
ケンブリッジ大学、トナーを紙から除去する「レーザー・アンプリンター」を開発 65
ストーリー by hylom
コストが気になる 部門より
コストが気になる 部門より
eggy 曰く、
ケンブリッジ大学の研究チームが、「レーザー・アンプリンター」を開発したとのこと。同装置は、紙を痛めることなく紙からトナーを取り除いて印刷内容を消すことができるそうだ(本家/.、Extreme Tech記事)。
レーザープリンターでは、印刷用紙に押し付けられたプラス電荷に、マイナス電荷が帯電されたトナーが付着して転写が行われる。一方の「レーザー・アンプリンター」では、ピコ秒(1ミリ秒間=10億ピコ秒)間隔の超短パルスレーザーでトナーを蒸発させて紙からトナーを除去するのだという。緑レーザーを使用することで、レーザー光は黒いトナーにのみ吸収され、紙のセルロース繊維を痛めることなく紙を透過することができるのだそうだ。
研究者らが最終的に目指す目標は「レーザー・アンプリンター」でカーボンフットプリントを減少させることであるという。紙の製造により排出される二酸化炭素は年間で数百万トンにも及び、また再生紙の製造においては大量の水が必要となる。最悪のシナリオでも、同装置による紙のリサイクルから排出される二酸化炭素量は通常の製紙製造に比べて半分に抑えることができ、うまくいけば20倍も効率的になるとのこと。
割合 (スコア:4, すばらしい洞察)
世界の年間の二酸化炭素総排出量は300億トン弱 [jccca.org]。紙の製造における二酸化炭素排出量が占める割合はわずか約0.03%か。CO2排出量削減は地道な努力の積み重ねというわけだね……。
# 電子ペーパーでよくね?
Re:割合 (スコア:4, すばらしい洞察)
んむ。
というかほとんど印刷しないでいい環境にしろよという話で...。
Re:割合 (スコア:4, 興味深い)
>紙の製造における二酸化炭素排出量が占める割合はわずか約0.03%
木材を伐採して輸送してチップになるまでのCO2排出量と、紙の廃棄によって生じる二酸化炭素とを加味しないといけない。
加えて、紙の製造によって失われる光合成の量がある。世界生産量4億トンの紙を製造するには12億トンの木材が必要で、12億トンの森林が再生するまでの積算されたCO2吸収量が実際のインパクトだが、現状、森林は再生されないで失われていくセンスだ。
Re:割合 (スコア:2)
なるほど、そのうち紙に環境(CO2排出)税が係るようになるのかな。
Re: (スコア:0)
紙の環境税、案外いいんじゃないかなぁ
紙代が上がれば不要なチラシとか無駄なモンが減るだろうし
電子化も進むでしょう
印刷業界の中小企業は死滅しそうだけど
Re: (スコア:0)
># 電子ペーパーでよくね?
電子ペーパーの普及には案外時間がかかりそうだから、
さしあたって、新聞の押し紙 [wikipedia.org]をナシにしたほうが。
Re:割合 (スコア:2)
うちは押し紙以上にポストに直接投函されるDMが多くて嫌になる。
不用品引き取りますと美容院系のチラシがほとんど。
ポストから取り出して、部屋に持ち込み紙捨てる専用袋にイン。
#チラシDMが一番不用。
日本は、もっと進歩しているが (スコア:4, 興味深い)
レーザーでトナーを除去する技術は特許も出ているし、あちこちで研究していると思うが。
実用化しないのは、トナーを除去するコストより、紙の値段の方が安いからでは。
ロシアは、もっと進歩しているが (スコア:2)
これではボールペンで書き間違えたとき消しゴムを持って行っても役に立たない。
パイロットの科学者たちはこの問題に立ち向かうべく、30年の歳月と多額の開発費をかけて研究を重ねた。
その結果ついに、メモ用紙に書いても和紙に書いても画用紙に書いてもボール紙に書いても、どんな状況下でもどんな紙に書いても消せるボールペンを開発した [pilot.co.jp]!!
一方ロシアは鉛筆を使った。
# トナー式は無理だが、インクジェット式のプリンタならフリクションのインクで印刷できないかな
Re:ロシアは、もっと進歩しているが (スコア:2)
あれってインクそのものが除去されているわけじゃなく、摩擦熱で温度が上がった事で無色になる。冷やすと可逆反応が進んで色が再度発色するという欠点があります。
Re:ロシアは、もっと進歩しているが (スコア:2)
なんとトイレットーペーパーにも、HBの鉛筆で記録が可能なのである。
実話ね。
Re:ロシアは、もっと進歩しているが (スコア:2)
ある仕事で、後で修正するかもしれないという理由でフリクションライトの使用を指定されたんですが、消したその上にもう一度別の色を塗ろうとしても色が乗りにくいんですよね…
細かいところがグチャグチャになってしまったので、そこだけリライトする羽目に。
あれは消せるけど、上からもう一度書くのは難しい。
紙にダメージを与えているのでねたにしかならん。 (スコア:1)
寸断している時点で、繊維が短くなって、パルプとしてのグレードが下がります。
1:33あたり、紙が結構厚いように見えます。つまり厚みがないと腰が保てない。
#通常のコピー用紙は70ミクロンから100ミクロンくらいの厚さ。
まあ、WBSに出る時点で高が知れているともいえますが。
Re: (スコア:0)
1台1500万円じゃあ、割りに合わないよねえ。電気代もかかるだろうし。
コピー用紙なんて1枚1円以下だから毎日100枚使っても100年間で365万円だもんね。
書類改変技術 (スコア:3, すばらしい洞察)
「一行丸ごと、或いは数文字、或いは文字の一部を除去することにより、
一度作った契約書の内容を自在に改変することもできる」
みたいな応用が予想されるなあ。
その辺は大丈夫なんだろうか。
#JOJOの第四部で「宝くじか何かに書かれた名前の一部だけ消して~」ってのを、思い出した。
「契約書にはトナーを使うレーザープリンタではなく、インクジェットが望ましい」
とか言われたりするようになったりして。
いずれにせよ、プリンタメーカー的には、一応念のためそういう研究も進めざるを得ないんじゃ無いかな。
Re:書類改変技術 (スコア:2)
この機械で消されて困るものは、緑色の紙に印刷しておけば大丈夫なんでない?
Re:書類改変技術 (スコア:1)
背景に透かしっぽい模様を入れとけば、消したら模様が入ってるはずの場所まで白くなるから判別しやすいんでない?
レーザープリンタは薄い印字はかなり苦手っぽいけど。
それに、契約書は二通作って互いに一通づつ持つのが基本だから紛糾したら調べればおk。
Re:書類改変技術 (スコア:1)
改ざん防止の方法なら、手軽じゃないものも含めれば
・ラミネート加工する
・フィキサチーフみたいなものを吹く
・公証役場
・内容証明郵便
あたりかな。
Re:書類改変技術 (スコア:1)
いやー、透かしを追加で他の部分と矛盾なく印刷するのは難しそうだぞ?
Re:書類改変技術 (スコア:1)
・○○大学、ラミネート加工を紙から除去する技術を開発
・××大学、フィキサチーフを紙から…
・△△大学、公証役場を除去する…
・□□大学、内容証明郵便を除去する…
うん。後ろの二つはあれだな。
Re:書類改変技術 (スコア:1)
Re: (スコア:0)
>透かしっぽい模様
地紋印刷とかね。water markあたりで調べればごろごろでてくる。
まあ、トラッキング用のマークも消えるからいじったことはわかるでしょう。
>二通作って
本気でやるなら公正証書にして一通保存。
Re: (スコア:0)
書類は消されないなんて前提がそもそも甘いのでは??
確実さが必要な契約書ならば双方が記名捺印した書面を持つわけで、何も問題は発生しません。それでもダメなら電子署名をするしかないでしょう。
これって (スコア:2, 興味深い)
確か、東芝が特許持っていた様な...。
Re:これって (スコア:3, 参考になる)
これか
http://www.patentjp.com/09/S/S100011/DA10048.html [patentjp.com]
Re:これって (スコア:3, 興味深い)
東芝のはトナーの色が消える [google.co.jp]仕組みだと思います。
トナーをはがすのはリコー [google.co.jp]
リコーは結局製品化できなかったけど。
--微妙に関係者なのでAC
Re: (スコア:0)
だれか教えてやれ 日本じゃとっくに発明されてるって
押印や落書き (スコア:2)
蒸発させるって書いてあるので何で書いたかが重要になるでしょうが、押印した書類が別の押印済み書類に早変わりとかできちゃわないのかな?
# ハンコ文化撲滅に一役かってくれるならそれはそれでいいことかもしれない。
# yes, fly. no, fry.
Re:押印や落書き (スコア:1)
陰影から逆算してハンコの3Dイメージを作成し、3Dプリンタで出力すれば・・。
どのうちRFチップ埋め込みの書類じゃないと無効になるに違いないw
Re:押印や落書き (スコア:1)
印影の偽造だけなら、そこまでいかなくてもプリントゴッコレベルでかなり見分けのつかないものが出来る。
Re:押印や落書き (スコア:1)
手間かけたら複製可能という意味では手書きサインだってその通りなので
「いざ疑いが発生した際に、複製するための道具とか揃えた証拠があったらマズい」という意味では
3Dプリンタは用意が面倒な部類に入るのでまだ良いのでは。
裏紙をプリンタで使うと、故障が多発してコスト高に (スコア:2)
なるんじゃないかと。プリンタが埃とか汚れとか紙折れとかを吸い込んで。
ただでさえ、会社の複合機とか、印刷枚数多いからよく故障して、メンテナンス呼んでるのに。
それに、最近は機密情報がうるさくなってるので、印刷済みの紙の再利用は怖いですよね。
本当に確実に消えているのかとか、ボールペンの書き込みが無いかチェックするのかとか。
直接字を消して再利用するなんてリスキーなことしなくても、セキュリティBOXで回収した紙を
溶かして新しい紙を作ったら、一応、再利用ですし、いいんじゃないかなあ、と。(100%古紙のPPC用紙は難しいですけど。)
ちなみに以前、会社で「機密情報以外の紙を、手書きメモ用紙として再利用」ってのをやってたんですが、
人間の限界か、どうやっても分別しきれずに機密情報の紙が混ざってしまうため、
結局、「紙の再利用は禁止・終わったらセキュリティBOXに」という方向に。。。
Re: (スコア:0)
まったくそのとおりで、皺になっていたり曲がっていたりちゃんとそろってない紙でも
問題なく故障もなく読み込んでくれるプリンターの紙送り技術もあわせて開発しないと、
実用にはなりませんね。
トナー以外の付着物や劣化 (スコア:2)
紙には皮脂やらいろんな汚れが付着しますし
折れてシワになったり磨り減ったり破れたりするので
印刷だけ消しても再利用可能なのはせいぜい数回が限度じゃないですかね
学生としては (スコア:1)
レポートの両面印刷を認めて欲しい
Re:学生としては (スコア:2)
両面印刷しても提出枚数は減りませんがよろしいですか?
Re:学生としては (スコア:1)
おじさんとしては (スコア:1)
俺の髪も再生してほしいです
炭素で作った足跡 (スコア:1)
レーザープリンタのカーボンフットプリント減少、という言葉を聞いて
「トナーの顔料を炭素以外の何かに変更すること」だと思っていたのは、私だけでいいです。
差分印刷? (スコア:1)
印刷される側を考える。 (スコア:1)
印刷される側である紙って、よく曲がったりするから痛むことが多いですよね。
そういうのを考えると想定以下の効率になりそう。
…と、ここまで考えて、和紙に印刷すればいいんじゃないのかなってのが思いついた。
木もあまり使わないし、一石二鳥だね。
日本の会社では (スコア:0)
裏紙を一所懸命に再利用しているような会社もあれば、どうでもいいような内容でも「セキュリティ」「情報保護」の名の下にすべてシュレッダーor融解行きという会社もありますね。
前者には朗報でしょうが、痕跡を読み取り可能だったりすると後者は受け入れないかもですね。
それと、紙ってすぐ痛むと思うんですが、実際に使った紙を再度印刷機に通すと紙詰まりの原因になったりしないんでしょうか。
再利用推奨の会社にお勤めの方の話が聞きたいですね。
Re:日本の会社では (スコア:1)
ですね…
白い目を気にしながらシュレッダーをかけずに済むのはありがたいです。
Re:日本の会社では (スコア:1)
折り目などが無ければ問題ないですね。
さすがに経理関係などの書類は再利用せずシュレッダーかけてますけど。
ψアレゲな事を真面目にやることこそアレゲだと思う。
Re:日本の会社では (スコア:1)
内容を見て分別して必要なものだけ機密書類扱いなんてことをすると、さまざまな理由で必ず分別ミスが発生します。
セキュリティの強度を上げるには人間の関与する工程を出来る限り減らさなくてはいけません。
そのレーザー照射パワーは? (スコア:0)
そしてその電力を生み出すためにCO2を発生させないとでもいうのかなぁ?
研究者なんて、論文でかなり無駄なエネルギーを費やしているような気がする(ヒドイ)。
Re:そのレーザー照射パワーは? (スコア:1)
その辺りを加味して
となってるのでは。
一方、日本は (スコア:0)
土から放射性セシウムを引っぺがす方法に四苦八苦している
Re: (スコア:0)
もう雨でかなり深く沁み込んじゃったから剥がすのは無理だろうな。
Re: (スコア:0)
なあに、水で洗い流すだけで1/3になる [togetter.com]から簡単さ!