Torisugariの日記: HTML 5 2
ここ数年、HTMLは方向性を探る議論に終始していた感があります。一方で、XML関連は華々しく成功しました(早くも散っていった技術もありますが…)。XPath、XFormsなど、Xの文字で始まるW3勧告の数を数えるだけでも、ずいぶん楽しめますよね。いまさらAJAXを口にすると馬鹿にされそうですが、まあ、そう言う事です。
そんな中で、MozillaではWeb Forms 2.0が長い議論(主にXBLとの絡みに費やされたような気もします)の果てに、ようやく実装されるところまで漕ぎ着けました。「また2.0かよ」という声が聞こえてきそうですが、将来、HTML5が勧告される(かどうか知りませんが)際には、Canvasと並んで目玉となるでしょう。ちなみに、リンク先にも書いてありますが、HTML4系のフォームコントロールを1.0に見立てて次世代、ということです。
詳しいことは、スペックを見てもらうとして、早い話が、これはUIの改良なんですよね。例えば、HTML4では、ボタンを作る時のタグがinput要素のtype="submit"ですから、デザイナーは「なんだこりゃ?」と思いながらも、明らかに直感に反するようなことを平然と行っていました。inputとtextarea要素の使い分けなどは、その最たるものでしょう。こういうちぐはぐを是正して、いくつか有用そうなコントロール(標準の数値入力や日付入力など)を追加したのがこの改革案です。
これによって最も影響を受けるのは…ウェブアプリですね、間違いなく。そもそも、CGI以外でそんな複雑な入力UIを使うことはありません。逆に、ショッピングカートなんかは、上限下限のついた数値入力があれば、かなり簡単に、しかも堅牢に書けるようになるでしょう。つまり、HTMLは現在担っているタイヤキの皮としての役割を、さらに磐石のものにしつつある、ということです。
これが世の中に出回るのはどれほど先の話になるのか分かりませんが(OperaやSfariの方が早いかもしれません)、中身をよくよく考えてみると、やっぱり、コレもまんまWeb2.0ですよね…。まあ、そういう人達が中心になってやっているので、当然と言えばそうなんでしょうけど。
いつになる事やら... (スコア:0)
たぶん、一番遅いんだろうなぁ...。
Re:いつになる事やら... (スコア:0)
ただ、ウェブアプリはサーバーあってこそ、ですから、MSにもいろいろ思惑があるでしょうし(囲い込みとか)、あるいは、他の技術、特にCSS、が足を引っ張ったり、など、不安要素もいくつかあります。
Mozilla、Operaが2007年度中にリリースバージョンに搭載して、1年後(2008年)にMSが追随、ってのが巷の最速シナリオですかね。