753110
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ayashii_net 曰く、
10月16日より、文化審議会著作権分科会のパブリックコメント募集が開始された(私的録音録画小委員会中間整理に関する意見募集、法制問題小委員会中間まとめに関する意見募集)。
保護期間延長にせよ非親告罪化にせよ/.Jには一言ある人は多いだろう。多くの反対意見が寄せられれば、方向性を変えることが出来るかもしれない。
753371
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ayashii_net 曰く、
Impressの記事によれば、文化審議会著作権分科会に設けられた「私的録音録画小委員会」の2007年第12回会合が、13日に行なわれた。今回を含め残り2回となった小委員会、今回は中間整理案のまとめということだが、一部の内容については疑問や異論が出たとのことだ。
主婦連合会の河村真紀子氏は、現行制度の立法化の経緯に対し「ものすごく大変だったことを言いたいだけ」と一蹴。パブリックコメントを見た人には偏った印象を与えるのではないかと懸念を示した。
またIT・音楽ジャーナリストの津田大介氏は、著作権法30条(私的使用のための複製)の適用範囲の見直しについて異議を唱え、、個々のユーザを取り締まるのは事実上難しく、表現の自由等の問題も絡み、違法著作物をダウンロードしていない人でも反対意見は多いと主張。さらに「おおむね了承された」という記述について最後まで了承できないとして、委員全員による多数決を要請。主査を務める東京大学教授の中山信弘氏が「多数決で少数意見を1本化するのか、それとも少数意見として併記するか、報告書を提出する際に検討させて欲しい」と答える一幕もあったようだ。
またITmediaの記事によれば、私的使用のための複製の適用範囲について、海賊版からのコピーや違法サイトからのダウンロードについて、「現行のまま私的使用とし、送信可能化権の侵害を追及すれば足りる」「ユーザーが違法サイトと知っていたなど「情を知って」いた場合は、適用除外とすべき」と、対立した意見が出され、整理案に併記されるとのこと。
津田大介氏は音楽CDの売り上げ減少について、全体として減少しているが営業利益が増加している企業もあるとし、ビジネスの上手・下手が影響している部分もあるのではないかと疑問を呈した。また、中間整理案には「違法な複製物が増えている」と書くに留めたほうがいいのではと提案した。
多くの人が懸念しているだろうiPodやPCへの補償金課金対象の拡大については、機器ごとの意見対立が大きいため、「個別の機器についてさらに詳細な検討をした上で判断すべき」と結論を先送りした形となったようだ。しかし対象機器・記録媒体の決定方法の見直しが検討された際、基本的には現行の政令指定方式を踏襲するが、その上で「公的な評価機関」の審議を経て文化庁が定めることも提案するとのこと。
補償金の分配についても見直しが行われ、私的録音補償金管理協会、私的録画補償金管理協会と分かれているため、同じ機器に双方から課金される懸念があるとして、今後は一本化する方向でまとめる模様だ。
「公的な評価機関」やら補償金管理団体の一本化やら、それが正しく機能すればいいのだが、天下り先の団体を増やす結果になったり、組織は減ったけどポストは増えました、なんて結果になったら目も当てられない。できれば人事や金の流れの透明性についてもちゃんとしてほしい。
753451
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ayashii_net 曰く、
ITmediaの記事によると、文化庁 文化審議会著作権分科会に設けられた「私的録音録画小委員会」の2007年第11回会合が9月5日開かれ、補償金制度を維持する必要性があるとした場合、制度がどうあるべきかを議論したとのこと。
その中、IT・音楽ジャーナリストの津田大介氏は、補償金を徴収するなら実効性のある返還制度が必要と主張し、さらに「補償金制度がなくなったら、DRMやコピーガードが強化される可能性がある。DRMが強化されるか、補償金を支払うかの2択なら、補償金を支払う方を選ぶ」と述べた。
仮に補償金制度かDRMかの二択を迫られたとするなら、多分タレコミ人ならDRMを選択するだろうが、問答無用でrootkitを仕込むようなのはさすがに勘弁してほしい。
なお、記事にも書いてあるが、9月26日に開かれる小委員会で中間整理案をまとめ、パブリックコメントを募集するとのこと。せっかくの機会だから利用させてもらいましょう。
753459
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ayashii_net 曰く、
Impressの記事によれば、文化庁の文化審議会著作権分科会は8月3日、「過去の著作物等の保護と利用に関する小委員会」の第7回会合が開催開催された。会合では保護期間延長についてEUや米国の例を引いて「著作者からその孫までの世代を保護することを意図していたもので、平均寿命が長くなった現在では死後50年では不十分である」「貿易収支の健全な黒字という経済的な利益を確保すること」等を紹介し、延長は新たな著作物の創作を促進するため長期的にはパブリックドメインの量を高めるとしているとしたとのこと。
作家で日本文藝家協会常務理事の三田誠広氏からは創作者団体による権利情報ポータルサイトの構想が説明されたが、コスト面の問題やデータ整備の問題など、疑問の声が上がった。また慶應義塾大学の金正勲准教授は「有益な取り組みであるが、それを保護期間の延長を結びつけることには無理があるのではないか」と疑問を呈した。
また孫の代まで保護することの正当性についても言及され、東京大学教授の中山信弘氏は、著作権が孫の生活まで保証するものなのかは考える必要があるとし、「孫まで保護することによって創作のインセンティブになるのであれば保護すべきだが、そうとは思えない」と述べた。
タレコミ人としては、保護期間延長を唱えている側は故人の権利を尊重しているわけではなく、あくまで個人の権利の保護を訴えているということが印象的だった。
753522
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ayashii_net 曰く、
ITmediaの記事によると、ディーエヌエーと毎日新聞社が8月28日に開いたシンポジウム「10代の『ケータイ』事情 ~子どもたちと携帯電話のあかるい未来をめざして~」で、群馬大学社会情報学部大学院の下田博次教授が「携帯電話は子どもにとって“うちでのこづち”。子どもは携帯を通じてお小遣いを手に入れ、食事をおごってもらい、家まで送ってくれる人を見つけ、アダルトグッズを買っている」と警鐘を鳴らしたとのこと。
下田教授の研究室では警察や親や教師からの相談も受けるそうだが、中にはケータイネットの環境が悪いから子供が影響を受けると言わんばかりの意見もあるようだ。しかし、子供に一番身近な(はずの)親は何をしているんだろうか。
Windows95発売時の狂騒を横目で見ていたタレコミ人としては、「ケータイが危険です」と言われたところでいまさら感がぬぐえない。当時の「インターネット」に対する期待感やアングラコンテンツに対する危険視(あ、これは今もか)などの諸々がケータイに置き換わっただけでしかないとも思うのだが……。
753547
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ayashii_net 曰く、
ITmediaの記事によると、著作権保護期間延長問題を考えるフォーラムのシンポジウムが8月23日に開かれ、日本発スタンダードの可能性などについて議論が交わされたとのこと。
参加者は知的財産戦略本部構成員の中山信弘氏、ACCS専務理事の久保田裕氏、クリエイティブ・コモンズ・ジャパン理事のドミニク・チェン氏。コーディネーターとして弁護士の福井健策氏。
米の年次改革要望書(PDF)に保護期間延長や非親告罪化が盛り込まれていることに関して、「何が日本の国益になり、文化の発展につながるか考えて結論を出すべき(中山氏)」「他国に突きつけられたものをそのまま受け入れるのは危険だ(チェン氏)」と、基本的に慎重路線。ただ久保田氏の「50年の現状でも契約がずさんなら意味がない」という発言は興味深い。
チェン氏はコミケにも言及し、「コミケの2次創作には愛情と尊敬があり、違法行為のために行われているわけではない」と発言したが、実際のところ、黙認状態に胡坐をかいているというのが現状ではないだろうか。ともあれ、非親告罪化が成立すると、著作権者の意思に関わらず起訴できるようになることは間違いなく、コミケの存続に直結する事態ということは言えるだろう。
記事の最後の節で、チェン氏がファンサブに言及したところでタレコミ人は首を傾げてしまった。ファンサブがデジタル化しインターネットでやり取りされるようになったのは確かに近年のことだが、それ以前からファンサブは行われていたのだし、そもそもファンサブが(少なくとも日本著作権法に照らすと)違法行為だということは論を待たないと思うのだが。またP2Pファイル交換ソフトが(結果的に)「従来の音楽産業の手が届かなかったところまでプロモーションができるという可能性を示した」というのは、良い側面ばかりを強調しすぎな気がする。
753675
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ayashii_net 曰く、
Impress Watchの記事によれば、私的録音録画小委員会の2007年第9回会合が8月8日に行われ、その中で文化庁著作権課の川瀬真氏は「現在のDRMでは私的録音録画補償金は必要」ただし、DRMの普及状況によっては「補償金制度がなくなる可能性もある」と語ったとのこと。また、駒沢大学教授の苗村憲司氏も同様に「将来的に著作権保護技術が発達すれば、補償金制度は廃止するべき」と話した模様。
しかし苗村氏の意見に対し日本芸能実演家団体協議会実演家著作隣接権センターの椎名和夫氏は、「個別課金が可能になったからお終いというのではバランスが取れない」「メーカーが高度な複製技術を一般に普及させたことから生じている」として、メーカー側から権利者側に利益を還元することを求めたという。
椎名氏の言い分が既にバランスを失していると考えているのは、タレコミ人だけではないと思いたい。
753684
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ayashii_net 曰く、
大方の予想通りだろうが、規則違反するとハローキティをあしらった腕章をつける懲戒処分というのを、適用例のないままデザインを変更するという。
まあ、サンリオ側は何も聞いていないとのことで、そのまま強行していれば、場合によっては国際的な非難を(しかも本来の仕事とは別次元で)浴びることになっていただろうから、素早い撤回は見事と言えるかもしれない。なお記事では、撤回の理由として「マスコミ対応に追われて仕事にならない」というタイ国家警察防犯部ポンパット部長代理の言葉を紹介しているが、どう考えても許諾を受けずにキティを使おうとしたことに非があるのだから、素直に謝ればいいものを、さもマスコミが悪いといわんばかりの言い草に呆れてしまった。
753693
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ayashii_net 曰く、
ITmediaの記事によると、8月2日の情報通信審議会の答申で要請された5000円以下の簡易型チューナーの製造は「廉価版でも2万円を切る程度が精一杯。端子などをぎりぎりまで減らしても、1万円を切るのも難しい。5000円のチューナー開発はまったく見えない」そうだ。
開発コストもあるかもしれないが、下請け構造がコストを押し上げているだけじゃないのか、なんて聞いてみたくもある。実際のところはどうなんだろう?
いっそのこと、一台製造するのにこれだけかかりますと、製造原価を完全公開した上で「難しい」というなら、まだ納得も出来るかもしれない。