ken_non_sumの日記: 特急「あずさ」「かいじ」は全車指定席に 16
特急「あずさ」「かいじ」は全車指定席に 中央線特急の料金改定、新たに「座席未指定券」設定(乗りものニュース)
現在、「あずさ」「かいじ」の定期列車の普通車は、指定席と自由席が設定されていますが、新サービスでは、普通車の全席で事前に座席指定が可能になります。
(中略)
新サービス導入に伴い、スマートフォンや携帯電話で座席指定が受けられる「えきねっとチケットレスサービス」が、「あずさ」「かいじ」でも始まります。料金は指定席特急料金より一律100円(子ども50円)引きです。
このほか、10%割引の「えきねっとトクだ値(乗車券つき)」は新たな料金設定にあわせて新価格に。30%割引の「お先にトクだ値(乗車券つき)」は新発売されます。一方、現在販売されている企画乗車券の「あずさ回数券」「中央線料金回数券」「信州特急料金回数券」は、2019年春に発売を終了する予定です。
気まぐれに出掛けることの多い身には、自由席廃止はこたえる。あずさ回数券も無くなってしまう。
立ち席上等なら乗ってもいいというのが、高速バスと違ってまだ救いかもしれないけれど、やっぱり座れないと分かりきってて乗るのはしんどい気分だ。
指定の数百円をケチってなのか知らないが、学生登山風の小パーティが新宿駅のプラットホームに並んでいることもよくあって、そういうのを眺めるのが楽しみで、敢えて指定を取らずに乗ることも多かった。
ともあれ、何でもかんでもオンラインで決められることこそが便利という、時代の趨勢には逆らえないか。
ボクにしてみれば、たかが汽車に乗るのに座席指定という「約束」を、それも個人情報を提供してまでしなきゃならないというのは、一体何なんだろうという気持ちなんだけれども。
利用の気安さは、バスや飛行機に対する鉄道の優位として評価されていないのだろうか。
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それにしても、旅の楽しみとか「旅情」なんてものは、結局、旅の不便さや苦労の中に慰めを見出していたに過ぎないのだろうか。
防災関係の仕事をしていたとき、災害危険箇所とされたところを調べていたけれど、たいてい絶景ポイントだった。
出発地から目的地へ到達するのが目的なら、峠越えも谷間のトラバースもなしに、麓と麓をトンネルでぶち抜けば確実なわけだ。
都市なら立体交差化すれば踏切もなくなるし安全で便利だ。地下化なら街の景観も守られる。
;; でもその街を最もよく眺めていたのは、実は通勤通学の乗客だったかもね。
割高な駅弁なんか買わずにコンビニでいつもの食事を買って乗り込めば安上がりだ。
椅子取りのために並ぶのなんてかったるい。きちんと予定を立てて出掛けようとする人の機会こそ拡大すべきで、無計画な連中が、少し早く駅に着ただけで、ないしは、少し手前の駅から乗るというだけでいい目を見られていた今までこそ不公平だったのだ。
;; 「自分の都合だけで行動できて羨ましいね」という言葉を前歯の裏で受け止める。
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まぁ、仕方ない。
鉄道会社にとっての本来のお客様は豪華志向、おしゃれ志向、イベント志向、盆暮れ連休の波動輸送であって、いわゆる汽車旅というのは、結局のところ、(いわゆる鉄オタには限らない)マニアがシステムの隙間を衝いて楽しんでいたものに過ぎない。
われわれが楽しみ続けるには、変わりゆくシステムに追随するよう努めるしかない。
しかし、そろそろ苦しい。
最近、割と本気で、旅において鉄道との訣別を考え始めている。
もう車買ってもいい……かな?