kahoの日記: STAP細胞の非実在について#4 74
※以下のエントリは完全に間違いでした.間違いをしたことを隠さないため削除しませんが,主張は過ちであることを注記しておきます.
ここまで私はChIP-seqの”input”を元に解析を行ってきました.
このデータはまだいくつかのことを教えてくれますが,内容がほぼ学術論文のようになってしまうので,遺伝子発現について先に見たいと思います.
今回彼らが公開したNGSデータはChIP-seqとRNA-seqの実験のものです.このうち遺伝子発現を見るのはRNA-seqであり,いくつかの図を示しています.このRNA-seqデータは調べたい内容に対して不適当なほど長い配列を読んでおり,扱いづらい(計算時間がかかる)のですが,今知りたいのは大まかなアウトラインなので先頭の50塩基だけを使った解析を行いました.NGSデータに馴染みのない方には何のことかわからないと思いますが,データの一部を取り出して遺伝子発現について大まかな解析をしてみた,という意味です.
公開データを見ますと,2つの別々の試薬を使ってでRNA-seqを行っていることが分かります.一つはTruSeq,もう一つはSMARTer Ultra Lowです.論文の図に使われているのはTruSeqの方で,SMARTerのデータは公開されているものの論文中では使われていません.
これらはどちらがよいというわけではありませんが,試薬ごとに特性があるので比較する場合は同じ試薬を使った実験同士を比較することになります.TruSeqとSMARTerの違いは,後者は抽出できるmRNA量(≒細胞数)が非常に少ない場合にも対応している,とカタログ上うたっていることです.私の経験でも少量のサンプルしかとれない細胞ではSMARTerの方が適していると思います.
まず彼らの解析結果が再現できるかを確認してみました.TruSeqを使ったデータからそれぞれのサンプルの類似性(ピアソンの相関係数を用いました)を計算し,クラスタリングを行います.RNA-seqデータは細胞の種類ごとに2度ずつ行っており,原論文では細胞の種類ごとに分けていますが,ここではそれぞれ別にして調べました.その結果,同じ細胞のデータはそれぞれ非常に近く,そして論文と同じようにSTAPはCD45+と幹細胞の中間地点に配置され,STAP幹細胞はES細胞に近い位置に配置されました.最初に述べたように大まかな解析ですが,間違った結果を導くほどではないようです.
ちなみに,データベース上の表記では同じサンプルにSTAPと書かれている場合と酸で処理したCD45+細胞と書かれている場合が混在していて正確な条件が分かりません.図の見やすさも考えて,今回はSTAPに統一しています.
次に,論文で使われていないSMARTerのデータを同じく解析してみます.
結果はTruSeqのものと大きな違いがありました.STAPはどちらも桑実胚よりもESに近くなっています.
これらの類似性は驚くほどです.STAPは分裂しない細胞で,得られる細胞は何種類もの遺伝型をもったものの混合であるというのに,2度の実験の両方共がES細胞に近い(相関係数でいうと0.85程度で,STAP同士と同じか上)という結果です.
これは科学的に大きな発見ではないでしょうか.著者らはSTAP細胞からSTAP幹細胞を誘導(?選別?)してその多能性を検証していますが,STAP細胞そのものも,ほぼESのような性質を持っていたのです.酸で処理しただけでよいのだとすればよほど効率も上がりますし,論文の価値も高かったはずです.
著者らはSTAP幹細胞の詳細な作成プロトコルを提出するより,この実験の時のSTAP細胞の作成プロトコルを追求する方がよかったのではないでしょうか.少なくとも,これほどの有望なデータが得られたのに論文で触れないというのは解せません.2度のSTAPの遺伝子発現が2度ともがESに近かったのに.
なぜ彼らはこのデータを使わなかったのでしょうか.
先に述べたようにSMARTerの方が細胞が少ない場合に適しており,増殖能の低いSTAPにはこちらの方が適していると考えられます.なのに,細胞数が必要なTruSeqで別のデータをとりなおし,そちらだけを出版したのは何故でしょうか.
合理的な説明はいくつも考えられます.彼らに問いただしても答えは用意されているでしょう.
従ってこの結果は決定的な証拠にはなりません.ただし,私の仮説には合致するものでした.
※追記
AC氏からの指摘によりExtended Fig 6dで使用されていることに気が付きました.
大変申し訳ありません.再解析と修正を行います.
SMARTerのデータは論文中にあり (スコア:4, 参考になる)
「SMARTerのデータは公開されているものの論文中では使われていません.」とありますが、実際は、Nature LetterのExtended Data Figure 6のd, e, fで使用されいます。
http://www.nature.com/nature/journal/v505/n7485/fig_tab/nature12969_SF6.html [nature.com]
Re:SMARTerのデータは論文中にあり (スコア:2)
大変失礼しました.見落としていました.
このデータでのES細胞マーカー遺伝子の発現で議論したほうが良かったですね.
近いうちに修正します.
kaho
Re:SMARTerのデータは論文中にあり (スコア:2, 興味深い)
脾臓由来のテラトーマ写真が学位論文(骨髄由来細胞)からの完全流用だったそうです.
これはkahoさんの仰る通り, 非実在の決定的証拠と思われます.
https://twitter.com/JuuichiJigen/status/442540995696009216/photo/1 [twitter.com]
Re: (スコア:0)
「SMARTerのデータは公開されているものの論文中では使われていません.」とありますが、実際は、Nature LetterのExtended Data Figure 6のd, e, fで使用されいます。
http://www.nature.com/nature/journal/v505/n7485/fig_tab/nature12969_SF6.html [nature.com]
確かに同様のグラフが↑の Fig.6 の d にありますが、いずれにしても
Re:SMARTerのデータは論文中にあり (スコア:1)
Fig.6dの図の説明文のところに、「, we used pre-amplification with the SMARTer Ultra Low RNA kit for Illumina Sequencing (Clontech Laboratories).」とあります。
ストレスによるOct4発現の誘導 (スコア:3, 興味深い)
私は海外の小さなラボで研究しているものです。ESやiPSは専門ではありませんが、マウスを自由に使える環境にあるので、生後一週間のマウスの脾臓細胞(FACS分離なし)を酸処理した後、B27入り培地(LIFなし)で培養してみました。すると処理条件によっては3日後にOct4をタンパクレベルで検出できました(Westernです。コントロールとして処理前の脾臓細胞から抽出したサンプルを使いましたが全く発現なし。)どうやら、sublethalのストレスによってOct4の発現が誘導されるというのは確かにあるようです。ただし、他の幹細胞マーカーは調べてません(抗体がないので)。また、ここから多能性幹細胞として機能するSTAP細胞あるいはSTAP幹細胞を作成するまでにはかなり遠い道のりがありそうです。
以下は私の想像ですが、当初の研究でOct4がストレスで誘導されるという結果が出て、そこからの希望的観測でストーリーを作り上げたのではないでしょうか。そこまでは仮説ですから構わないのですが、発表されたデータには捏造でなくともかなりのバイアスがあるようにみえます。
ちなみに私的見解ですが、STAPの再現は無理でも、ストレスによるOct4(や他の幹細胞因子)の発現誘導の意義とメカニズムを解析すると、何か面白いものが見えてくるかもしれませんね。
注記。上記の結果はあくまでPreliminaryな実験結果にすぎません。データの公表はできませんし、信用されなくても結構です。興味があれば、ご自分でお試しを。
Re:ストレスによるOct4発現の誘導 (スコア:2, 興味深い)
面白いですね。再現が取れるとよいですね。
慶応の吉村先生がブログの記事(http://new.immunoreg.jp/modules/pico_boyaki/index.php?content_id=347)でちょっとふれておられましたが、
「ヒトT細胞はサイトカインで刺激するとOct4などのstem-cellマーカーが発現誘導されるとする報告もある」ようです。
Modulating the differentiation status of ex vivo-cultured anti-tumor T cells using cytokine cocktails.
(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23207483)
この論文の意味するところはわかりませんが、T細胞は刺激するとOct4を出しやすいのかもしれません。
系は違いますが、Oct4の過剰発現と低分子化合物の組み合わせで初期化というのはいくつか方法があるので、
Reprogramming of Human Primary Somatic Cells by OCT4 and Chemical Compounds
(http://www.cell.com/cell-stem-cell/retrieve/pii/S1934590910006375)
Generation of iPSCs from mouse fibroblasts with a single gene, Oct4, and small molecules
(http://www.nature.com/cr/journal/v21/n1/full/cr2010142a.html)
こんな技術と組み合わせると、all Chemical(酸+低分子化合物)で初期化(iPS化)っていうことが可能になるので
ちょっと面白くて有用だと思います(ノーベル賞か?っていわれる難しいかもですが。。)
継続してされるのならがんばってくださいね。
Re:ストレスによるOct4発現の誘導 (スコア:1)
Western blotのバンドを見せて頂いた訳でも、使われた抗体等を教えて頂いた訳でもないですので、
断定したことを私はいうことはできませんが、
コメントされていることを信用するならば「ストレスでOct4が発現する」ことは、起こりえそうですね。
ちなみにday 3で脾臓細胞は生存できていたでしょうか?(トリパンブルー等で生存の確認をされていますでしょうか?)
何かbiologicalなfunctionがあれば非常に面白いですが、
実験系によるアーティファクトな現象であるかもしれませんし、
私の専門ではないですが、法医学分野では、
死後現象(死体現象)として、様々な分子(またはmRNA等)の発現が確認されることもあるようなので、
生理学的分子生物学的に有意な現象なのか、疑問があります。
しかし、Oct4発現までは「バイアスがかかったもの」として論文を捉えることはできますが、
STAP関連の内容に関しては、バイアス程度で許されるものなのかは私個人としては懐疑的です。
Re:ストレスによるOct4発現の誘導 (スコア:1)
かなりの確率で実験系のアーティファクトである可能性はあります。それもあり、データの公開などはしません。似たような結果は他でも出てくると思いますし。
確かにバイアスだけではキメラマウスの存在は説明できませんね。
Re: (スコア:0)
Knoepfler先生のブログでも、「I’ve heard several reports now that labs can sometimes see some kind of either Oct4-GFP reporter activity or pluripotency gene expression in acid treated cells, but the scientists do not seem particularly encouraged」ていうのがありましたね。
ちなみに処理条件って、結局何がクリティカルと思われます?
B27のバッチでしょうか??
Re: (スコア:0)
B27は別のカルチャー用にラボにあった唯一のロットを使用しただけで、何とも言えません。
ただ、Oct4発現の検出というところまでは、特に難しいコツなどはいらない印象です。敢えて言えば、ある程度の細胞のみが生き残るぎりぎりのところの酸処理条件というところでしょうか?いくつかpHを微妙に変えた系を同時にやりました。
重要なのはここで検出されたOct4がリプログラミングの結果発現しているかは不明なことです。ただ発現が確認できたというだけです。LIFを入れた長期培養は試していませんが、上記の培養条件では一週間でほぼ全ての細胞がトリパンブルー陽性でした。
Re: (スコア:0)
ちなみにB27のロット番号きいたりしたら、まずいですよね?
Re: (スコア:0)
実施されたのはNature Protocol Exchangeで公開された手技に則ったものですか?
その場合、これが公開されていなければ(それ以前の情報だけでは)再現出来なかったとお考えですか?
外部の反応 (スコア:2, 興味深い)
[ 701585 ] 名前: 名無しさん 2014/03/06(Thu) 23:46
今回の理研の公開情報でアカデミックな方々は疑問から確信に変わりつつあるようです
田口善弘 ?@Yh_Taguchi中央大学理工学部物理学科教授
STAP細胞の件、「第三者による再現」云々という人もいるけど、仮に第三者が「STAP細胞」を同じ手順で作れてももうだめなのでは。
それでは「もともとのサンプルに最初から混じっていた幹細胞類似の細胞を抽出してしまった」のを再現した「だけ」、という可能性をもはや否定できないのでは?
池田清彦 ?@IkedaKiyohiko 早稲田大学教授生物学者
twitterで説明するのは困難だけど、 T細胞以外の細胞からできたのか、 それとも、TCRの遺伝子がもとに戻ったか。 後者だとしたら免疫学のパラダイムがひっくり返ります。
野尻美保子 ?@Mihoko_Nojiri .理論物理学者
過去論文がほとんどすべて重要なミスがあるのに、なんで実験やってられるかが謎(まあSTAP もなんとかしないといけないので業務の一貫といえばそうだけど)プロトコルが先なの?みたいな。他の分野の感覚はよくわからない
@Sukuitohananika (森岡正博) 哲学者・大阪府立大学教授
STAP細胞について、とりあえず知っておいたほうがいいこと→ 本人による再現実験は再現性の追試とは言わないこと。
著者たちによる当初のSTAP細胞の「すごさ」が、本人たちの追加説明によってどんどん後退していること。
堀川大樹生物学者@horikawad
今日公開されたSTAP細胞作製の詳細プロトコルにT細胞特有のゲノム再編成が起きてなかったという記述。だとしたら、STAP細胞はT細胞がリプログラミングされたものではないということか。Nature発表時の主張と矛盾する
上 昌広@KamiMasahiro 血液・腫瘍内科学、真菌感染症学
どうやら、小保方さんは剽窃・改竄の常習犯だった可能性が高い。加藤研のケースは、不正が研究室ぐるみで行われることを示している。誰かが仕切ると言うより、先輩のやっていることを真似て広まるのだろう。
小保方さんは、どこでそれを覚えたのだろうか?ハーバードか?早大・女子医大か?
Re: (スコア:0)
kaho様、お疲れ様です。
自分は分析化学を専門にしており、本件とは専門外ではありますが、
研究に携わる者として、kaho様を応援しています。
正直、今回の一連の疑惑が本当にクロなのだとしたら、
渦中の彼女と、彼女を庇いだてする輩は
国賊と断罪してよいように思います。
ES細胞の系統C57BL/6 x 129/svへの疑問 (スコア:2, 参考になる)
NCBIのデータにもあるそうですが、kahoさんが指摘されていたように、CHIP-seqで使用している細胞のマウス系統がばらばらのようなので、
CD45+cell(derived from Oct3/4::gfp C57BL/6)
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/biosample/2393440 [nih.gov] [nih.gov]
ESCell(derived from C57BL/6 x 129/sv )
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/biosample/2393446 [nih.gov] [nih.gov]
STAP Cell(derived from C57BL/6 x 129/sv)
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/biosample/2393449 [nih.gov] [nih.gov]
STAP Stem Cell (derived from C57BL/6 x 129/sv)
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/biosample/2393452 [nih.gov] [nih.gov]
RNA-seqの方もばらばらなのかと思いきや、
こちらは、C57BL/6 x 129/svでそろっているようですね(もしかしてTruSeqとSMARTerとでバックグラウンドがちがうのかと思いました)。
ところでChip-seqでもRNA-seqでも利用しているES細胞はC57BL/6 x 129/svマウス由来なのですが、彼らのマニュアルの一文「C57BL/6 carrying Oct4-gfp (29 of 29), 129/Sv carrying Rosa26-gfp (2 of 2), and 129/Sv × C57BL/6 carrying cag-gfp (12 of 16)」からすると、cfg-gfpマウスに関連したものではないかと思われます。
この辺あまり詳しくないのですが(ちがっていたらごめんなさい)、ES細胞って普通B6、とか129とか純粋な系統のものを利用することが多い気がします。従来はcag-gfpのようなCAGのトランスジェニックマウスを作る場合、129系統のESに入れてキメラマウスを作ったのち、B6にバッククロスしていく気がします。
もしそうならcag-gfpのESはもともと129バッククラウンドのはず。このES細胞は、バッククロスした後(例えばF1マウス)、再度ES細胞を取り直したということなのでしょうか?
何のために?遺伝的バックグラウンドをそろえるため?そこまでやってなんでChip-seqのCD45+細胞だけが、Oct4-gfpなのか?という疑問が残ります。
Re: (スコア:0)
そもそもなんでChip-seqの解析に使用する細胞のほとんどが、B6と129のmix backgroundのマウス由来なのかなとおもっておりました。Blastcyst injectionの必要性からにやむなくでしょうか?
以前にやった免疫系の実験の経験だと、バッククロスの継代数が少ないと個体差(マウスによってB6由来の染色体と129由来の染色体の構成比が違うため)が実験条件の差より大きいことがあり苦労しました。
ネットで似た例がないか検索すると、ちょうど長田重一先生の「以前私達はMFG-E8ノックアウトマウスは129/B6 mixed backgroundでSLE-typeの自己免疫疾患を発症することを報告した
RNA-seq解析の疑問 (スコア:2, 参考になる)
kahoさんが、
>このRNA-seqデータは調べたい内容に対して不適当なほど長い配列を読んでおり,扱いづらい(計算時間がかかる)のですが,今知りたいのは大まかなアウトラインなので先頭の50塩基だけを使った解析を行いました.
と述べられております。
実は私はまだまだ初級者なのですが、何か面白いことがわからないかと、以前RNA-seqのデーター解析にトライしておりました。
もともとのデーターがペアエンドのRNA-seqデーターなのですが、元データーが(fastqファイル片側のリードで6GBくらい)がそんなに大きくなさそうなのに、BowtieをかけるとすぐWarning: Exhausted best-first chunk memory for read (中略); skipping read
というエラーが出て困っておりました(片側だけならBowtieは何とかかかりました)。
もしかするとkahoさんがいわれている「調べたい内容に対して不適当なほど長い配列」のせいなんでしょうか?
「不適当なほど長い配列」って何を意味するのでしょうか?ゲノムDNAのコンタミとかなのでしょうか?
ビギナーのナィーブな疑問でごめんなさい。ただ「不適当なほど長い配列」の存在が、サンプルのクォリティに関するものであるなら、RNA-seqのデータに基づいた議論に影響を与えるものではないでしょうか?
Oct-GFP+のSTAP細胞 (スコア:1)
Nature Letterの Fig.4のChip-seq解析において、著者らはこの図でSTAP, ES, STAP-SCと、FI-SC, TSとの間のヒストンメチル化パターンの違いを主張したかったのではないでしょうか。CD45+細胞はあまり重要な対照ではなかったと著者らは弁解するかもしれません。不適切なコントロールであることにはかわりはありませんが、CD45+細胞の性やstrainが違っても、”STAP細胞の非実在”とまで言えるほどのミスではないように思えます。
Chip-seqやRNA-seq以外の実験(多能性確認実験、qPCRなど)では、Oct-GFP+のSTAP細胞を用いていますので。
一番の問題点は、Chip-seqやRNA-seqでも、Oct-GFP+のSTAP細胞だけをFACSでpurifyして、実験しなかったことですね。
Nature Letterの Fig.4 http://www.nature.com/nature/journal/v505/n7485/fig_tab/nature12969_F4.html [nature.com]
Re:Oct-GFP+のSTAP細胞 (スコア:1)
小保方氏のSTAP細胞に関するNature Letter論文のExt Data Fig3のaのTranscriptome解析(RNA-seq)において、TSだけCD1 strainで、
それ以外のは、C57BL/6 x 129/sv ですね。これが問題であるかどうかについては、よくわかりません。
また、Chip-seqおよびRNA-seqのSTAP細胞、STAP幹細胞の両方とも、データベースでの説明をみると、 strain はC57BL/6 x 129/sv マウス、development stageは Oct3/4 expressing cells とあります。
kaho氏のChip-seqのinputデータの解析結果にあるようにC57BL/6 x 129/sv とは、cag-GFPマウスである可能性が高いのですが、それなのに、cag-GFPマウス由来のSTAP細胞/幹細胞のstageがOct3/4 expressing cellsとはいったい何を意味しているのでしょうか?
development stageが Oct3/4 expressing cellsとあるからには、Oct3/4陽性の細胞をFACSで選別してChip/RNA-seqの実験に用いたように解釈してしまいますが、cag-GFPマウス由来だと選別は無理ですよね?やはり、ごちゃまぜの細胞を使用した?
Re: (スコア:0)
>CD45+細胞は重要でないコントロールだったと弁明するかもしれませんね?
ちょっと考えると、一番重要なネガコン(その他の細胞と比べて一番差の大きいことが予想されるサンプル)なんですけどね。
あんまり詳しくないのですが、strainが違う場合に、Chip-seqで、H3K4, H3K27のメチル化パターンを比較することは可能というか、意味あることなんでしょうか?
あと同様の質問ですが、おそらく継代数にもよるでしょうが、C57BL/6 x 129/svのmixed backgroundの場合、メンデルの法則により、どちらの系統の染色体をどのくらいもっているかがマウスごとに違ってきてしまうので、実
再生医療分野ってどうなの?? (スコア:1)
STAPの疑惑とは直接関係ありませんが。
乳酸菌を入れてヒトから多能性細胞を作製
http://www.plosone.org/article/info%3Adoi%2F10.1371%2Fjournal.pone.0051866 [plosone.org]
http://qq.kumanichi.com/medical/2012/12/post-2085.php [kumanichi.com]
某大学の研究成果ですが、これって実はSTAP以上にすごいんじゃね?
なんか「手法と原理」以外STAPと言っていること似てるし。
IPSやESと違って乳酸菌入れるだけで作れるとか。IPSやESほど癌化しないとか。しかも、これ「ヒト」の細胞で成功ってなってるし。
なぜに報道されてない。また、論文のcitation 1て低すぎ。できた理由は不明だって。STAPと同じ匂いがするけど、これは大々的に報道してないだけましか。
再生医療分野って何でこういう、理由はよくわかりませんけど、すごいのできましたってのがまかり通るのか。こういうなんが捏造の温床になってると思うんだけど。 この分野の素人のコメントで、間違っていたらすいません。
Re:再生医療分野ってどうなの?? (スコア:2, 参考になる)
キメラ実験がない。そんな『幹細胞っぽいデータ』なんざ結構そこかしこに報告されてて、再現性がとられにくい。雑音の一種と見なされるケースもありますね。今回のSTAPはキメラマウス形成能が示されてる、というのが大きいわけです。
Re: (スコア:0)
熊本大学の資料WEBで見ました、ほとんどSTAPと同じですよね。なぜ騒がれなかったのでしようねぇ。小保方さんがノーベル賞なら熊本大学もと思いますよね。
失礼な話ですが理研と熊本大学との違い、白衣と割烹着の違いなんでしようかねぇ。酸よりも乳酸菌の方が効果にリアリティがありますね。
これが事実なら完全にアウトです (スコア:1)
kahoさんは、実験結果から真摯に検証されていますが。3月9日付けで出されたこの指摘、
「小保方晴子氏のNature Article論文のFig.2e下段のSTAP細胞由来テラトーマ免疫染色画像と、小保方晴子氏の博士論文のFig.14下段の骨髄sphere由来テラトーマ免疫染色画像が、類似しており、不正な画像の流用が疑われます」
http://stapcells.blogspot.jp/ [blogspot.jp]
これが事実であれば、再現性等にかかわらず、この論文自体がアウト。retractionされるべきです。
まぜもの (スコア:0)
TruSeqのほうのSTAPのdataって、単にESとT cellの混ぜ物だったりして。
STAPがあったとしてもFACSでpurifyしなきゃ混ぜ物になるんですが。
Re: (スコア:0)
これまで光の薄かったはずが急に光の強くなった細胞塊を持って来てキメラを頼んだらしいのでこれは疑わざる負えない
Re: (スコア:0)
ヒートマップはどうなってるんですかねえ。
非STAPから (スコア:0)
非STAPのみの細胞群からスタートしなければ、何の意味も無い。
紛れ込んだものを誤認識したか、悪意で紛れ込ませたかのどちらか。
Re: (スコア:0)
非STAPのみの細胞群からスタートしなければ、何の意味も無い。
紛れ込んだものを誤認識したか、悪意で紛れ込ませたかのどちらか。
T細胞から…という証明は全くなく、元々組織中に有った多能性幹細胞を抽出しただけなんでしょうか?
もしかするとmuseと同一の細胞を別の手法でpick upしたということになるのかも。
Knoepflerと連絡とれました (スコア:0)
研究不正を正していくことは、研究者の義務だと考え、kahoさんの行動を勝手に応援しているものです。
kahoさんがblogに出した指摘は非常に重要であり、外部の支援が必要だろうと考えます。
今回、カリフォルニア大学デイビス校の医学部癌センターのPaul Knoepfler博士と連絡が
とれました。Knoepfler博士の助力が得られると思いますので、御興味がありましたら、以下に
連絡ください。
renhayashix@gmail.com
確実性を (スコア:0)
生物系研究者です。
論文と改変プロトコルを読み、私自身はSTAP細胞の存在を疑っています。
このブログも興味深く読んでいます。
しかし、理研もグレー着地のためになりふり構わず、の感がありますので、些細な事象でも強調して証拠としてくるでしょう。
反論する側は、落ち着いて確実な反論をして行く必要があります。
応援していますので、踏ん張ってください。
Re: (スコア:0)
理研は基本善意の第三者姿勢じゃない?
世紀の発見だったら理研のチャレンジングな風土が生み出したと言い
そうでなければ、善意の第三者。
でも予算はがっぽりもらいますよって感じだろ。腐ってるな。
もと基礎特研より。
胎盤 (スコア:0)
ES細胞だとキメラを作成した時に胎盤になれないけど、stap細胞だと胎盤にもなれたことに関しては、どのような意見をお持ちでしょうか?
Re: (スコア:0)
光ったのは胎盤に入り込んだ血管、という指摘が出ています。
Re: (スコア:0)
Tgで胎盤光らせるのなんか簡単ですよ。それと組み合わせたんじゃないかな。
その辺は胎盤組織を調べたら分かると思うけど、マウスもういなさそう…
Re: (スコア:0)
にこにこで西川さんが胎盤になるES細胞をNIW○さん持ってると明言してました。確認すればわかること。そのESを外から一人援護射撃をしてくれている正直な研究者に渡してキメラマウス作らせた事件でしょ。コントロールとしてESは絶えず隣にあるわけだし。Kahoさんの告発をみて、合点がいった。論文に書いてあるコントロールのES細胞をNatureの調査団に提供できるかどうか。プロトコールの著者3名「何らかの秘密」を共有していて、必死に防御している状態。西川さんは、投稿前のNature論文を読んでいる人(アクノレッジに書いてある)だからね。彼にも責任の一端はある。
Re: (スコア:0)
胎盤の一部はES細胞からでもできます。卵黄のうも。むしろコントロールとして論文で提示されているESが、『胎盤方向にいきにくいES』が使われてる可能性が。本来的には、栄養外胚葉細胞のマーカーと移植細胞のマーカーが共在することが明示されれば、『普通はいかないとこにSTAPはいく』といえるけど、そういうデータははっきりと提示されてない。
門外漢からの疑問 (スコア:0)
専門外なのでよくわからないのですがkahoさんは#1~#3までの主張を撤回するのですか?
STAPは「存在しているかも」ってことですか?
Re:門外漢からの疑問 (スコア:1)
撤回しないよ。見落としがあったから♯4の解析をしなおすというだけ。
少なくとも (スコア:0)
少なくとも、reprogramming(初期化)が達成されていないこと、幹細胞はSTAP由来では
ないことについて、著者及び理化学研究所として訂正し、NATURE論文を修正すべきです。
長文のプロトコルの中で、あっさり数行で済ませる件ではありません。
我が国の科学技術全体に対する信用に関わる問題です。
Figure 1-f-d2, d3 について (スコア:0)
今回のNature Article のFigure 1-f-d2, d3 においてコントラストを上げると不自然に線と領域が浮かび上がるのですが、
生物実験の写真ではこのようなことが起こるのでしょうか?
それとも画像サイズやフォーマットの変換のときにこのようなことが起こるということでしょうか?
私の勘違いだとよいのですが。
Re: (スコア:0)
Knoepfler Lab Stem Cell Blogでも同じことが指摘されています。
http://www.ipscell.com/2014/02/are-stap-stem-cell-nature-papers-compromised/ [ipscell.com]
Re: (スコア:0)
Figure 1f, after simply increasing the brightness, looks very unusual (see above).
Re: (スコア:0)
本当ですね。例の切り貼りの跡があるというDNAバンド図の近くにあったので、ついでに画像編集ソフトで見てしまいました。
他にも図に関して色々あるかもしれませんが、理研の調査に委ねます。
白黒はっきりさせてほしいとの思いもあり、現在の彼女の心情を気にかける私も居ます。
彼女のアイデアが実りあるものでありますように。
Re:肝臓の細胞でSTAF作成して欲しい (スコア:1)
なるべく簡単に。
前駆細胞からT細胞に分化するときに、TCR再構成といって、ゲノムDNAのTCR領域において、DNA配列がすっぽり抜けて消え去ってしまう現象が知られています。これは、肝臓などの細胞ではみられません。
つまり逆に言うと、TCR領域のDNA配列が「ある」か「ない」かという指標が使えるため、細胞の分化を確認するうえでT細胞は使いやすいのです。
そして、分化してDNA配列が抜け落ちたT細胞が、多分化能を獲得しても、抜け落ちたDNA配列は元に戻らないはずです。
(ゴミを捨てて焼却炉で燃やされてしまったら、返してと言ったところでもう戻ってきません。一方通行です。)
Re:肝臓の細胞でSTAF作成して欲しい (スコア:1)
経済学部素人さんの発想は、実験の再現性と、論文の真実性とが
ごっちゃになっているために、論点がずれているんだと思う。
今、TCR再構成が盛んに問題になっているのは、実験の再現性が取れないからではなくて、
過去の実験の真実性(つまり、多能性の細胞がT細胞由来の細胞を使って
作成されたという論文の主張が本当だったかどうか)を今検証するのに使える
はずだから。
一度でも出来たというなら、嘘じゃないし、条件を最適化すれば、
また出来る可能性があるけど、最初から嘘でした、っていうんだったら、
再現しようという努力自体が無価値でしょ。
Re: (スコア:0)
肝臓は海外ラボがやってるけど出来てない
Re: (スコア:0)
そのへんが「さっぱり不明」なら、和訳が出ても理解できないと思います。
Re: (スコア:0)
日本語で書いてあるのだから、ちゃんと読まなきゃ。