shimashimaの日記: [書籍][etc]「日本の雇用と労働法」の感想への補足 2
日記 by
shimashima
先の日記に書いた濱口桂一郎氏の「日本の雇用と労働法」の感想についての補足というか追記。
日記を書いたところ著者の濱口氏のblogで取り上げられたので、blogに補足のコメントを書いたものの反映されていないのでこちらに補足のような追記を書く。
濱口氏のコメントとして、
最近は、賃金制度改革に絡む事件が結構多く裁判に出てきているので、少なくとも「職能等級」も知らないようでは、法学部やロースクールでも、まともな判例評釈などできるはずがないと思いますが、逆に外の人からはそういう「浮世離れした人々」だと思われていると言うことかも知れませんよ、法学部系の皆さま。
とある。
確かに指摘の通り労働法関連の判例評釈まで行っているのであれば基本的な労務管理の用語が通じて当然だろう。この点に思い至らなかったのは自分の不明なので反省しなければならない。
ただ、ロースクールはその性質上労働法を避けることはないだろうが、法学部生で労働法を専門としてない場合はやはり用語説明がないため読みこなすのは難しいのではないかと思う。
もちろん、それが濱口氏が想定している読者層と異なっていると言われればその通りだろうし、私と同じ経済学士であっても人事労務・労働経済を学ばないもしくは講義に出ていただけであばやはり読んで理解するのは難しいだろう。
書籍の内容はとても面白いものだが、決して素人向けではない点はやはり指摘しておきたい。
著者ブログでの扱いの違和感を感じた。 (スコア:1)
前回日記における指摘:
という点に関してamazon.co.jpの紹介文 [amazon.co.jp]:
に即して理解すればロースクールの学生云々ということではないし、さらに、著者ブログ [cocolog-nifty.com]における紹介:
と併せ読むとロースクールの学生を牽制することで紹介書の著者はお茶を濁しているとしか思えない。学生なら、職能等級の考察はそっちの本をあたって調べろで簡潔するんだろうが、本の中ではそういうたらいまわしはなさっているのだろうか?
Re:著者ブログでの扱いの違和感を感じた。 (スコア:2)
shibuyaさん、コメントありがとうございます。
書籍中では特に「職能等級の考察はそっちの本をあたって調べろ」のような書き方はされていませんでした。あくまで自分の読んだ範囲・記憶に基づけばですが。
ただ、リンクにある濱口氏のblogにあるように
とあるように、初学者向けではない旨があるのでまあ仕方ないのかなと思います。
メイヤー先生の「オブジェクト指向入門」の様に「初学者向け」ではない「入門書」のような感じですね。