第2回将棋電王戦第2局でコンピューターが現役プロ棋士に初勝利 96
ストーリー by headless
勝利 部門より
勝利 部門より
bluecrow 曰く、
第2回将棋電王戦の第2局が30日に行われ、ponanzaが佐藤慎一四段を破った。現役プロ棋士が公の場でコンピューターに敗れたのは初めて(第2回将棋電王戦 対戦結果、 TOKYO Webの記事、 スポニチアネックスの記事、 日本経済新聞の記事)。
ponanzaは世界コンピュータ将棋選手権第21回で決勝5位、第22回では決勝4位。今回は開発者の山本一成氏の自宅マシン2台とBIGLOBEから借りたクラウド上のマシン8台、計10台でプロに挑んだ。序盤の数手のみ定跡を入れ、あとはponanzaに好きなように考えさせるという思い切った戦略が功を奏したようだ。
第3局は4月6日。船江恒平五段とツツカナが対局する。より強いコンピューターソフトが控えているので、残り3局にも注目していきたい。
熱戦でした (スコア:5, 興味深い)
コンピュータ対人の要素を除いても十分楽しめた熱戦でした。ただ既に終盤での読みでは人は勝てないところに残り時間が切迫していたので最後に差が開いたのは仕方のないところでしょう。
終盤は自陣で守りに入ったことがどうもいけなかったようで、3七にあった馬で2六歩を取って入玉含みに指せば先手の攻めが切れるのでは、というネット中継での解説がありました。第1戦も人間側が攻めを切らせて勝ったので、同じパターンで連勝かと思ったのですが。
しかしコンピュータ将棋の課題としては中盤での形勢判断の精度がまだまだなんですね。プロの解説でも中盤までは後手持ちが多かったようですしponanza自身も悪いと思っていたようです。
http://twitter.yfrog.com/ocnq0wrj [yfrog.com]
Re:熱戦でした (スコア:1)
習甦の場合は中盤の形勢判断に問題があったと思いますが、ponanzaの場合は不利という点で一致してたので問題なかったと思います。
序盤の指し手を間違えて不利な中盤に突入したという話でしょう。
ただ、習甦の時はボンクラーズも判断を間違えてたので、ponanzaも習甦のような局面に持ち込まれたら同じように判断を間違えるのではないかと思います。
原因が水平線効果のように思えたので。
気の毒に… (スコア:4, 興味深い)
Re:気の毒に… (スコア:2)
>初めて負けたプロ棋士
ここはやっぱり「プロキシ」と書いて欲しかった気も。
Re:気の毒に… (スコア:1)
だって素通りじゃん
プロキシの役立ってないよ
景品断ったそうだしキャッシュ的にも効いてない
Re:気の毒に… (スコア:1)
コンピュータの出した手を実際の将棋盤に指していた人はまさしくプロキシですね。なので、現場映像的にはプロ棋士vsプロキシ
Re: (スコア:0)
王に756号を打たれた鈴木投手の事を思い出してしまいました。
Re:気の毒に… (スコア:2)
# プライドの問題と言えば、新記録を避けたいばかりに逃げていた他の投手よりプライドがあると思う。
Re:気の毒に… (スコア:1)
Re:気の毒に… (スコア:1)
将棋連盟的には、引退された棋士でも「プロ棋士」です。
ですので、ニュースでは「現役のプロ棋士が敗れたのは初めて」という表現になってるかと。
技術的な話をすると (スコア:2, 興味深い)
より簡単な将棋(どうぶつしょうぎ)で、完全解析できることは実証済み。
昔は将棋の定跡DBで強くするのがセオリーだったけど、
ブレイクスルー(ボナンザ・メソッド)でプロの棋譜から評価関数を
自動生成できるようになった。
なので問題はどういう棋譜を食わせたら強くなるか、というあたり。
そして、どこからコンピュータに自力で考えさせ、定跡とは無関係な
良手を指させるか、という話になってきている。
今回ponanzaはほぼ自力で考えて指したわけで、山本氏の戦略勝ち。
Re:技術的な話をすると (スコア:1)
若干ピントが外れてるんじゃないですかね。いまどきの将棋プログラムはみんな機械学習でやっていると言っても、どういう変数を学習させるかという点はプログラムごとにバラバラです。棋譜の種類よりは変数の選び方や学習の手法(過学習を避けるとか)などの方が重要なのではないですかね。あとは探索手法でしょうか。
むしろ ponanza は序中盤は若干不利な状況が続いていましたから、序盤作戦がうまく行ったとは言いがたいです。逆転したのは終盤ですから、 ponanza が自力で考えて指した点は特に有利に働いていなかったと思います。
人間もひとりなんだから、コンピューターも1台 (スコア:2)
ってわけにはいかなかったのかい?
# 逆にプロ棋士10人だと意見がまとまらないかもしれんが・・・
なぜかわかりませんが・・・ (スコア:1)
世の反応が
「コンピュータなんかに負けないでください!」
「人間がコンピュータなんかに負けるわけ無い!」
みたいになっていたのは理解出来ませんね・・・
いつかは全く勝てなくなる日が(恐らく)来るわけですから.
不気味の谷みたいな現象が起こってるんですかね(違
Re:なぜかわかりませんが・・・ (スコア:2)
マスコミや世間の一般の人達は、コンピューター将棋を作ってるプログラマの
ことを、血の通った同じ人間だと思ってないんですよ。
コンピューター将棋にかける熱い情熱とか、手塩にかけて育てたプログラムの
勝敗に一喜一憂するプログラマの気持ちなんて彼等は理解できないし、理解
しようともしません。
だから彼等は、「人間 vs 血も涙も無い機械や宇宙怪獣の戦い」で、
「人間」の側を応援するんでしょうね。
Re:なぜかわかりませんが・・・ (スコア:1)
小学生くらいでコンピューター将棋奨励会に入れてもらいコンピューター将棋漬けの日々を送ってどうにかコンピューター将棋四段になって、コンピューター将棋のプロになっても人生をコンピューター将棋に捧げて童貞を守り通していたのなら、
プロ棋士と同じように扱ってもらえたんじゃないでしょうかね
Re: (スコア:0)
> 彼等は「人間 vs 血も涙も無い機械や宇宙怪獣の戦い」で「人間」の側を応援する
そうなのか? 初めて知ったが
Re: (スコア:0)
マスコミを敵視するのは貴方の勝手だが、貴方の偏見を普遍化しないでいただきたい。
Re:なぜかわかりませんが・・・ (スコア:1)
# とはいえ論文は書かねばならぬ
Re:. (スコア:0)
単純に勝つことが大変な相手だから応援してるだけかと・・w
何を深読みして難しく考えてるんでしょうかねぇ・・・
プログラマ対棋士の人間対人間ってのは皆理解してますよ
Re:. (スコア:0)
「人間 vs 血も涙も無い機械や宇宙怪獣の戦い」なんてコピー書いてる時点で貴方もマスコミと同等ですね
Re:なぜかわかりませんが・・・ (スコア:2)
既にチェスでのDeepBlueとガルリ・カスパロフとの対局で経験してる事ですからねぇ。
まだ、人間は特別な存在で他の動物やまして無生物でしか無いコンピュータには
負けないって思いたい人が少なからずいらっしゃるってだけでしょう。
如何なる内容であろうとACでの書き込みは一切無視します。
Re:なぜかわかりませんが・・・ (スコア:1)
いつかは全く勝てなくなる日が(恐らく)来るわけですから.
その未来(ごく近い)が容易に予見できるわけだから、人間側を応援して楽しみたいのだと思うのだけれど。
一度形勢が逆転すれば、もう人間側が再度優勢になる事はまず考えられないからね。
計算勝負では人が電算機に敵わないのが世の道理。近々将棋もそれに取り込まれる。
人にとっちゃ面白い話ではない、普通の人は人を応援する。それが分からないのは変人。そうでしょう?
Re: (スコア:0)
人は誰しもいつか死にます。
でも死なないで!という祈りは世に満ち溢れています。
同じことでしょう。
Re: (スコア:0)
そういう人もいるよね。
でも、特殊な例を基準にするとおかしくなるから、そこは区切って考えよう。
Re: (スコア:0)
そんな反応ばかりだったとは自分には感じられませんでした。
人間を応援する人が多かったのは確かにそうですが。
Re:なぜかわかりませんが・・・ (スコア:2)
対局した棋士がこんな言葉をブログに綴っています
”プレッシャーがなんだとか、そんな逃げ道は俺は作らない。
明日やることは決まってる。
ロクな形勢判断もできないコンピューターを叩き潰せ、だ。
応援してくれる人の為、自分の為に、絶対勝つ。”
(http://satosin667.blog77.fc2.com/blog-entry-451.html)
Re: (スコア:0)
本気でわからないんですが、それがどうしたんですか?
Re: (スコア:0)
ブログのプロフィールが「Author:月下のシン」なのか。
今回の対局を「月下の棋士」風に描写したらどうなるかね。
プロ入りの年齢制限を崖っぷちから這い上がった人らしいので、
この先のストーリーも勝手に期待。
Re: (スコア:0)
>ロクな形勢判断もできないコンピューター
ほほう。
人間の思考を何か特別なものだと思ってんのかな。
Re: (スコア:0)
別に思考は特別ではないけど、今のコンピュータは思考していないでしょ、思考しているのは人間でそれを自動化してるだけ。
将棋プログラムの機械学習も、どの局面が自分に有利か判断するためのパラメータを作っているだけだし、
Re: (スコア:0)
強くなった方法にも原因がありそうです。
アルゴリズムの改良で強くなってる部分も、もちろんあるのですが
クラスタ化でひたすら計算ノードを増やして
強化してる面も大きいため、ゴリ押し感が出てしまいます。
相手がご家庭で見られる程度のPCなら、風潮はもう少しコンピュータ寄りになるかも。
一方、昨日勝利した山本さんは、「(スパコンの)京に載せても強くはならない」
というようなコメントをされていたので、クラスタ化するのも簡単な話では無さそうですが…。
Re:なぜかわかりませんが・・・ (スコア:4, 参考になる)
ご本人が解説していただけると良いのですが、発表資料を簡単に読んでみた感じ、
・問題領域が並列化に向いていない(激指の場合、おおむめ32並列で性能飽和 http://bit.ly/YUDgo6 [bit.ly])
・評価関数そのものの精度を上げる必要がある
といった理由で、京のような大規模並列システムとは相性が良くない模様。
#将棋ソフトの素人の意見なので、識者のツッコミを待ってます。
Re:なぜかわかりませんが・・・ (スコア:1)
これはBonanza以前の1997の論文なので、あんまり参考にならないかと。
http://www.logos.ic.i.u-tokyo.ac.jp/~ura/papers/gpw2012slide.pdf [u-tokyo.ac.jp]
この辺を見ると、100~1000コアぐらいなら並列化がまだまだ有効なのではないでしょうか。
京のようなスパコンは10万コアを超えるので、さすがにアルゴリズム変えないとダメでしょうね。
Re: (スコア:0)
京はベクトル型じゃなかったっけ?
書きなおせばいいじゃんとか書けば多方面からツッコミが来るよ
ソフトの貸し出し (スコア:1)
ただ,ソフトの穴を事前に探して勝っても,偉いとは全然思わない.
そういう意味で,今回は,本当の実力勝負で,非常に面白かった.
Re: (スコア:0)
コンピュータ側はプロ棋士の穴を探してないの?
Re:ソフトの貸し出し (スコア:1)
少なくともプロ棋士は他の棋士を研究してますよね。
公平を期するのであればプロ棋士側もコンピューターソフトを研究できるようにすべきなんでしょうね。
Re: (スコア:0)
プロ同士が相手を研究するというのは、相手の棋譜を見るということです。
相手ソフトの棋譜は選手権やfloodgateで見ることができるのですから、ソフトを貸し出してもらわなくとも、プロ同士の研究と同じ意味での研究は十分にできます。
公平を期すならむしろソフトの貸し出しは止めるべきでしょう。
Re:ソフトの貸し出し (スコア:1)
選手権は持ち時間25分、floodgateは15分の短い将棋ですから、4時間の対局でどれだけ参考になるかな。もっとも、コンピューター側も今のアルゴリズムでは、序盤の戦型選択以外、特定の棋士相手や戦型に事前に対策を絞り込むことも出来ないでしょうから、互角といえば互角かも。
ところで、人間の棋譜を研究すると、「こいつはxxという戦法が得意」みたいなことが見えてくるので、相手の得意戦法を外すなり、受けてたつためにある局面を集中的に研究したりするようですが、上位レベルのコンピューター将棋プログラムに得意戦法らしい得意戦法、逆に苦手な戦法ってあるのかな?稲庭戦法は例外としても。(笑)
ただ、序盤から駒がぶつかるまで何をやってくるか分からない、終盤の詰む、詰まないは鬼のように正確、という状況だと、人間側にプレッシャーがかかりそう。まあ、それを含めて勝負なんですが。
# と、市販コンピューターソフトに全く歯が立たないアマチュア低段者が語ってみる。(笑)
vyama 「バグ取れワンワン」
Re:ソフトの貸し出し (スコア:1)
Re:ソフトの貸し出し (スコア:2)
羽生さんも先日のニコニコの番組で仰ってましたが、カスパロフ氏がディープブルーに負けたからと言って
チェス界に大きな変化があったかというと別にそういう訳でもなかったそうなので、
将棋も人間がCOMに全く勝てなくなったとしても、
人間同士の対戦に興味を持ってもらえなくなる、という訳ではないと思います。
ただそういう人間 vs COMで勝つか負けるかという時期に居あわせて、そういう勝負を見られるのは非常に楽しいですね。
小さい頃から将棋やってますが(大人になってからはあんまりやってないけど)、これだけ世間の目が将棋に向けられたことってなかったと思いますよホント。
Re: (スコア:0)
対戦相手を研究するなんて将棋に限らずどんな競技でも常識ですよ?
ソフトは所詮棋譜を隠すことによって有利に立ったに過ぎず、実力勝負とか言われても疑問しか浮かびませんね
Re: (スコア:0)
棋譜を隠していた訳ではない。
何日も前から当の対戦相手と練習試合をやれたかどうかって話。
ソフト側はパラメータとかで棋風とか大きく変えることができるだろうから棋譜は人ほどには役に立たないけどね。
Re: (スコア:0)
ソフトの穴と聞いたらバグと思ってしまう。
ソフトの事前貸出でデバッグ協力してもらえばよかったのか!!
プロ棋士も自分が育てたと思えば、対等の対戦相手として認めてくれるんじゃないかな?
Re:ソフトの貸し出し (スコア:1)
勝利を至上とするのは真剣勝負なら当然のことでしょう。
真剣勝負だからこそ衆目を集め、興業として成立するのですから、対局者は両方とも勝利至上であるべきと思います。
プロ側が「練習将棋を指しましょう (棋譜は共有ね)」ではなく、「ソフトを貸して (研究は密室でやるから。本番で出たもの以外の成果は教えないよ)」と言うのだって、勝利を至上としてるからに他なりません。
完勝ではない (スコア:1)
序中盤は拮抗~少しプロ有利という雰囲気で、
終盤のきめ方をプロ側が間違えて、ひっくり返された感じでした。
むしろ、事前研究無し&正攻法で、化け物クラスタ相手に
プロ棋士だとここまで拮抗できるんだ…、と感嘆してしまいました。
将棋だけに (スコア:1)
これは小さな一歩だが、情報科学にとっては大きな飛躍である。
Re:将棋だけに (スコア:2, おもしろおかしい)
これは小さな一歩だが、情報科学にとっては大きな飛躍である。
大きな飛車である。
と空目。
Re:将棋だけに (スコア:1)
そんなときはコレだ
三歩進んで二歩下がる~