seppanen
私の上司の上司は,技術的にはとても鋭い人で弁護士でもあるんですが,GPLは法律家によって書かれたようには読めないから馬鹿げた代物だと言っています。原則や手法に反対しているわけじゃなくて,法律家っぽくない書き方がいやなんだそうで。法律の専門家じゃなくて素人が書いたもので,GPLを使ってる連中はみんな素人で仕事に対して真剣じゃないって感じがするらしいです。どう反論します?
Eben:
あなたの上司の上司を最大限尊重した言い方をすると,彼はGPLが起案された背景を正しく認識していなかったのかもしれません。著作権のある著作物を販売する業者はほとんどの場合,販売する国によって異なるライセンスを適用します。このことは,フリーソフトウェア運動にふさわしい状況ではありません。どんなコードの断片であれ,ユーザーが複製して再配布してしまったら,国境を越えて規制をかけることはできないので,全世界で単一のライセンスによって業務を行うしかないのです。ある国では法律的によく練られたものに見えても,ほかの国の法律家にとってはおせっかいでうるさいがらくたに見えてしまうこともあります。それに,コンテンツ事業を営む私企業の法務部門が書くライセンスとは違って,私たちのライセンスは個人のプログラマーが自分自身のプログラムを配布するのに使ってもらえるように読まれることを意図して書かれています。だからGPLは単一の法制度の下での法律家に向けて作られたものではなく,全世界のあらゆる法制度の下の開発者に向けて作られたものなのです。そういう,かなり特殊な諸条件の下で最適を目指して起草するということは,まじめに腰をすえてかからなければならない仕事だと言わせてもらいます。素人にできる仕事じゃありません。その意図が実現できているかどうかを判断するのは,結果によるしかありません。
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