
hylomの日記: リッピング違法化に向けた検証その1 4
DVDリッピングの違法化や違法ダウンロードの刑罰化を規定した改正著作権法が成立、10月1日よりCSSが付加されたDVDのリッピングが違法となるわけですが、これに向けて最近、この法律に引っかかりそうなオープンソースソフトウェアを検証しています。そもそもCSS解除機能を持つソフトウェア国内での配布は2011年12月1日に改正された不正競争防止法の「技術的制限手段回避装置提供行為」に該当し、現時点でも違法(刑事罰付き)です(/.J過去記事)。すでにこれに明確に引っかかりそうなソフトウェアはSourceForge.JP上では配布されていないのですが、セーフだと思っていたものが実はアウトだった、という可能性もあるんですよね……。
libdvdcss(CSS解除ライブラリ)を使っていないものならセーフなはずなのですが、説明だけではCSS解除ができるかどうか分からないソフトも多いので、とりあえずCSSがかかったDVDをリッピングしてみて、リッピングに成功したらアウトと判断しています。
・HandBrake(Windows版):セーフ
まず、SourceForge.JPでも配布しているHandBrakeはセーフ。リッピングできるように見えますが、再生するとノイズががっつり乗っています。
・VLC media player(Windows版):アウト
あまり知られていないのですが、VLCにはリッピング機能があります(「メディア」メニューの「変換/保存」)。とりあえず試したところ、きれいにリッピングできてしまいました。そもそもDVDの再生にCSS解除が必要ですから、当然といえば当然でしょう。
ということで、VLC media playerでのリッピングや、国内での配布は違法の可能性が高いです。SourceForge.JPでは配布していませんが、配布している方はご注意ください。刑事罰を受ける可能性があります!
(追記@20:50)
ちょっと背景を追記。「不正競争防止法の概要(平成23年度版)」PDFの25〜28ページにありますが、CSSはアクセスコントロール技術であり、「技術的制限手段」に該当します。そして、VLC media playerはこれに対し「回避機能とその他の機能を併せて有するもの」に該当します。これは「一定の場合(回避の用途に供するために提供するもの※)に限り規制の対象」とされており、判断が難しいところですが、民事規定では「当該装置又は当該プログラムが当該機能以外の機能を併せて有する場合にあっては、影像の視聴等を当該技術的制限手段の効果を妨げることにより可能とする用途に供するために行うものに限る。」とされているので、VLCはアウトの可能性が高いと思われます。
ソフト単品も問題ですが・・・ (スコア:0)
Linuxのディストリビューション等で中にそのテのソフトが含まれているものも要注意ですよね。
isoイメージを配布したら刑事罰を受ける世の中はもうすぐそこまで来ていますw
Re:ソフト単品も問題ですが・・・ (スコア:1)
Debianなどの大手ディストリビューションは一応そのような法的な懸念があるソフトウェアについては隔離されてますが、あまり大手ではないディストリビューションは注意が必要ですね。
再度伝えたい (スコア:0)
検証作業したら、その時点でアウトじゃない?
# 実行犯めっ
## コードを読むんだ。OSDNならできる
Re:再度伝えたい (スコア:1)
いや、リッピング違法化は10月からなので現時点では合法です(汗)。