ken_non_sumの日記: 区点コードと Shift_JIS 1
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JIS X 0208 規格によれば,文字の区点コードは区,点それぞれが 1 から 94 までの値をもつので,すべて 14 あるいは 16 ビットでの表現が可能である.
規格票名 | EUC-JP | ISO/IEC 2022 ESCAPE SEQUENCE
| SINGLE SHIFT |
----------------------+--------------+-------------------------------------
ASCII | | "ESC ( B" [0x1b][0x28][0x42]
JIS X 0201-1976 Latin | | "ESC ( J" [0x1b][0x28][0x4a]
JIS X 0201-1976 Kana | 0x8e | "ESC ( I" [0x1b][0x28][0x49]
JIS X 0208-1978 | | "ESC $ @" [0x1b][0x24][0x40]
JIS X 0208-1983 | | "ESC $ B" [0x1b][0x24][0x42]
JIS X 0212-1990 | 0x8f | "ESC $ ( D" [0x1b][0x24][0x28][0x44]
| |
Microsoft CP932 | (undefined) | (undefined)
Shift_JIS は,JIS X 0208 を以下の矩形領域群に分割して配置している.
0x40 0x80 0x9f
+--------+ +--------+-------------------+
0x81| | | | |
| | | | |
0x9f| | | | |
+--------+ +--------+-------------------+
+--------+ +--------+-------------------+
0xe0| | | | |
| | | | |
0xef| | | | |
+--------+ +--------+-------------------+
0x7e 0x9e 0xfc
さらに,ユーザ定義文字領域というものも以下の領域に用意されている.
0x40 0x80 0x9f
+--------+ +--------+-------------------+
0xf0| | | | |
| | | | |
0xfc| | | | |
+--------+ +--------+-------------------+
0x7e 0x9e 0xfc
で,その配置方法というのが,英語版 Wikipedia によれば以下の式に従うらしい(何故か日本語版には載っていなかった).
区点コードの前バイトつまり区と 0x20 との和を j1,後バイト(点)と 0x20 との和を j2 とすると,
1) Shift_JIS の上位バイト s1 について
a) j1 が [0x21, 0x5e] に含まれる ===> s1 = [(j1 + 1)/2] + 0x70.
b) j1 が [0x5f, 0x7e] に含まれる ===> s1 = [(j1 + 1)/2] + 0xb0.
2) 下位バイト s2 について
a) j1 が奇数で 0x60 <= j2 ===> s2 = j2 + 0x20.
b) j1 が奇数で j2 < 0x60 ===> s2 = j2 + 0x1f.
c) j1 が偶数 ===> s2 = j2 + 0x7e.
が成立する.
上の式から,Shift_JIS では区点コードの空間をブロックに切り分けて配置するのではなく,1 区づつをスライスしてその連続する 2 枚を横に並べて一組とし,それを上位バイトの桁の大きくなるほうに順に並べる,という面倒な対応を構成していることがわかる.
このような方法がとられたのは JIS X 0208 の区点コードと Shift_JIS との間で順序同型性を保つためだろうか.
つまりこの方法ならば,区点コードでの大小関係と Shift_JIS エンコーディングによる文字を 2 バイトの数値とみなしたときの大小関係とを一致させることができる.
なお,ユーザ定義文字領域であるところの「95 区」以降「120 区」までについても,63 区以上 94 区以下についての対応関係に準ずるものと思われる.
Shift_JIS からの区点コード算出は以下の手順で行う.
いま,Shift_JIS エンコーディングの値をもつ 2 バイトの列があるとし,先のバイトの値を s1,後のの値を s2 とする.
1) s1 が [0x81, 0x9f] にも [0xe0, 0xfc] にも含まれない ===> s1 のみで 1 文字を構成しそれは JIS X 0201 の何れかの文字に対応している.
2) s1 が [0x81, 0x9f] か [0xe0, 0xfc] の何れかに含まれるとき,点 cell について
a) s2 が [0x40, 0x7e] に含まれる ===> 区は奇数で,cell = s2 - 0x1f - 0x20.
b) s2 が [0x80, 0x9e] に含まれる ===> 区は奇数で,cell = s2 - 0x20 - 0x20.
c) s2 が [0x9f, 0xfc] に含まれる ===> 区は偶数で,cell = s2 - 0x7e - 0x20.
ここで,2) から区が奇数とわかれば d = 1, 偶数ならば d = 0 とおく.
3) 1) および 2) をもとにすれば,区 row について
a) s1 が [0x81, 0x9f] に含まれる ===> row = [(s1 - 0x70) * 2] - d - 0x20.
b) s1 が [0xe0, 0xfc] に含まれる ===> row = [(s1 - 0xb0) * 2] - d - 0x20.
参考:
文字コード表 シフトJIS(Shift_JIS)
Shift JIS - Wikipedia, the free encyclopedia
JIS X 0208 : 1997 (スコア:1)