aitoの日記: 音楽情報科学研究会@金沢 3日目(8/11)まとめ
○Computer Musicパフォーマンスはこの20年間で進歩したのか(静岡文化芸術大)
長嶋先生。最初に結論スライド「わずかに進歩した」。ライブ感を大事にするということで、コンピュータミュージックのライブのビデオをたくさん流す。ライブにおけるコンピュータの役割は「音響・画像のライブ生成」「パフォーマンスの相棒」「千手観音化インタフェース」など。コンピュータミュージックはこの後なにを目指すのか、みたいな内容で質疑応答があった。
○TonalityTouch: 素数指数表現に基づく一般化Tonnezを用いたスマートフォン楽器(名工大)
昨日のデモセッションにも出ていた研究。タッチパネルを触ることで事前に設定した音階に量子化された音が出る楽器(?)。音律を形成する周波数間の関係(単純な整数比)を使った、音の間の関係図(n-limit Tonnez)を使って音律をデザインする。また、音律を自動生成する。協和度の計算方法が怪しい。
○フェーズボコーダとPSOLAによる時間伸縮音の比較評価(東京電機大)
内容はタイトル通り。フェーズボコーダは、狭帯域フィルタバンクとヒルベルト変換による瞬時振幅・瞬時周波数の推定とその操作に基づく。PSOLAは普通(TD-PSOLA)。対象音はギター単音と音声。2つの方法でピッチ変換と時間進出した音を主観評価した。フェースボコーダはピッチ変換に弱い(ピッチ抽出がうまくいかないため)。
☆ラップアップセッション
「腹から出す声」と「喉から出す声」は違うのか?(平田先生)音響的に違うなら可能じゃないだろうか。
ベイズ教徒 vs. バプニック教徒の話。識別系と生成系の技術の使いどころについて(亀岡さん)。
音楽におけるドーピングの話題(後藤さん)。肉体的な薬物使用だけでなく、ピッチ補正などもドーピングじゃないかみたいな話(中野さん)。演奏における演奏支援はどこまで許されるのか。
新しい楽器は「トルコ行進曲」が演奏できるべき(平田先生)。現代音楽における「楽器」はどうであるべきか。
☆ベストプレゼンテーション賞
・森勢さん(モスキート音)
・土井さん(VocaListener声質変換)
おめでとうございます。
このあとお昼ご飯に金沢大学近くの「第7ギョーザ店」でホワイト餃子定食を食べた。
【完】
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