shimashimaの日記: [書籍]書籍購入@2012年6月
ここ最近、昨月の購入書籍をまとめて。
独立行政法人 労働政策研究・研修機構「日本の雇用終了 -労働局あっせん事例から」
独立行政法人 労働政策研究・研修機構 編
翔泳社「知識ゼロから学ぶソフトウェアプロジェクト管理」勝呂 暖生 著
翔泳社「Scala逆引きレシピ」竹添 直樹, 島本 多可子 著
角川文庫「ふたりの距離の概算」米澤 穂信 著
ハヤカワ文庫JA「生者の行進」石野 晶 著
創元推理文庫「三幕の殺意」中町 信 著
講談社ノベルス「薬師寺涼子の怪奇事件簿 魔境の女王陛下」田中 芳樹 著
「日本の雇用終了 -労働局あっせん事例から」は濱口桂一郎氏がメインで執筆を行った、日本における解雇事例集。サブタイトルにあるように労働局あっせんの事例を分析したものだ。
某所ですこし感想を書いたが、いわゆる大企業中心の「強い解雇規制」という一般論とは別の、日本におけるより生々しい実態が描き出されている。あっせん事例のため、多数「打ち切り」や「当事者不参加」によりあっせんに至る事由の詳細がわからないものがあるが、突き詰めると「態度が悪い」ことによる解雇がけっこう見受けられる。これも、濱口氏が主張している「メンバーシップ型雇用」を前提にした場合に周りと合わないことでメンバーシップからの除外という理屈で行動が理解できる。当たり前だが、理解することと許容することは別だ。
「知識ゼロから学ぶソフトウェアプロジェクト管理」は最初軽い感じがしていたので購入する気はなかったが、帯の推薦の辞がIBMの榊原彰氏だったので興味を持ち中身をみて意外(失礼)にきちんと書かれているので購入した。
文体は砕けているが、要点は抑えられておりそして過去の有名な論文・書籍の引用・参照が多数なされているのは素晴らしい。手っ取り早くプロジェクトマネジメントを勉強するのはいいかもしれない。また、復習材料としてもいいだろう。
ちなみに著者の勝呂暖生氏はペンネームなのだが、感がよいひとはすぐに本名が分かるだろう。本名を知ってから読むと、またそれはそれで面白い。
「Scala逆引きレシピ」は竹添直樹さんが実際にScalaを使ってみての結果を書いたものなのできになって購入。Scalaは今年に入って一度も触っていないので、これを機にまた触りだしたい。まずはコップ本の写経から……。
「ふたりの距離の概算」は米澤穂信氏の「古典部」シリーズ最新作の文庫化なので何も考えずに購入。あいかわらず「日常の謎」系ミステリ且つジュブナイル小説としてとてもよい出来。ミステリとしては同じ「古典部」シリーズの「愚者のエンドロール」の方が好みだが、構成は本作でもあいかわらず凝っていて読者を飽きさせない。
どうでもいいが、アニメーション化の影響からか会社近くと地元書店では売り切れていた。アニメーションも見ておりよくできているのだが、原作からのファンとしては複雑な気分だ。
「生者の行進」は平積みになっていたジュブナイルミステリなので即購入。
ミステリとしてよりもジュブナイル・青春小説として見た方がよいかもしれない。タイトルにあるとおり(?)、内容は重い。まさしく生者は歩かねばならないのだ。
「三幕の殺意」は創元推理からでた叙述ものということで購入。
残念ながら著者は今までしらなかったが、叙述トリックの名手らしいので期待している。終わり三行で世界が逆転するので今から楽しみだ。
叙述トリックで自分が一番好みなのは綾辻行人氏の「十角館の殺人」だ。
「薬師寺涼子の怪奇事件簿 魔境の女王陛下」は相変わらずの田中芳樹氏の「お涼さま」シリーズなので購入。中身はあれだけど、このシリーズに期待してはいない。
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