奈良県が数千万円を投じて制作したWebサイト、存在が一般に知られることなく閉鎖へ 103
ストーリー by hylom
県民は訴えても良いレベル 部門より
県民は訴えても良いレベル 部門より
usagito 曰く、
2010年を中心に奈良県が行った「平城遷都1300年祭」関連事業として制作されていたWebサイトが、アドレスを公表しないまま3年後に閉鎖されていたことがわかったという(ニュース奈良の声)。
制作されていたWebサイトは、『ネット上に議論の場を設け、議論のまとめを蓄積して東アジアの未来に関する「知」のアーカイブを構築する』というもので、サイト構築とコンテンツ制作に7千万円以上の費用が投じられていたそうだ。サイトの設計は2008年度に行われ、2009年度~2011年度にかけて運用されたという。「ネット上にアップロードされていた」とのことで、サイトは実際にインターネットからアクセスできる状態になっていたと思われるのだが、県はその存在やアドレスを公表しておらず、一般の人がアクセスして閲覧することは「事実上、不可能」だったという。そういった背景からまとめの蓄積もなく、構築と呼べるものにまで至らなかった模様。
奈良県のマネジメント能力のなさは嘆かわしいかぎり。東京のコンサルに「文化コンプレックス」を刺激された失敗例に思える。
このサイトには電子会議室機能とWiki機能があり、電子会議室で議論を行いその結果をWikiにまとめる、という方向性だったようだ。奈良県側はサイトの存在を公表しなかった理由として「当時の担当者から聞いていない」としている。
平城京 (スコア:5, おもしろおかしい)
発掘しないと全貌がわからないとか結構リアルじゃないか
Re:平城京 (スコア:2)
しかし盗掘されると困るのでコンクリで埋める [auone-net.jp]のです。
炎上対策が不十分だった事に気付いて担当者が日和ったに一票 (スコア:4, すばらしい洞察)
箱を作って立派な議論をしてまとめてコンテンツを作ると言う形は
いかにもエリートが考えそうな事で、ある程度地頭のいい連中だけがアクセスするような所なら問題ないでしょう
議論もきちんと出来るでしょうし、きちんとコンセプトが伝われば、呼び水になる程度のコンテンツを掲載するだけでコストをかけずに立派な知識の集約が出来るかも知れない。理想です。
が
ネットに公開すると言う事は右も左も下も上も入り乱れて、特に歴史問題が近年問題になっているとかそんなところにまで足を踏み込むと、そりゃもう相当うまくやっても変な連中が集まってくることは必死。
ほっといたら右と左から投げ込まれたうんこがたくさん貯まって大変なことになるのは間違いなく、掃除人やらうんこ投げた奴をプロバイダの先まで辿って捕まえる奴、議論をうまいこと導いて燃えないようにする奴とかわりと貴重なスキルを持った連中を張り付かせておかなければならないでしょう。
出来た後でそのことに気付いて、公開も出来ずに日和ったのではないか。
もしかしたらえらいひとが考えた理想の仕様書で出来た、悪意に対して全く無防備なシステムを押しつけられた担当者が途方に暮れた末の決断だったのかも知れない。
担当者≠エリート (スコア:2)
そうかも、と思うんですが、基本的に筋が悪いような。
#モデレーションやメタモデのシステムを講じていれば、あるいは...
「エリート」の頭が悪いと言いたくなるのですが、そういうのは日本軍の伝統と同じか。この場合、担当者は下士官かな。
Re:担当者≠エリート (スコア:1)
おおっと!モデレーション機能を実装しているくせに、モデレーターによっては時折トンデモ評価が下されることのあるスラドの悪口はそこまでだ!
Re: (スコア:0)
# 掲示版にタレコむとWikiに記事化されるんでしょうか。
# 誤字を埋め込んでWikiを活性化させる編集者も雇わないと。
癒着とか出来レースとか (スコア:4, 興味深い)
そういうのが真っ先に浮かんできた私の心はきっと汚れてしまっているということでしょう。
もしかして全国的にみてこれは氷山の一角なんでしょうかね。
当時の「担当者」 (スコア:4, 興味深い)
奈良県といえば仕事で勘違い出向課長に何人か遭遇したことがあった(前世紀)ので、ざっとぐぐってみた。
#別に奈良県に限ったことではないが>出向キャリア
本業務の企画発注時期である2007年度当時の「平城遷都1300年記念事業推進局次長」は総務省からの出向キャリア杉田憲英氏と思われる。
その後、杉田氏は出向キャリアらしく総務部長、副市長まで務めて2013年度には総務省に返り咲き。
もし、本当に“もし”だが、今はいない元副市長の総務省キャリアが企画したものだとしたら、県職員は構築に着手せざるを得なかっただろうし、現時点で奈良県が口をつぐむのも当然だろねえ。
#当該システムが推進局の所掌であったかどうかも、彼が企画に関与したかどうかも定かではないです。チラ裏の与太話。
インパク (スコア:2)
インパク [wikipedia.org]の香りがする。
ゼネコン批判みたいな批判でいいのだと思うけど、最近はデジタル文化資源とかね。
アーカイブやるなら、もっと地道にやってほしい。
Re:インパク (スコア:2, 興味深い)
インパクよりも大航海プロジェクト [meti.go.jp]に近い気がする。
情報大航海プロジェクトって、どうなったの? [kur.jp]が良くまとまってる。
通産省〜経産省はハコ物や公共工事に縁がないから国交省や農水省ほどのケタ違いな投資(?)はできないけど、大言壮語する人が多くて泥舟プロジェクトを強行するイメージがあるな。
堺屋太一の大阪万博は例外中の例外な成功例だと思うのだけど、この成功体験を引きずってるんかな?
家電をはじめとする製造業の不振と被って見えるわ。
Re:インパク (スコア:1)
当事者たちが成功と評価したとはいえ、それ以外の大多数も成功だと評価したのでしょうか?当時であっても?
インパクなにそれおいしいの?と思っていた人が大多数だとおもっています。
情報漏洩/Re:インパク (スコア:1)
>インパクは当時、絵描き系(オタ系でも芸術系でもないイラストレーター方面)の知り合いが参加していて存在を知りましたね。
インパクの存在は、新大阪からの新幹線で隣に座った役人がノートパソコンで打っていた報告メールの文面で知りました。
宝塚市へ勧誘営業に行った帰りだったもよう。
のちに新聞で企画の全容を知りましたが、ああやってマンパワーと税金が無駄になっているのだなあ、と実感しました。
ほんとに政府(中央政府・地方政府)がしないといけない仕事なんて、多く見ても、いまの半分ぐらいしかないんじゃないか?
Re:情報漏洩/Re:インパク (スコア:1)
当時のインターネットって今みたいなリアルタイム感がなかったから
今だったらストリーミング放送とTwitterを連携してアニメ流すとか議論するとかやればコンセプトは実現できると思う
要はオンラインだけのニコニコ超会議だったんだと思う、それを15年前にやろうとしたんじゃないかな
賛否とかは置いといて
F通とか (スコア:2)
Re:F通とか(オフトピ) (スコア:1)
確かに東京駅が見える場所が本社所在地ですけど、内田洋行さんって、"洋行"なんで東京の会社ってくくられると違和感が。
創業時は、満州鉄道に製図用品を売っていた会社で、大阪証券取引所の方が先に貸借取引銘柄に選定していたり。(参照 [uchida.co.jp])
電算部門は、石川県宇ノ気町(現:かほく市)発祥だったり。
#株主だけど、湾岸署の建物から撤退しているのをさっき知ったのでAC
請け負ったところは (スコア:1)
保守費用はいくらくらい貰ってたのかな
#アクセスログすら見てなさそう
Re: (スコア:0)
7000万円以上使ったとのことなんで、さぞかし美味しく頂いたんだと思います。
アングラサイトか (スコア:1)
アドレスを知らなきゃアクセスできない。当たり前ですが、今の検索エンジン時代に「事実上、不可能」なレベルで知られなかったとは。
なんだか古き良きインターネット時代のようなアングラ感ですね。
どこからもリンクを貼らず、Googleやらへのインデックス申請もしなかった?
まさかとは思うが、全力ロボット避けしてた、なんてことは無いよね…
Re:アングラサイトか (スコア:1)
robots.txtでのクローラ避けは覚えてませんが、少なくとも自分ではどこにも広告を貼らず、
限られた人にしかアドレスを伝えなかった身内専用サイトがBingにクロールされてびっくりした経験が。
Googleにはひっかかってなかったので、誰かがMSのサービス上に晒したかクローラの行儀が悪かったんじゃないかと思います。
#検索結果からの排除はMSに連絡したら迅速にやってくれたので満足
Re:アングラサイトか (スコア:1)
そのサイトを見た身内の人がそのまま続けてBingにアクセスしてHTTP refererを拾われたってところじゃないでしょうか。
Jubilee
Re:アングラサイトか (スコア:1)
ChromeでURL直打ちした非公開サイト(でも認証は無し)にアクセスしたら、googleのクローラがやってきたことはある。
Re:アングラサイトか (スコア:1)
セーフブラウジング経由とかじゃね
Firefoxもそうだけどフィッシングの警告名目でURL収集してたはず
Re:アングラサイトか (スコア:1)
ブラウザを普通に使っている場合は、そういうケースでリファラが送られることはないはずです。仮に事実とすれば、脆弱性ということになるでしょう。
ただし、「どこからもリンクを貼らず」に加えて、「どこへもリンクを貼らず」という条件付きですけれどね。リファラを送るのは確かにブラウザ(≒利用者)ですが、後者の条件をコントロールする立場にあるのはサイト側ですから、利用者の行動やブラウザの種類には左右されないと思います。
ニュースになったので (スコア:1)
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惑星ケイロンまであと何マイル?
聞いてないなら今聞けよ (スコア:1)
>奈良県側はサイトの存在を公表しなかった理由として「当時の担当者から聞いていない」としている。
これも「bitcoinは無くなりました」の如く狂言という可能性は無いのかな?
マネジメント能力というより会計監査はどうした? (スコア:0)
見過ごしたのか、運営者側がスルーしたのか。どちらにせよ大きな不正会計も見過ごしてそう。
で、結局 (スコア:0)
アクセス数や書き込み数は、どのくらいだったのでしょうか?
Re: (スコア:0)
>県はその存在やアドレスを公表しておらず、一般の人がアクセスして閲覧することは「事実上、不可能」だった
と言うことは、書き込みは全部関係者で確定じゃねーか。
これは見てみたいw
グーグル先生にも秘密になっていたの? (スコア:0)
いくらアドレスを公表していなくても、グーグル先生経由でサイトに来る人はいるはずなので、
実際には、サイトをアップロードしていなかったのではないでしょうか?
Re:グーグル先生にも秘密になっていたの? (スコア:1)
いくらgoogle先生でもアドレスが流布していなかったらクロールしにこれないのでは?
Re:グーグル先生にも秘密になっていたの? (スコア:3)
ドメインの登録情報を見てクロールしに来てるっぽいですよ。
サイト出来上がってないけどドメインだけ取った みたいな場合ですら
30分後にはGoogleBotの訪問がログに残ってたりする。
Re: (スコア:0)
Gmail とかに貼られるだけでもクロール対象になるはずなので、まったく露出がなくても、まともに作ってればインデックスはするんじゃないかと思います。
Re: (スコア:0)
Gmailからクロールするというソースありますか。
Re:グーグル先生にも秘密になっていたの? (スコア:2, おもしろおかしい)
ウスターソースはレアケースじゃないですか。
少なくとも、おたふくソースなどのお好み焼き系ソースは
終盤、逆にして冷蔵庫に入れます。
意外と勘違いなされている方を随所でお見受けしますが、
マヨネーズもソースの一種です。これなんかは、逆に
しておかないと、いざ使う時に、逆さにして振ったりとても大変です。
Re:グーグル先生にも秘密になっていたの? (スコア:1)
酸化を避けるため、容器内部空気が入り込まない(強度それなりの)ゴム風船状の容器入りのマヨネーズがあれば…と思いましたが見たことないのでメリットがデメリットを下回っているんでしょうね。常温状圧、なまものな食べ物であれば共通な悩みでしょうけど。
あったのかどうかすら (スコア:0)
こういうのに疎い(でも金を動かせる)人間を捕まえたか、または共謀したかで、契約の名の下にごっそり持って行ったってだけでしょ。
3年経ったら消しますよというのも込みで。
実質的なデータも、そもそも存在していたのかどうか。
Wiki一つ起動してただけかも。
納品も段ボールがあればOKというところも、まだあるしな。
Re: (スコア:0)
平城京ではなく邪馬台国だったのか!
はいはいコンプレックスコンプレックス (スコア:0)
こんな中傷までそのまま載せなくても。
なんか最近、叩きたい相手をコンプレックスがあることにしたがっている人が増えたような。気のせい?
Re:はいはいコンプレックスコンプレックス (スコア:1)
東京のコンサルに食い物にされた田舎っぺの好例ww
ワープステーション江戸
http://www.fantastics.co.jp/warpstationedo1.htm [fantastics.co.jp]
遷都1300年祭といえば (スコア:0)
ゆるキャラが流行り始めて、よそのイベントがマスコットキャラクターを公募&低予算で作る中、少数の偉い芸術家だけ集めてコンペやって、たっかい金かけて、あの「せんとくん」を誕生させたイベントですよね。
県外から見れば、ああやっぱり他にも湯水のように金使ってたんだねえ、くらいにしか。
Re:遷都1300年祭といえば (スコア:1)
文化ゴロ/Re:遷都1300年祭といえば (スコア:3, 参考になる)
>松岡正剛事務所と編集工学研究所がやらかした間違いだらけの「平城京レポート」も平城遷都1300年関連事業でしたね。
松岡正剛事務所と編集工学研究所(これも松岡正剛)、日本総研(寺島実郎)のJVが、このサイトの事業にかかわっています。
平城遷都1300年祭の記念誌になるはずだった「平城京レポート」は、致命的な誤記だらけで回収されて、それっきり。
刊行の1年前に仕事を受けたのに、制作開始は刊行の3ヶ月前だったと新聞報道されました。すごい度胸です。
このJVは、本4冊の本の制作で、1億9千万円で奈良県との随意契約をとっています。相場の10〜30倍。
4冊のうち2冊は書店にも並んだ [amazon.co.jp]けど、残る1冊は未刊行。
この大失敗にもかかわらず、松岡正剛事務所は、この後も奈良県の仕事を随意契約で受けています。知事のオトモダチ。
平城京レポート (スコア:2)
平城京レポートはA4判284頁、編集費約400万円、3か月間で外部のライターら約30人が執筆と、新聞報道されたようだ。これは単価も納期もおかしい。
別ソースによれば、「様々な分野の専門家110人の見解を2年がかりでまとめたもので、5部全284ページで構成」ともいう。
Re:遷都1300年祭といえば (スコア:1)
今回の未公開のサイトも松岡正剛事務所のようですね。
# 松岡正剛事務所と編集工学研究所って実質的に同一の組織なの? 松岡正剛事務所で検索したら編集工学研究所がトップに来たw
Re:遷都1300年祭といえば (スコア:1)
セイゴオちゃんねる
http://www.isis.ne.jp/seigowchannel/archives/2009/01/report1300_1.html [isis.ne.jp]
>2009年1月19日 Report 平城遷都1300年「弥勒プロジェクト」発進へ
>松岡みずからその概要を説明。2010年までに推進する3冊の記念出版事業をはじめ、
>壮大な知財アーカイブ構想「NARASYS」など、その骨格を明らかにした。
Re: (スコア:0)
せんとくんの経済効果は1000億円とも言われていますから、実に安い買い物でしたね
当時の担当者の慧眼には恐れ入ります
Re:遷都1300年祭といえば (スコア:1)
別の力学/Re:遷都1300年祭といえば (スコア:1)
>少なくとも奈良県に益がなかったらそのまま継続して奈良県のマスコットになったりしませんよ
本ストーリーのサイト構築・運用を受注した松岡正剛らは、県が7千万円以上を投じたにもかかわらずサイト構築に失敗。
別に「平城京レポート」など4冊を1億9千万円で受注しておきながら、1冊は誤記だらけで回収、1冊は未刊行。
にもかかわらず、その後の「記紀・万葉プロジェクト」やPR誌制作で随意契約を獲得。
彼らの仕事ぶりで、奈良県に益があったから継続して受注できているとでも?
マスコットの継続も、奈良県に益があったからとは言い切れませんね。
成功/Re:遷都1300年祭といえば (スコア:1)
>せんとくんは素晴らしい知名度の大成功キャラ
プロジェクトの成功/不成功の度合いは、通常、開始時に設定された目的の達成度で測るものだと思いますが、
では「せんとくん」作成時、その目的は何と設定されていたのでしょうか。
Re:遷都1300年祭といえば (スコア:1)
>>そもそも国内でお金が動いただけじゃ
え?