過去最長143kmでの量子テレポーテーション実験に成功、衛星通信も視野に 44
ストーリー by hylom
どういうものかまったく想像が付かない 部門より
どういうものかまったく想像が付かない 部門より
taraiok 曰く、
Waterloo大学などの国際研究チームが、大西洋上のラ・パルマ島とテネリフェ島、カナリア諸島の間で行われた実験で、光子を使った量子テレポーテーションでは過去最高となる143kmの距離での観測に成功したと発表した。143kmは地表から衛星軌道との間の最短距離である近地点高度と同等。このため、143kmでの実験成功は、量子テレポーテーションを使った通信技術を実現する上で重要なマイルストーンと考えられていたという(ScienceDaily、/.J過去記事、本家/.)。
研究チームの一人であるhomas Jennewein教授は、「今回の成果は地上局と周回衛星間の量子テレポーテーションの可能性に繋がる」としている。なお、今回の実験のためJennewein教授は、光子転送の同期が行われたことを観測するためのアルゴリズムを新たに開発したそうだ。衛星ベースの量子通信ネットワークの開発を行うには、10億分の1秒以下の精度で観測するための超高精度クロックが必要となるそうで、現在、大規模な量子通信ネットワークの構築に焦点を当てて研究を行っているとしている。また、Vadim Makarov助教授と博士課程の学生Elena Anisimovaさんは濁った空気条件でも高精度観測が可能な高感度光子検出器を設計したという。Makarov助教授は、宇宙空間と通信では地上の実験よりも大気の障害は少ないだろうとしている。
名前にタイポ (スコア:3)
正しくは Thomas Jennewein だよ。
本当に小文字で始まる homas という名前だと思う人はまあいないだろうけど……と思ったけど、タレコミ [srad.jp]の時点では名前が2回書かれていて2回とも間違ってる。どういうことなの……。
Re: (スコア:0)
奥様はKathryn Janeway なんですね?
(あれ・・・・?)
チャーリー、転送を頼む (スコア:3)
スタートレックのあれですか?
エンタングル!(Re:チャーリー、転送を頼む (スコア:0)
是我痛
Re: (スコア:0)
この解釈でいいの? (スコア:2)
量子テレポの距離が伸びれば時間とかに関係なく色々なものが伝達できる
そうすれば何年もかけて他の星にいかなくても瞬時にいろいろ送れたりできる
けど
いまのところ140キロが上限で分子だか原子だかを送れる程度なので、日常生活に特に変化はなし
ダメ (スコア:4, 参考になる)
そもそも量子テレポーテーションの解釈が違う。
量子テレポーテーションは、対象の「状態」を送る手法。
例えば原子の「軸」がどっちを向いているのか、と言う情報を抽出して、別の原子の所に持って行って、その原子に注入して同じ軸方向を再現するようなもの。
古典物理的に言えば、
「観測対象の原子Aの状態を破壊しながら読み取り。
その情報を抱えてどこか別の場所に移動(もしくは情報を伝送)。
その場に存在する別の同種原子Bにその状態を書き込み。
Aの状態がBに転移されました!」
と言うようなもの。
(実際の量子テレポーテーションでは、あらかじめAとBとの間にある種の相関を作っておく必要がある)
これだけ聞くと「そんなもんできて当たり前じゃん」と感じるかも知れないけど、量子論が絡むと当たり前じゃなくなってくる。
量子論では例えば、x方向のスピンと、yやz方向のスピンを同時に決定する事が出来ない。
という事は、Aという原子のスピン状態をBと言う原子に移し替えようと思ったとき、単純にAの原子のx方向のスピンを測って、次にy方向のスピンを測って……とは出来ない。最初にx方向のスピンを測った瞬間に、yとz方向のスピン状態が破壊されてしまうから。
ところが量子テレポーテーションを使う場合には、A自体の個々のスピン成分を測定せず、「BとAの差分」のような量を測定する(差分は測定出来るが、Aそのものの状態は破壊される)。
で、この「差分情報」をBの所に持って行って、差分に相当するスピンを加えてやる。そうするとAと全く同じスピンが再現される。これが量子テレポーテーション。
(具体的にはもうちょっと違うんだけど)
Re:この解釈でいいの? (スコア:2)
FAXの場合、手元の紙と同じ白黒パターンを、なんからの方法で電送して、相手側で再現しています。 これを、「どこが白くてどこが黒いか」から、「素粒子の状態そのまま」を相手に電送できるようになれば、おっしゃるような、物質転送装置になる可能性はありますが、しょせんは電送なので、光速を越えません。
量子テレポーテーションは、そこへ通じる長い長い道のりの第一歩、「素粒子1個の状態をそっくりそのまま送る」というのを、限られた条件下で実現する技術の基礎・・・ぐらいにはなるのかもしれませんが、残念ながら言葉のイメージとは大分違って、目下の所は、「絶対に盗聴も改ざんも不可能な通信」を目指して研究が進んでいます。
タレコミに、衛星の高度がどうのこうの、とあるのは、衛星との秘密通信に使えるようになると色々捗るからです。
Re:この解釈でいいの? (スコア:1)
> 目下の所は、「絶対に盗聴も改ざんも不可能な通信」を目指して研究が進んでいます。
それって研究が進むにつれてどんどん絶望的になってなかったっけ。
http://www.u-presscenter.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&am... [u-presscenter.jp]
Re:この解釈でいいの? (スコア:1)
光子数分割攻撃をされると、光子数の統計的な分布が変わってしまうことを利用して、盗聴検出するとか、
BB84以外のプロトコルを使うとか、いろいろ考えられてたはずだけど、どれもだめなんだっけ?
1を聞いて0を知れ!
Re: (スコア:0)
なんか人間が生きる意味を知るレベルの不可能なことに大金が注がれている気がする。
Re:この解釈でいいの? (スコア:1)
よくわからんたとえだな。
1を聞いて0を知れ!
質問! (スコア:1)
100Km越で10億分の一秒の同期が必要というのは、もしかして10億分の一秒以内に情報が伝わるんでしょうか?
情報伝達速度が光速を超えているように思うのですが、今まで量子テレポーテーションでも時間はかかると思っていたので。
教えて!偉い人
Re:質問! (スコア:1)
Re: (スコア:0)
「10億分の1秒以下の精度」という話であって、「10億分の1秒以下で伝達」という話ではないですよ。
Re: (スコア:0)
そんな高精度・高安定度のクロックはくだらない使い方しないで、オーディオに用いるべきだ
Re:質問! (スコア:1)
何を言ってるんだ。
オーディオの信号を量子テレポーテーションで送ってやると「未知の響き」に出会えるかもしれないんですよ!
Re:質問! (スコア:2)
どうせマニアは「不確定性原理で、フニャフニャした音になってる」とか言うんだろ
Re:質問! (スコア:1)
いえいえ、聴く(=観察する)時には波動関数がキリッと収縮してくれるので、切れのいい音になります。
Re: (スコア:0)
仮に光速を超えていたとして、
情報なら別に問題ないんじゃないの。
Re:質問! (スコア:1)
>情報なら別に問題ないんじゃないの。
ダメ。
いや、ダメというか、少なくとも相対論の枠組み内だと
超光速の情報伝達 → ある別の座標から見ると時間を逆行する情報伝達
になるから、超光速の情報伝達を認めた瞬間に、時間を遡る情報伝達が可能になる。
まあそれを認める、って立場も有りだけどさ。
それと、今の理論の範囲内では物理的実体を伴わない情報伝達は存在しないから、情報だけを伝達する手段が無い。つまり超光速の情報伝達=超光速の物理的実体の伝達、になる。
Re: (スコア:0)
突き詰めれば「素粒子の移動」なんですよ。
Re: (スコア:0)
なんか見た記憶がと思って検索した
http://www.gizmodo.jp/2011/11/post_9571.html [gizmodo.jp]
結局超えれないって書いてあった。
Re: (スコア:0)
相対性理論がらみで行くと、衛星と地上だと時間の流れ方が異なるわけだけれど、10億分の1秒で同期がいるってことは相対性理論的に絶対に時間の流れ方が異なるために、時計がずれちゃったりしないのだろうか。
静止衛星なら見かけ上問題ない?
どちらの島もカナリア諸島 (スコア:1)
ささいな事ですがラ・パルマ島もテネリフェ島もカナリア諸島を構成する島の一つなので、
原文見ても「カナリア諸島のラ・パルマ島とテネリフェ島間での量子テレポーテーションの実験に成功した」
とするのが正しいのではないでしょうか。
つまり (スコア:0)
どういうことだってばよ?
Re:つまり (スコア:1)
量子クンだってできたんだから魔美クンだってできるよ!
Re: (スコア:0)
魔美が風呂に入ったと思ったらなぜか同時に俺の隣で素っ裸
# 全ては「量子テレポーテーション-状態の未確認」が悪いんだよ!
# 怒らないで~~~~~~S.O.S!!!
Re:つまり (スコア:1)
魔美と言えば、寒くておしっこに行くのが嫌な魔美が隣で寝ていた友人女子の膀胱に転送する話が
Re: (スコア:0)
>友人女子
あれ?
少なくともコミック版では高畑に飛ばしてたような覚えが……
Re:つまり (スコア:2)
私もそう記憶していて、コミック版を見たこと無いから、多分アニメでもそうだったと思う。
Re: (スコア:0)
おっと高畑と同衾してましたか藤子F先生なめてました
Re:つまり (スコア:1)
*理想的に動けば、光の速さで光子1個あたり数ビットの情報を安定して送れる。実際には1ビットしか使わないだろうし、もつれ光子ペアの歩留まりも良くないだろうけれど、どっちにしても、従来技術(モールス信号~光通信)から見れば超ブロードバンド。もちろん省エネでもある。例えば、白熱電球の変換効率が5%とすると、100W電球で5Wの光が出ているわけだが、可視光が大体2.5eVだと考えると、5Wの光は毎秒10^19個の光子を出している。もし、これらの光子が全て1bitの情報を持っていれば、この5Wで転送できる情報の速さは大体毎秒100万テラバイト=毎秒1エクサバイト。数桁落ちても、長距離通信の速度としては、最終到達地点と言える。
*経路の途中で盗聴するのが不可能。セキュリティ専門家は送るところと受け取るところだけ見張っていればいい。ただし、実装によってはこのメリットは活かせないだろうけれど、原理自体は物理現象なので鍵みたいに未来のパソコンで○○時間かけたら、というのとは信頼性が違う。こっちの性能を利用したいっていう話もあったりなかったり。
実際問題として、無線通信の場合、同じ情報ビットを一回だけしか送らずに済ませられる、とは考えづらい(つまり、複数の量子ビットで一つの情報ビットを送るわけだから盗聴できると思う)が、衛星間通信なら、ピンポイントにできるかもね。
Re:つまり (スコア:2, 参考になる)
>複数の量子ビットで一つの情報ビットを送るわけだから盗聴できると思う
これはそう簡単な話ではない。
単純に光子の一部を取ってくる形式での盗聴は、エラー率の上昇により検出が可能。つまり盗聴されている事がバレる。
だから、エラー訂正ビットを含む形での伝送だからと言って盗聴に弱いわけではない。
ただその一方で、量子暗号にも実装上の弱点がある。例えば最近いろいろ検討が行われているPNSアタックなどがある。
理想的な「ノイズゼロ、光子源は毎回必ず1光子だけ放出」と言うような場合には盗聴出来ない(盗聴されると、そのことが受信者に露見する)んだけど、実際にはノイズがあったり、単一光子源と言ったって時々光子が0個だったり2個出てくる、と言った揺らぎがある。こういう実装上の制限をついたセキュリティーホールの探索が最近の流行。
あと、量子テレポーテーション使ったからって伝送出来る情報は増えんはずだと思うんだが。
(単一光子での情報伝達、だけなら単なる古典的な手法でもいけるので量子テレポーテーションは関係無い)
Re: (スコア:0)
食った物が即座に、原型をとどめたまま尻から出てくる。
取り敢えずそう考えてくれ。ちょっと違うかもしれないが。
Re: (スコア:0)
john bell 量子もつれ
で検索したらいいと思うよ
いやいや (スコア:0)
「『自由空間を介して』過去最高となる143kmの距離」でしょ?
この手の記事っていつも「through free space」を無視するけどさぁ。
身長 (スコア:0)
143cmの量子に空目した。
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
「りょうしっていうな、りょうこやっちゅうねん」ですかね
身長は違うか。
ナマコ (スコア:0)
武豊の嫁はもう10cmくらいあるようだ
いつの日か (スコア:0)
改正同一性保護法(量子テレポート版)で通信の規制が厳しくなるのだろうか…
量子的に完全な同一の状態を再現できたらコピーがオリジナルになってしまうか、
もしくは、その時代には更に素粒子レベルで真贋判定が可能とかでイタチごっこになってしまうのだろうか?
いずれにせよ自分が生きている事はなさそうな時代で悲しい。
Re:いつの日か (スコア:1)
子曰く (スコア:0)
遠方より光子来たる うれしからずや
by量子