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教育

早大調査委員会、小保方氏の博士論文の不正を認定するも学位取り消しはせず 109

ストーリー by hylom
学位論文とはなにか 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

早稲田大学在学時の博士号論文について不正疑惑が持ち上がっていた、独立行政法人理化学研究所発生・再生科学総合研究センターの小保方晴子氏だが、早稲田大学の調査委員会が「内容の信憑性が低く、学位が授与されることは到底考えられない」としながらも、認められた不正は博士号を与えた判断に重大な影響を与えていないとして、「博士号取り消しに該当しない」とする調査結果を発表した(調査概要:PDFNHK毎日新聞マイナビ)。

調査結果は以下の通りだが、博士号取り消しに該当しないと言う判断に至った理由は小保方氏の「本件博士論文は、公聴会時前の段階の博士論文草稿である」、「最終的な完成版の博士論文を製本すべきところ、誤って公聴会時前の段階の博士論文草稿を製本し、大学へ提出した」と言う主張を認めたため。

  • 著作権侵害行為11箇所:序章、リファレンス(過失認定)、Fig10(過失認定)等
  • 意味不明な記載2箇所
  • 論旨が不明瞭な記載5箇所
  • Tissue誌論文1の記載内容と整合性がない5箇所
  • 論文の形式上の不備3箇所

『完成版』については5月27日に小保方氏から郵送で送付されてきたが、調査委は『問題表面化後に作られたものかどうかを検証するため』に電子版の提出を要求し6月26日に小保方氏の代理人(弁護士)を通じてデータが提出された。このデータの更新時刻は提出の1時間前であり、小林委員長は「それ以上の検証はできなかった」としている。更新日時によって書き直しの疑惑は深まっており「小保方氏の主張にいう博士論文が、当時、小保方氏が最終的な博士論文として真に提出しようとしていた博士論文と全く同一であるとの認定をするには、証拠が足りないと判断した」としているにも関わらず「公聴会の資料に『完成版』の内容が含まれている」等の理由から上記の結論に至っている。

なお、『完成版』は公開されておらず、Fig10等の不正箇所は修正されているものの、序章の20ページに及ぶ盗用についてはそのままであるとのこと。20ページに及ぶ著作権侵害があるにも関わらず「序章は研究の本質ではなく、博士取得との因果関係がない」ため、「学位規則第23条の規定(学位取り消し規定)」の要件を満たさないと言う結論に至ったとしている。早稲田大学では刑事事件になり得る不法行為を行って作成された論文であっても研究としての価値と論文内容が博士に足る内容であれば問題ではないと規定していると言う信じがたい結論である。

なお、調査委員会の結論はあくまで調査委員会としての結論でしかなく、早稲田大学を代表しての結論ではないことに注意したい。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • ディプロマミル (スコア:5, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2014年07月22日 15時24分 (#2643627)

    ちょっと前、Wikipediaのディプロマミル項に「日本におけるディプロマミル」例として

    文章や画像をよそからコピペしてきて実験した結果だとする論文が審査で見抜かれなかったら学位が授与され、のちに真相が発覚しても調査委員会が「草稿だった」と認定してくれて学位剥奪はされない

    ってのがあったけど消されてた(笑)。

  • STAP学位は (スコア:4, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2014年07月22日 15時24分 (#2643628)

    あります!

  • 調査報告書全文 (スコア:4, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2014年07月22日 16時00分 (#2643657)

    ツィッターとかによると、調査報告書は概要から受ける印象と本文の内容がだいぶ違うらしい。
    ここ [waseda.jp]で報告書全文と別紙がみられるので、読んでから意見を言った方がいいかも。

    • by Anonymous Coward on 2014年07月22日 16時43分 (#2643700)

      全文読んだ人による感想
      https://twitter.com/f_nisihara/status/490780218307538944 [twitter.com]

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2014年07月22日 18時06分 (#2643779)

        「疑わしきは罰せず」ではなく、白黒はっきりさせるのが調査委員会の仕事なのではないだろうか。

        親コメント
        • by Anonymous Coward on 2014年07月22日 18時38分 (#2643800)

          白黒はっきりさせたわけでしょ。
          そうする上でのポリシーが、上の人の感想では「疑わしきは罰せず」と思えたということですね。

          親コメント
      • by Anonymous Coward on 2014年07月23日 7時18分 (#2644073)

        完全な誤読。
        疑わしきは罰せずなんて書いていない。完全に白だと書いてある。
        事後作成疑惑については疑わしき~のニュアンスも無くはないけど。
        厳密に規則を解釈して不正と学位授与に因果関係があれば剥奪、因果関係がなければそのままとしている。
        今回は不正(違法引用)と学位授与に因果関係がないから白と言っている。

        この因果関係がないと言う部分が異常と批判されている。とは言え、
        『早稲田大学では違法にコピーしてきた序文と事前に分かっていても研究をちゃんとしていて論文にまとまっていたら博士を授与する』
        と言う方針なのだから、外部が口を出せることではないだろう。
        他大学はどうか知らんが早稲田の方針はそうだという事。論文の本体部分が違法コピーなら剥奪された例があるからきちんと線引きされている。
        文科省や早稲田大学関係者は口を出す権利はあるだろうけど。
        まあ、後は早稲田の卒業生を採った企業あたりがこんな倫理観のない教育をしてると知っていたら採用しなかったとか苦情をだすのはありかな。

        しかし、それでいいのか早稲田…

        親コメント
      • by Anonymous Coward

        法を厳密に適用して「疑わしきは罰せず」を適用するなら,取り消しになることはまずないでしょう.
        賢い人は,弁護士が役割を任された時点で,この結論を読めていたんでしょうね.なるほどなあ.

        • by Anonymous Coward

          そもそも、この早稲田大学内での問題は法律上の争訟ではないなくて、大学内の自治の問題である。
          そこでは世間で言うところの「疑わしきは被告人の利益に」の原則は(学外におけるルールであるから)適用されず、もっぱら学内の倫理・規定によって律せられるべきである。
          学内倫理を考えてみると、少しでも疑いを抱かれるような研究内容にお墨付きを与えるような審査は、長期的に見て早稲田大学全体の評価・価値を損ねることが懸念されるし、短期的にもそのような研究能力に劣る研究者を世の中に送り出すという世間にとっても都合の悪い結果をもたらす。したがって、学内においては逆に「疑わしきは被審査者の不利益に」の原則を貫徹すべきであるし、O氏に一旦は授与された博士号は取消されるべきである。

    • by Anonymous Coward on 2014年07月22日 19時13分 (#2643828)

      読んだんだが、厳しい論調ながらも
      結局は「無罪放免」でしかないのよね。

      そもそも「あれは草稿でした」なんてのをまるまる信用したり
      発覚後から2ヶ月もたってから提出されたものを本物と認定したり、
      バカとしか言い様がない。

      本委員会は、小保方氏の行為について博士学位の取り消し要件に該当しないと判断したが、
      本件博士論文の作成者である小保方氏は、
      このような結果をもたらした自己の不注意さ、研究倫理に関する考え方の甘さ、
      論文作成の作法や知識の不十分さ等を猛省しなければならない。

      なんて書いてるけど、別に何の処分も無いわけだから
      口先で「反省しました」って言えばいいだけの、小学校の学級会レベル。

      親コメント
  • 他にもごろごろと... ってのもあるのかな。

    • by Anonymous Coward on 2014年07月22日 15時45分 (#2643643)

      まじめに調査して、基準を満たさない者から学位を剥奪した場合、
      学位剥奪対象者の中に教員がいると、
      その教員の指導によって学位を取得した人にも波及するかもしれませんね。
      それだけに、大変な話だと思って眺めていましたが、
      まさか有耶無耶にするとは思っていませんでした。

      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2014年07月22日 15時45分 (#2643644)

      これからは早大卒に、コピペで学位がとれる大学は楽でいいっスねーって煽ろうw

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      学生(学部生)に泣きつかれて仕方なく適当なレポートを条件に単位を認めてしまったことのある大学教員って、けっこういるのではないかと思います。

      # そこで単位を認めなければ卒業要件を絶対に満たせないことが確定するので退学、なんてケースもある。

      • 今回の件、本当のところの目的が曖昧なのが、この辺の恐怖を煽りますよね。(この辺は流行に乗らないといけない早稲田関係者の苦悩でもあろう)
        ザックリ言っていずれかかと思ったのですが。

        1. 目的はあらゆる不正を一掃することだ。全ての不正に対して、遡って評価を是正する。
        2. 目的は研究不正をなくすこと。偽りの結果で成立させた研究論文について、遡って評価を是正する。別の観点で教員の温情措置があったか否か、それは取り扱い対象外。

        まあ、2だろうなと思ったら、2すらできなかったという...

        親コメント
  • JBPress記事 (スコア:3, 参考になる)

    by take-ash (28862) on 2014年07月23日 12時53分 (#2644262) ホームページ

    伊東乾さん(東京大学大学院情報学環准教授, 作曲家)の記事が公開されてますね。

    小保方晴子との心中を選んだ早稲田大学
    http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/41283 [ismedia.jp]

    もし、今回の「報告書」通り、この、内容的には「博士論文未満」で、行為としては「不正」が多数指摘される「論文」で授与されてしまった「学位」を「お咎めなし」として放置すれば、その時点で早稲田大学は今後、二流以下の私大のレベルに確実・急速に零落していくと思われます。

    「お金さえ積めば修士でも博士でも出しますよ」というディプロマミルの評価が定着すると、まず、その大学で博士を取った人を、大学や研究機関が採用しなくなります。
    これと鶏と卵の関係で、専門研究者になろう、という優れた学生が、その大学・大学院に進学しない傾向が生まれます。これは動き始めればは2~3年で変化が完了して、元に戻るのは容易ではありません。
    分かりやすく言うと、早稲田で博士を取った人は、その学位を持って京都大学でも米ハーバード大学でも東京大学でも、助手や講師、教授の人事採用に申し込んでも「この学位では・・・学力は信用できない」として落とされるようになる、ということです。
    こうなると「分子生物学を学んで将来は第一線の再生工学研究者になろう」というような人は、決して早稲田を受験しなくなっていきます。
    「W大学で学位取っても、せいぜいがX発酵の研究所で焼酎とか、Y製薬で火傷の救急手当て用の細胞フィルムとかの開発、あるいはその管理職とか止まりで、ノーベル賞なんて絶対に関係ない」
    というような定評が一度生まれてしまうと、もう絶対に後戻りができません。その学年でトップの学生たちは早稲田の大学院、その先端学術研究分野を受験する割合は確実に減っていきます。

    --
    # SlashDot Light [takeash.net] やってます。
  • by Anonymous Coward on 2014年07月22日 16時02分 (#2643659)

    報告書では「本件博士論文は、公聴会時前の段階の博士論文草稿である。」という小保方氏の主張が、客観的な事実とともに認められています。
    1. 研究室における博士論文検討会の資料で誤りを指摘された。
    2. 公聴会前に修正し、主査及び副査にが内容を確認。
    3. 公聴会のスライドでは、その部分が修正されていた。
    という事実が確認されたにも関わらず、収録された博士論文はその誤りが訂正される前のものだったようです。

    このことで、リファレンスとFig.10の著作権侵害行為があったのかなかったのかがよく分からなくなっており、結局は序章の著作権侵害行為のみが不正行為に当たることになったようです。
    # なお、もうひとつの不正行為である創作者誤認惹起行為は、別の理由で否定されています。

    結局、序章の著作権侵害行為ぐらいでは「不正に学位を取得した」というには弱いとのことで、今回の処分になったようです。

  • 指導と審査の不備なのだから、ペナルティを受けるべきは指導教員と審査員。学生にはそれなりの救済措置があってしかるべき。 「学位を取り消すが授業料も返す」あたりでもいいけど、 「学位の重み」 を守るなら「修了生には学位論文の修正再提出をしてもらいます。授業料を取らずに論文の書き直しの指導をして審査料もとりません。 」もありじゃないかなぁ
  • by Anonymous Coward on 2014年07月22日 16時05分 (#2643662)

    短いんだから。

    • by Anonymous Coward on 2014年07月22日 21時31分 (#2643909)

      最後の5ページ目の

      早稲田大学がひとたび学位を授与したら、それを取り消すことは容易ではない。それほ
      ど学位の授与は重みのあるものである。

      を読むと、最初から学位の取消などあり得ないということですよね。

      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2014年07月22日 15時28分 (#2643631)

    再度審査したら「内容の信憑性が低く、学位が授与されることは到底考えられない」のであれば、問題は論文審査体制にあったはずでは?

    その上で、小保方さんの博士号については、再審査結果を元に剥奪、なぜこのような審査がなされたかを調査・報告・改善するのが学術機関としてのあり方じゃないの??

    • by Anonymous Coward

      大学側の落ち度で一度与えた学位を剥奪する規程はないので、「内容の信憑性が低く、学位が授与されることは到底考えられない」という理由で剥奪することはできないってことではないだろうか。

      # でも剽窃がある時点で、内容がどうだろうと剥奪されて当然だと思うんだけど。

      • by tagga (31268) on 2014年07月22日 20時29分 (#2643867) 日記

        不利益処分を課すには、根拠条文が必要です。 それが「不正の方法により学位の授与を受けた」という 学位規定23条しかないので、 この報告書が認められれば、学位取り消しは無理です。 「過失」による不正があっても合格水準に達しない。 それが合格したので、不正と学位に因果関係がないという論理で、 規定の穴を強引に通しています。

        イントロで大量に剽窃し、 元になるTissue誌論文でも不適切なデータ処理 (なぜか報告書に言及がない修正 [liebertpub.com]) をしていますが、これらに悪意がないと考えるのは、無理だと個人的には考えます。 むしろ、審査体制の不備を突いた不正としか考えられません。 (報告書を読んで、教員に同情しました。これで審査をするのは無理です。)

        それより疑問なのは、 早稲田が自主取り下げを拒んだと [asahi.com]いう3月の報道です。 取り下げについて学位規則に言及がないのを利用して、 誤認にもとづき提出したと本人に申し出てもらい、 遡って取り下げ(提出されなかったこと)にするのが、 一番ましな処理だと思います。

        親コメント
  • by Anonymous Coward on 2014年07月22日 15時48分 (#2643647)

    うちの研究室の博士課程の人は大変そうにしてたけど

  • by Anonymous Coward on 2014年07月22日 15時49分 (#2643648)

    淡々と再審査を行い結果を発表、その内容に基づき該当する処分を行う。
    ってだけの話なんだけどいままでの色んなツケが膨大になりすぎて収集がつかずに迷走した末になぜか共倒れする方向を選んでしまっているように見える。

    # この処分で大丈夫だろうと思って発表した人たちの思惑が痛々しい感じ

  • by Anonymous Coward on 2014年07月22日 16時17分 (#2643678)

    > 早稲田大学がひとたび学位を授与したら、それを取り消すことは容易ではない。
    > それほど学位の授与は重みのあるものである。早稲田大学において学位審査に
    > 関与する者は、その重さを十分に認識すべきである。

    これがすべてでしょ。

    いったん学位が授与されちゃったら取り消しがきかないような学位規則になってるのに
    「博士論文の審査体制等に重大な欠陥、不備」があって「到底考えられない」論文で
    学位授与しちゃったんだもん。しょうがないよ。

    • Re:妥当だと思う (スコア:3, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2014年07月22日 16時23分 (#2643683)

      この話には関連しないけど
      早稲田で取り消した例が以前あるようですよ

      博士学位取り消しについて
      http://www.waseda.jp/jp/news13/131021_degree.html [waseda.jp]

      博士学位授与論文において、少なくとも64カ所にわたり不適切な引用がなされており、
      そのうち12カ所においては〇〇自身の見解であるとして論述されている部分について、
      他者が作成した文献から無断で盗用している。
      早稲田大学学位規則第23条(※)に規定されている「不正の方法により学位の授与を受けた事実」にあたると認定。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      > 早稲田大学がひとたび学位を授与したら、それを取り消すことは容易ではない。
      > それほど学位の授与は重みのあるものである。

      ひとたびトイレを流したら、流したブツを回収することも容易ではないけど。
      流すことは、それほど重みのあるものだろうか。

      • by Anonymous Coward

        確かに、取り消すことが容易ではないから重みがあるというものではないよなあ。
        ここでは重みがあるから取り消すのが容易でないと言ってるわけでもないしなあ。

    • by Anonymous Coward

      >>いったん学位が授与されちゃったら取り消しがきかないような学位規則になってる

      なってませんよ?

  • by Anonymous Coward on 2014年07月22日 16時24分 (#2643684)

    これでいいのだ

    • Re: バカ田大学 (スコア:4, すばらしい洞察)

      by annoymouse coward (11178) on 2014年07月22日 18時28分 (#2643788) 日記

      この件は、海外からみると、「早大」の不正というよりも「日本の大学」の不正、と捉える人が多いと思います。

      また、韓国ではES細胞の捏造もあったわけで、日本のSTAP細胞の捏造と合わせて
      アジアの大学・研究機関はまだまだレベルが低い、と考える人も増えそうです。

      日本の大学・研究機関がこれ以上信用を失わないためにも
      ここは日本政府(文科省あたり?)が、早大には毅然とした対応を求める、と言明すべき状況だと思います。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        そんな過度の一般化を行うのは日本の専売特許だと思うんですが。

    • それはむしろ赤塚センセに対して失礼かと。

      最近は大学の権威とかはどーなってんだ?

      --
      **たこさん**・・・
      親コメント
    • by Anonymous Coward

      これからは阿呆方でも博士号が取れることを売りにするんだろうな。

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