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ワープロ登場以前のコンピュータで「ローマ字かな変換」が可能だったかどうかについては、私は何の証拠も持ち合わせていません。一応、『実用の輪が広がる漢字情報処理』(日経エレクトロニクス, No.201 (1978年12月11日), pp.76-113)と、その参考文献はひととおり読んだんですけど、1978年当時は「漢字入力をどうするか」にみんな目がいってたようですし。私にわかってるのは、少なくとも『漢字CP/M-86』(1982年10月発表)や『MS-DOS Ver2.01(漢字)』(1983年5月発表)では「ローマ字かな漢字変換」がサポートされていたものの、オプションだったために必ずしも各社は採用していなかった、というあたりまでです…。
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親指シフトのシェアについて (スコア:1)
杉田伸樹(ぎっちょん) 親指シフトウォッチ http://thumb-shift.txt-nifty.com/
Re:親指シフトのシェアについて (スコア:1)
ワープロ登場以前のコンピュータで「ローマ字かな変換」が可能だったかどうかについては、私は何の証拠も持ち合わせていません。一応、『実用の輪が広がる漢字情報処理』(日経エレクトロニクス, No.201 (1978年12月11日), pp.76-113)と、その参考文献はひととおり読んだんですけど、1978年当時は「漢字入力をどうするか」にみんな目がいってたようですし。私にわかってるのは、少なくとも『漢字CP/M-86』(1982年10月発表)や『MS-DOS Ver2.01(漢字)』(1983年5月発表)では「ローマ字かな漢字変換」がサポートされていたものの、オプションだったために必ずしも各社は採用していなかった、というあたりまでです…。
Re:親指シフトのシェアについて (スコア:1)
神田さんのサイトにあるオアシスのカタログを見ていて、確かに100シリーズ以外では初期は親指シフトキーボードだけだったことが分かりました。100シリーズでのキーボードのラインアップやローマ字入力の採用などと合わせて時系列で見ると、面白い発見ができそうです。
富士通に、あるいは親指シフトに対してきつい言い方をすれば、当初から親指シフトがダメになってもオアシスは生き延びていけるように考えていたということかもしれません。現実は、オアシス(ワープロ専用機)よりも親指シフトの方が生き延びている訳ですから皮肉です。
ワープロ登場以前の状況についてはもう少し調査が必要ということですね。例えば銀行の通帳の名前は昔はカタカナだったような気がするのですが、こうしたものを入力するのはどのようにしていたんでしょうか。結構奥が深そうです。
杉田伸樹(ぎっちょん) 親指シフトウォッチ http://thumb-shift.txt-nifty.com/
Re:親指シフトのシェアについて (スコア:1)
ワープロ専用機にしろパソコンのワープロソフトにしろ、文字入力の最終製品は漢字かな混じりの文章です。初期の頃は、漢字変換の機能(弱い)と比較して、入力方法(かな、親指シフト、ローマ字)の選択の良し悪しが生産性に及ぼす影響は大きかったと考えられます。ところが、漢字変換の機能は急速に進歩したため、入力方法の選択の相対的な重要性は低下していきました。
さらに、ワープロの普及により皮肉なことに、ユーザーに文章をたくさん書く必要がない人(典型的には年賀状の印刷のためだけに使うような人)が増え、文字入力の生産性に対する関心は薄れていきました。
こうした状況の中で、別な要因(安岡さんが挙げられたのもその一つかもしれません)である程度の地歩を得ていたローマ字入力が最大公約数的なものとして選択されていった、というのが私の考えるストーリーです。
もし、日本語がかなだけで書かれるものだったら、違ったストーリーになったかもしれません。前のコメントに書いたように、銀行の通帳などの名前は長い間カタカナだったと記憶しています。このような状況でどのような入力方法が選択されていたかを調べることは、謎を解きあかす鍵の一つになるかもしれません。
杉田伸樹(ぎっちょん) 親指シフトウォッチ http://thumb-shift.txt-nifty.com/
漢字システム以前のカナ入力 (スコア:1)
Re:漢字システム以前のカナ入力 (スコア:1)
詳しい調査ありがとうございます。こうした文献調査などをきちんとやってというのはちょっと今の私の手には負えないので、老後の楽しみに取っておくことにします(笑)。
ただ、こうした技術の最初の頃はいろいろな方式が提案されるのがだんだんと少ない数のものに統一されていく、という道筋がどれにもあるようだということはおぼろげながら言えそうな気がします。
ワープロのキーボードについてもそのような一般的原則のルートを経てきたのかもしれません。
ところで、パソコンの文字入力に関しては最近いろいろな提案(ほとんどが個人によるもの)がされています。詳しくは、例えば私のブログのリンク先を見ていただくと分かると思います。これは、キーボードの配列を変えるだけだったら簡単にできるようなツールが最近になって整備されてきたことに関係があると思われます。
ローマ字入力に大勢が決しつつある中でも、新しい多様化の芽が出つつあるのかもしれません。この芽が育っていくかどうかはこれから見ていく必要があると考えています。
杉田伸樹(ぎっちょん) 親指シフトウォッチ http://thumb-shift.txt-nifty.com/