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音楽

美しい鳴き声のチャイロコツグミ、倍音列に従った音程を選択していた 36

ストーリー by hylom
音楽的な音声合成 部門より
headless 曰く、

北米で繁殖するチャイロコツグミのオスは鳴き声が音楽的なことで知られるが、旋律が倍音列に従った音程で構成されていることが研究により判明したそうだ(論文アブストラクトScienceSlashdot)。

人間の音楽で使われる音階の多くは、一部またはすべてが整数倍の周波数の音程を並べた倍音列に基づいて作られている。このような音階の成立について、発声機構の制約によるものか、文化的に選択されたものなのか長らく議論されてきた。研究者らは北米各地で50年以上にわたって録音されたチャイロコツグミの鳴き声から10以上の楽音を含む14羽の鳴き声71点を抽出。分析の結果、多くが倍音列に基づいたシンプルな周波数比の音程を使用していることが判明したとのこと。また、これらの音程が発声機構の制約によるものではなく、能動的に選択されたものであることもわかったという。

鳥類の多くが倍音列に従った鳴き声を持つという証拠はないものの、整数倍の周波数比を好むのが人類だけではないことも明らかになった。これらの発見は音階の成立をめぐる議論などにも影響を与えると考えられるとのことだ。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by manmos (29892) on 2014年11月07日 10時11分 (#2707570) 日記

    最近、古めのクラシックを聴く機会があった。
    分数比(純正律)で奏でられる音楽、濁りのない綺麗な和音には心があらわれる。
    知り合いの古楽器(リュート)奏者が、
    「ピアノみたいな和音の汚い楽器がいけないんだぁ」
    と叫ぶ気持ちも判らないではない。

    ですが、転調とかね、テンションとかね、はては分数コードとかね、無いと寂しい耳になってる。

  • by Anonymous Coward on 2014年11月07日 8時49分 (#2707524)
  • by manmos (29892) on 2014年11月07日 10時15分 (#2707575) 日記

    まあ、海王星とその外側の準惑星たちの多くが、3/2とか4/3とかの周期で回っていると言うのに通じるか?
    純正律で5度と4度だ。

  • by Anonymous Coward on 2014年11月07日 9時45分 (#2707555)

    四季折々の鳴き声を披露してくれそう

  • by Anonymous Coward on 2014年11月07日 8時37分 (#2707516)

    人間の好んで使う周波数は等比音列かと思ってました。

    • by Anonymous Coward

      美しく聞こえる音程は4:5:6とか整数比。
      等比の和音はグロテスクな響きしかしないよ。

    • by Anonymous Coward
      等比の音列を使うのは、ぶっちゃけ、音を音楽として楽しむためのものでしょうね。

      整数比で表せる純正律だと特定の和音の響きは美しく聞こえるけど、調を変えるのが困難だったりするので、楽器で音楽を奏で、それを楽しむには等比である平均律のほうが便利…ってことで等比が普及したんじゃないかな。
  • by Anonymous Coward on 2014年11月07日 9時02分 (#2707529)
  • by Anonymous Coward on 2014年11月07日 9時03分 (#2707530)

    >人間の音楽で使われる音階の多くは、一部またはすべてが

    多くは?
    一部?すべて?

    って結局は整数倍の周波数とは限らないって事でしょ?

    • Re:どっちやねん (スコア:2, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2014年11月07日 10時15分 (#2707574)

      平均律の半音階は2の12乗根なので、思いっきり無理数なんだけど、なんで2の12乗根かといえば、2の12乗根の7乗が1.5(つまり、3倍音の1オクターブ下)にかなり近く、従ってmod 12の-7である5、すなわち2の12乗根の5乗が4/3にかなり近い、という算術的な事実による。

      実際、歴史的に純正律から平均律が生まれた歴史を鑑みると基準音の周波数f0に対して
      function getSharp(aF) {
          aF = aF * 1.5;
          if ( aF > 2) {
              aF = aF / 2;
          }
          return aF;
      }

      という漸化式で作られる数列{f0, s1, s2, s3, ...}と

      function getFlat(aF) {
          aF = aF * 4 / 3;
          if ( aF 1) {
              aF = aF * 2;
          }
          return aF;
      }
      で作られる{f0, f1, f2, f3, ...}が、 s6 ≒ f6になる、という事実を以て12乗根をとるという方式になっている。

      別の言い方をすると、平均律で考慮する整数倍は(2^i)*(3^j)と書けるような倍数(i,jは整数で負数もとる)なので、逆に言うと2と3以外の素数である5や7は純粋な平均律の成立過程においては大して考慮していない。しかし、和声法の歴史を鑑みるとトライアドコードなどに現れる長三度(2の12乗根の4乗、すなわち2の3乗根)が尊ばれたのは5/4にまあまあ近いことより、このことから短三度(2の12乗根の3乗、すなわち2の4乗根)は、2の12乗根の7乗が2の12乗根の4乗と2の12乗根の3乗の積であることから逆算すると、(3/2)/(5/4) = 6/5となる。

      つまり、クラッシックな和声は2倍、3倍、4倍、5倍、6倍くらいまでの倍音は考慮に入れて和音が作られているわけで、7以上の素数に関してはこじつけだったり現代音楽になったりする。

      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2014年11月07日 9時33分 (#2707545)

      >人間の音楽で使われる音階の多くは、一部またはすべてが

      多くは?
      一部?すべて?

      って結局は整数倍の周波数とは限らないって事でしょ?

      ほとんどの音階は『「整数倍の周波数の音程」を一部含む』のですが、
      少ないですが『「整数倍の周波数の音程」だけ』で構成された音階があるんですよ。

      例えば、神秘和音 [wikipedia.org]とそれに関連した音階。

      なので、
      >人間の音楽で使われる音階の多くは、一部またはすべてが整数倍の周波数の音程を並べた倍音列に基づいて作られている

      というタレこみ文は間違いとは言えない。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        例えば、神秘和音 [wikipedia.org]とそれに関連した音階。

        初めて聞いた言葉ですが、wikipediaを見る限り、これは和音の話で音階ではなさそうですね。
        たとえば、平均律でこの和音を演奏したら、それぞれの音の周波数比は整数倍とはなりえないですよね。
        そもそも、この和音については平均律で演奏するというのがナンセンスなんですかね。

        このような不思議な話を持ち出すまでもなく、すべての構成音の周波数比が整数倍の音階は、純正律っていうメジャーなものがあるじゃないですか。

        • by Anonymous Coward

          > すべての構成音の周波数比が整数倍の音階は、純正律

          これは語弊がある。人間が美しく感じるのはあくまでドルトンの言うところ単純な整数比であって、37/29倍とかは、普通に不協和音に聞こえる。純正律は基準音からの周波数比が単純なのであって、構成音同士の和音は必ずしも綺麗じゃない。

          人間や鳥の鳴き声のように刹那的に周波数を変える場合は基準が不要だから「行き」と「帰り」で同じ音である必要がなく、進行の段階で前の音に対してのみ簡単な整数倍になればよい。これは純正律ですらなく、曲の進行状況によって音階が違う、という音律。

    • by Anonymous Coward
      分かりやすく書くと、
      「…音階の多くは、その構成音の一部またはすべてが整数倍の周波数比を持っている。」
      ということでしょう。

      すべてが整数比でない平均律が、一番多く使われてるように思えますが、あんなものは音楽じゃないということでしょうかね。
  • 人間の音楽で使われる音階の多くは、その音階の一部またはすべてが整数倍の周波数以下略というお話。

    整数倍になっているという事はきれいな純正律ピッチで和音がなるという事か……
    #もちろん平均律で鳴かれるよりは直感的である

  • by Anonymous Coward on 2014年11月07日 9時59分 (#2707566)

    本家では、野鳥のさえずりが特定の曲に聞こえた、という話がいくつか出ているようです。
    そういう経験あるかな、と、ちょっと考えてみましたが思いつきませんでした。

    オカメインコのように、旋律を上手にまねする鳥、あるいは、鳥のさえずりを模した曲、
    そういうものは別として。

    中国語に聞こえることは時々あるんですが

  • by Anonymous Coward on 2014年11月07日 10時53分 (#2707592)

    声帯が一つ(弦が一つ)なら整数倍の倍音になりませんか?

    いろんな仕組みがあっていろいろな音を出せるようになっているとは思いますが、
    単純な場合なら倍音になるんじゃないかと思った次第。

    • by Anonymous Coward

      鳥は声帯使わないよ(鳴管と鼓室を使う)というのはまあ置いといて。
      弦が一つなら単音とその倍音しか出せないのかと言えば、それは否。なぜなら弦の張力が任意だから。
      普通の弦楽器と一緒で、張力増せば高音になるし、緩めれば低くなる。

  • by Anonymous Coward on 2014年11月07日 11時57分 (#2707627)

    子供の頃、音楽を習っていたので、
    自分には音の濁りはすぐ分かるんだけど、
    たいていの人は分かりゃしないので、
    音合わせの時とか、話していてイヤになった
    ことが何度もあるなぁ。

    • 自分でチューニングする立場のギター小僧になれば音の濁りを気にするようになると思える。
      ハープやリュートなら調律時間長そうだ。
      木管や鍵盤楽器や木琴鉄琴はそうでもないんだろうな。

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2014年11月07日 23時50分 (#2708029)

        フレットがある以上ギターでも濁りを取り去るなんてできないでしょ。
        鍵盤楽器と大差ないと思いますが。

        親コメント
        • 楽器に触っている時間の大半を総括するとご指摘通りなわけですが…

          >フレットがある以上ギターでも

          開放弦チューニング済ませるまでであればそう否定したものでもない。そこまでならば。
          あとはせいぜいキレイに決まったときのハーモニクス奏法くらいか。

          フレットを押さえるスケール他の練習に入るとさっきまでの濁りない状態と決別。
          チューニングの時に比べると耳がいいかげんになるし
          練習時間経過とともにチューニングしなおす必要もでてくるし。

          親コメント
  • 人はなぜ、整数倍の周波数を持つ音の組み合わせを美しい(心地よい)と感じるのでしょうか。

    • by Anonymous Coward

      聴き取るべき特徴だから,適するように耳が進化したのと,注意が向くよう脳が進化したとか.

    • by Anonymous Coward

      うなりが少ないからでしょ。

      ほぼ物理学的な話だ。位相が合ってなくても波形見ただけで綺麗に感じるはずだよ。

      • by Anonymous Coward

        では、なぜうなりが少ないのを美しいと感じるのでしょうか。

        • by Anonymous Coward

          人間の感覚にとっては音程が一定している方が処理しやすいから、だろうな。

          渦巻き管は反響で音程を感じるための器官。だから、音程が一定の音は刺激として一種類になる。一方、音程が一定じゃない場合はリアルタイムに刺激の種類が変わることだから、それだけ脳のリソースを割かなければいけない。そして、うなりは二種類の音程を混ぜたときに発生する波だから、刺激がすごく複雑になる。

  • by Anonymous Coward on 2014年11月07日 12時54分 (#2707658)

    整数倍の周波数比を好むのが人類だけではないことも明らかになった。

    ・人類全体が整数倍の周波数比を好むのか
    ・チャイロコツグミのさえずりはより倍音列に近しい鳴き声に対し選好性を認めるのか(倍音を出すツグミにしかメスは寄らないのか)
    ・「発声機構の制約によるものか、文化的に選択されたものなのか」とあるがチャイロコツグミに文化性を認めるのか(イルカみたいだな)
    ・そもそも生体の鳴き声と音楽にどのような関連性があるのか(太古の楽器や声楽は鳥の鳴き声を模して作られていたとでも?)

    なんか突っ込みどころの多い記事だな…「だからなに?」以上の価値が認められない。
    これが、「鳥の鳴き声は本能的なコミュニケーションではなくある程度複雑なクオリアの共有を図って発せられることが明らかになった」くらいになればニュースなんだが。

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ナニゲにアレゲなのは、ナニゲなアレゲ -- アレゲ研究家

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