prelabの日記: サイエンティシックアーティスト/アーティスティックサイエンティスト
ピーター コーンウェルというアーティストと話す。
彼は、人の知覚による認知の仕組みに興味を持っているらしく
みるとか感じるという本来なら鑑賞者が持ちがちな属性を
作品の側に持ち込んで鑑賞者(知覚者というべきか)との
間に生じる関係性を強調する。
インタラクションは現実世界に起こる極めて普遍的なものでは
あるがそれをコンピュータで作られたスクリーンに投影されると
平面に再現された三次元のオブジェクトが
ある種奇妙に現実世界に立ち現れてくる。
コンピュータ(スクリーンを含めて)が
それ自体がオブジェクトだという認識が刷り込まれているせいも
あってその中に存在する空間には実際には立ち入られないという
今までの記憶の方が先に引かれてしまいどうしても
再現される奇妙さに目がいってしまうが
話を聞くとそのときに人が認知するリアルさはどこからくるのか、
どのポイントで現実世界におけるリアル差が出るか、
もしくは消えるかという境界線そのものに興味があるらしい。
その興味を探求する枠組みとして
アート作品という手段を執ることもあれば
ロンドンのコカコーラの看板のように
商業ベースを強く意識したものを作るときもある。
アート作品としていかに成立させるかという問題に
対処するために腐心しているここ最近の
コンテンポラリーアーティストとは
そういった意味で一線を画したおもしろいアーティスト(、、、と
いうべきかどうかはわからないが)だと思う。
個人的には脳内における認知モデルが、
コンピュータ内に展開されていく課程にとても興味を引かれた。
その手があったじゃんって感じ。
うまいよね。ほんと。