14世紀ヨーロッパの黒死病流行の犯人はネズミではなかった? 39
ストーリー by hylom
濡れ衣 部門より
濡れ衣 部門より
taraiok 曰く、
長い間、14世紀のヨーロッパにペスト(黒死病)を大流行させ200万人もの死者を出した犯人は、アジアから来たスナネズミだとされてきた。しかし、米国科学アカデミー紀要に発表された論文によると、原因はネズミではなかった可能性が出てきたという(CBCNEWS、レポート、Slashdot)。
論文によると、ペスト菌の細菌はシルクロードや海運を介して搬送されたスナネズミに付いた「ノミ」が原因で、ノミが人間に噛みつき病気を移した可能性が高いとしている。
オスロ大学の研究者とスイス政府系科学者は、4世紀もの長期間ペストが流行し続けたことに疑問を持った。そこで、ヨーロッパやアジアの歴史的なペストの流行状況と気候変動を研究したところ、アジアの流行が時間差でヨーロッパにたどり着いていることに気がついたのだという。また、ヨーロッパには恒久的なネズミやペストの発生源は見つからなかったとしている。
200 million != 200万? (スコア:2, 参考になる)
200万は少なすぎます。200 millionって200万じゃないですよね?
1 millionが100万だから、2億になるような…?
断言できない、自分の英語力の無さが情けない限りですが。
どっちにしろちょっと、数字がおかしい気がします。
14世紀のペスト大流行では、ヨーロッパだけで2000万~3000万人、
全世界で8000万~1億人が亡くなったとされます。
まあ、期間も明確に定められていませんし、間接的な物も入れたら
全世界で最大2億位にはなるかもしれませんがヨーロッパだけで2億は盛り過ぎかと。
因みに上のヨーロッパの死者は当時の人口の1/3~2/3と言われています。
これはヨーロッパの「平均」なので、国によっては人口の8割死亡とかあって
一時的に停止した国ががあったとか。
抗生物質の開発が鈍化ってトピックがありましたが、
どの抗生物質も効かないペストとかが出てきたら、
エボラとか比にならない位の大惨事になります。
当時と比べて先進国は衛生的になっているので、
人類レベルで壊滅的なダメージとはならないでしょうが、
人口が増えて人の移動が簡単になっている分、
途上国だと国単位国で存続に関わるレベルの被害が出るかもしれません。
# そりゃ、神霊級の魔王にもなりますよ
Re:200 million != 200万? (スコア:2, 参考になる)
このタレコミ、めちゃくちゃじゃないですかね?
この「スナネズミだとされてきた」も間違い。
少なくともCBCの記事では、「ペストの発生源はヨーロッパに棲息していたrat(ドブネズミ・クマネズミ)とされてきたが、そうではなく輸入されたgreat gerbil(オオスナネズミ)についてきたノミだった」と書いてあります。
論文のアブストラクトではオオスナネズミやノミのことは書かれていませんけど、「通説では、一度持ち込まれた後ずっとヨーロッパの齧歯類が宿主だったとされているが、その証拠はなく、継続的にアジアから輸入されたと推定される」ということが趣旨のようですし。
Re:200 million != 200万? (スコア:1)
hylom編集者の雑な仕事ぶりは目に余るものがあります。
誤字脱字の修正と、簡単に調べられるファクトのチェックくらいはしていただきたい。別に完璧にやれと言っているわけではないのです。ただ現状ではそれらが"全く"行われていないように見受けられるのが問題です。
長年のユーザとして早急な改善を求めます。
Re:200 million != 200万? (スコア:1)
長年のユーザなら、そろそろ編集にまわって貢献すればいいのでは?
Re:200 million != 200万? (スコア:1)
編集者はスカウト制らしく、私には声がかからんようです。
Re: (スコア:0)
なんだよオプーナの購入権かよ
※ミリオンだけに
Re: (スコア:0)
間違ってもまあいいので、ケアをもう少し…いやもう多くしてほしい。
#あと人事誰が管理してるのか知らんがひとふやせ。
Re:200 million != 200万? (スコア:1)
ミリオン=1万 という世界の住人なのかもしれない
http://dic.nicovideo.jp/a/%E3%82%AB%E3%83%96%E3%83%88%E3%83%9C%E3%83%B... [nicovideo.jp]
WikipediaとGoogle先生に頼ってみる (スコア:1)
ということは、単純にゼロの数を間違えただけでしょうか?
次に、Google先生にBBCのソースページを翻訳して頂いたところ
原文 " It was believed to have killed up to 200 million people in Europe."
訳文 「それは、ヨーロッパでは200万人まで殺したと信じられていた。」
となり、200万人と訳されます。
気になったので前後をざっくり削って翻訳をお願いしてみました。
"200 million people"→「2億人」
"200 million people in Europe."→「ヨーロッパでは200万人。」
!?
ちなみにGoogle先生の翻訳では"giant gerbils"が「巨大なスナネズミ」や「偉大なスナネズミ」と訳されています。
Re:WikipediaとGoogle先生に頼ってみる (スコア:1)
軽くググっても1億人と書いてる記事から3億人なんて記事まで見つかりますし。
Re: (スコア:0)
>4世紀もの長期間ペストが流行し続けたことに疑問を持った。
とあるから14世紀の流行から、18世紀に検疫の重要性に気が付いてヨーロッパで収束するまでの話じゃないかな。
であれば2億が妥当。
Re: (スコア:0)
抗生物質が出てくる前に、検疫と言うシステムを発明したので
収束したんですよ。
抗生物質が効かなくても伝染病は抑える方法がある。
Re: (スコア:0)
それ治療法じゃないからパンデミックは防げても感染しちゃった人は病気の致死率次第でしょ。
抗生物質が効かなかったら国家単位で封じ込められてやっぱり途上国は壊滅的な被害を受けるんじゃないの。
もちろんどのタイミングで押さえ込めれるかの影響も大きいけどね。
適切な治療法が無けりゃ発症した本人はペストで2,3週間で死ぬわけだし、下手すりゃ家族は安全が確認される
まで隔離でペットは殺処分、家は完全消毒だろうから抗生物質きかないと結構悲惨なことにはなると思うよ。
Re: (スコア:0)
抗生物質効かない病気(ウイルス性など)にもいろいろ
治療法がありますから(血清療法など)調べてみてください。
Re: (スコア:0)
何、その発想。怖ぁ。何アントワネット?
ペストと全然関係のないウイルス性の病気に治療法があるから、ペストも抗生剤なくても大丈夫とか。
発想が怖いよ。こういう人がパンデミックの引き金になるんでしょうね。
人に調べろという前に自分が調べて下さいって言いたい所ですが、
自分で調べた結果を都合よく解釈してその結論なんですよね。多分。
ペストは抗生物質を使って、他の治療も合わせてようやく致死率が20%を割るという病気ですよ。
血清やワクチンもありますが、効果は限定的でとてもパンデミックを抑えられるものでは
Re: (スコア:0)
血清療法は破傷風などの病原性菌にも
有効な治療法ですよ。
誰が運んだのか (スコア:0)
スナネズミにしろ、「ノミ」にしろ誰が運んだのかが問題。
Re: (スコア:0)
蚊(あんまりいないかな?)とか、ハエ(死体がおおいし)というネタかと思ったら...
でも、どちらかというとダニとかシラミの方が、有力でなかろうか?
(基本小さいバージョンは肉眼では見えないし、風で飛ぶし、そういえば花粉症って、実はどおなの)
でも、おかげで水洗トイレの文化が定着した訳だから、結果論でネズミでしょう(シルクハットの
売れ行きは下がったかも知れんが)。
Re: (スコア:0)
> スナネズミにしろ、「ノミ」にしろ誰が運んだのかが問題。
> 論文によると、ペスト菌の細菌はシルクロードや海運を介して搬送されたスナネズミに付いた「ノミ」が原因で
シルクロードを利用する人や海運に携わる人が運んだということでは。
Re: (スコア:0)
>シルクロードを利用する人や海運に携わる人が運んだということでは。
現代で言い換えれば交通機関が当てはまるな
Re: (スコア:0)
シルクロードを開拓したモンゴル帝国やマムルーク朝は
ペストで滅びました。
Re: (スコア:0)
え?
Re: (スコア:0)
ノミを運んだのはネズミです
# ごめんなさい。言いたかっただけです。
Re: (スコア:0)
論文で新たに分かったとか言う前に、ネズミについてるノミが媒介して人間に感染したって分かってるもんだと思ってた。
今頃分かったのか、というのが一番の驚き。
Re:誰が運んだのか (スコア:2)
・ネズミに噛まれた
・ネズミに囓られた食物を介した
・ネズミから脱落した体毛を吸引した
・ネズミの糞が乾燥して飛散した
・ネズミの死体が多く澱んだ
・当時のネズミの体内常在菌がペストだった
とまあネズミ単独でも色々考えられるわけですが。
ノミだった場合、残留性の点でネズミの防除よりはるかに面倒になるので、その点から流行に根拠が出てくるのではないでしょうか。
#中世では動物、特に家畜は放し飼いで、かつ一家に一匹という地域もありました。飼い豚が道路を往来したり人糞をあさったりすることもあったようです。
#特に教会が保有する家畜は独特の権利を持っており、それにまつわる滑稽話なども残っています。
#また羊飼いや遍歴職人など、森野に分け入ったり接触したりする人間・動物も多かったので、その点からもノミはネズミよりはるかに厄介なのではないでしょうか。
たった200万人の死者 (スコア:0)
「200万人もの死者」と聞くと、一瞬「たった200万人の死者か?」と思ってしまうが、当時の人口を考えれば想像を絶する大災害なのか
Re:たった200万人の死者 (スコア:2)
そもそも、中世では家屋や人口の集積(ビルだのマンションだの)などはほとんど起こっていないということをお忘れなきよう。
さらに当時では未開拓地域(原野や森林など)が大量にあり、小さな農村などはその間に、波間の孤島のように点在しているうえ、
耕作地や休耕地、犁を牽く牛馬やそれを入れておく厩舎などが農家一軒につき存在するわけで、生活面積あたりではまるきり比較になりません。
だからこそ、そういう孤立した農村でもお構いなしに広がっていく病気が恐れられたわけで。
#BanishedやCivilizationみたいなシミュレーションゲームをやっていれば、「(太古~中世で)労働者が減る」というのがどれほどの痛手か分かるかと。
Re: (スコア:0)
比べる対象として適切かはわからないが
当時の人口とか考えなくても、
最近で、あれだけ騒ぎになったエボラでの死者数と比べたら
とんでもない死者数では?
と、思いました。
エボラでの死者数は今年はじめの時点で8千人らしいですよ。
Re: (スコア:0)
エボラ出血熱の場合は感染が広がってしまってなかなか収束しないことが騒がれた理由であって、
感染者数・死者数が莫大だから騒がれたわけではないですからね。
社会・経済運営に支障をきたした国でも、感染による死者が多くて社会が崩壊したわけではなくて、
感染を恐れた健康な人によるパニックという面が大きかったわけで。
それでもまあ主として接触感染する伝染病で8,000人という数は少なくはないでしょうけど。
Re: (スコア:0)
それは結果論では?
到死率80%の病気が制御不能だったら大問題にしますよね。
ただ今回のエボラは到死率が低かっただけです。
Re: (スコア:0)
× 到死率(とうしりつ?)
○ 致死率(ちしりつ)
ミ○キー「鼠へのヘイト反対!」 (スコア:0)
英国で遺体調べた結果、蚤が活動しない冬季に伝搬~死亡したケースも多かったとか
わたしはリス しっぽをそられたの (スコア:0)
# 動物のお医者さんより。
Re: (スコア:0)
そうか、鼠を退治しても卵が残ってたんだ!
Re: (スコア:0)
鼠の卵って小さくて見つけにくいので一度沸くと駆除するの大変なんですよね
Re: (スコア:0)
戸棚の裏はよく調べないと。
Re: (スコア:0)
「戸棚の裏はネズミの卵でいっぱいだ~!」
あれ直接ノミから感染してませんでしたか? (スコア:0)
ノミが直接人を咬んで潰瘍やら膿疱をつくる病態があったと思いましたが。
日本では該当するノミがいませんでしたので、ほとんどは船に乗ってきたネズミからでした。
Re:あれ直接ノミから感染してませんでしたか? (スコア:1)
そのノミ(ケオプスネズミノミ)は、今は日本にもいるそうです。
今回の「原因はノミ」説は、新発見でも何でもないような。